14年を経て蘇る呪いの人形『Voodoo Vince: Remastered』発売日が4月に決定。自らを痛めつけて敵を攻撃するカルト的人気作

初代Xbox向けに発売された3Dパズルアクションゲーム『Voodoo Vince』のリマスター版『Voodoo Vince: Remastered』が4月18日に発売される。当時それほど高く評価されたわけではなかったものの、Voodoo人形という設定、パズルやコミカルな演出などで、なかばカルト的な人気を得ていた。

Beep Gamesは3月8日、『Voodoo Vince: Remastered』を4月18日に発売すると発表した。プラットフォームはSteam/Windows 10/Xbox Oneで、価格は14.99ドル。本作は初代Xbox向けに2003年に発売された3Dパズルアクションゲーム『Voodoo Vince』のリマスター版だ。

本作の舞台は真夜中のアメリカ・ニューオリンズ。マダム・シャーメインが営むVoodooショップに、見るからにドジそうな二人組の泥棒が忍び込む。彼女の店にはVoodoo人形など珍しい品々があるが、彼らはその中のZombie Dust(ゾンビの遺骸)が目的だった。Zombie Dustはシャーメインが街の人々を助ける力の源として使っていたものだが、その力を利用して世界征服をたくらむ悪者Kosmoがこの二人組を送り込んだのだ。

実はKosmoはこれまで何度も彼女のZombie Dustを狙っては失敗に終わっていた。そして今度こそはと臨んだ今夜は別の意味でやらかしてしまう。二人組の泥棒が誤ってZombie Dustのパワーを解放してしまったのだ。騒ぎに気付いたシャーメインが店に駆けつけるが、二人組にZombie DustとともにKosmoのもとへ連れ去られてしまう。彼女は3番目にお気に入りだったVoodoo人形のVinceが、Zombie Dustのパワーを浴びて命を宿していたことに気付いており、唯一の頼みの綱であるVinceにテレパシーを送る。Vinceは彼女を助けるために店を飛び出すが、ニューオリンズの街もZombie Dustの影響を受けてモンスターが歩き回る異様な世界へと変貌していた。

本作のゲームプレイは、ジャンプアクションでアイテムをあつめつつ、さまざまなパズルを解いてステージを進むクラシックなスタイルだ。Vinceはパンチやヘッドバットで敵を攻撃することができるが、Voodoo人形ならではの必殺技Voodooパワーが本作の大きな特徴となる。Voodoo人形というと、針で人形の胸を刺すと目的の人間も胸に痛みを感じるという呪術道具として知られているが、Vinceは道中でVoodooアイコンを入手すると、そういった呪いの技を使うことができるのだ。

Voodooパワーを発動させると、たとえばVinceが大量の針に刺されたり、チェーンソーで真っ二つにされたり、入手したVoodooアイコンによってさまざまだが、いずれも痛々しいお仕置きをVinceが受けることになる。そしてそのヒドいお仕置きの効果がそのまま一定範囲内にいる敵への攻撃として転嫁される。つまりVinceが真っ二つになれば敵も同じく真っ二つになる(Vinceは何事もなかったかのように復活する)。Voodooパワーは30種類以上もあり、その演出が本作をユニークたらしめているのだ。なおVoodooパワーを使用するには、倒した敵が落とすビーズをあつめてゲージを溜めておく必要がある。

オリジナル版(画像左)とリマスター版の映像を比較すると、ゲーム内容はそのままにテクスチャが高精細化されていることがわかる

本作のオリジナル版は当時それほど高く評価されたわけではなかったものの、軽妙なVinceのキャラクターやVoodoo人形という珍しい設定、またバリエーション豊かなパズルやコミカルな演出などで、なかばカルト的な人気を得ていた。本作を手がけたClayton Kauzlaric氏は現在Microsoft Studiosで働いているが、インディー支援プログラムID@Xboxの登場をきっかけに本作のアイデアを思いつき、同僚の後押しもあって今回14年越しのリマスターが実現したそうだ。

そのリマスターにあたっては1080p/60fpsへの対応と、テクスチャとエフェクトの刷新、そして振動機能の追加がオリジナル版からの主な変更点となる。一方で、ゲームプレイ自体には一切手を加えていないという。なおXbox Play Anywhereに対応するため、Windows 10/Xbox One版はクロスバイ・クロスセーブが適用される(国内での発売について、オリジナルのXbox版は英語版のまま当時発売されたが、今回のリマスター版については不明)。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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