話題沸騰の女子高生“プロレス”ホラー『Welcome to Doll Town』、Steamの審査が下りないまま発売危機に。有名人も注目する異色作、発売当日になっても「審査待ち」
Bad Wish Gamesは2月13日、ホラーゲーム『Welcome to Doll Town』について、配信予定日を迎えてもSteam上で販売開始の承認が下りていないと明らかにした。

個人デベロッパーのBad Wish Gamesは2月13日、ホラーゲーム『Welcome to Doll Town』について、本日のリリースを目前に控えてもSteam上で販売開始の承認が下りていないと明らかにした。開発者によれば、すでに配信に必要なデータは提出しているものの、Steam側の確認が進んでおらず、予定どおりの配信には至らなかったようだ。
『Welcome to Doll Town』は三人称視点のホラーアドベンチャーゲームだ。舞台となるのは、かつて人形作りで栄えながらも、いまは廃工場や閉ざされた学校が残る静かな村「ドールタウン」。プレイヤーは女子学生ユミとなり、村唯一のコンビニで働き始めたことをきっかけに、人形にまつわる異変へと足を踏み入れていく。

本作のゲームプレイは、陰鬱な雰囲気のホラー要素と豪快な近接戦闘を組み合わせた構成だ。プレイヤーは村の通りや廃工場、学校、神社などを歩き回りながら物語を追体験していく一方で、人形と遭遇した際には近接戦闘へと移行。一般的なホラーゲームのように逃げ惑うだけではなく、パワーボムやスタナーといったプロレス技で敵を打ち倒し、自ら活路を見いだしていく設計となっている。また公式情報によれば、猫が同行するイージーモードも用意されているという。


こうした異色の組み合わせは大きな注目を集め、開発者は自身のXアカウントにて、昨年11月時点で本作のSteamウィッシュリスト登録者が4万人に達したと報告。その後の投稿では8万人規模に伸びたとも述べており、発売前から一定の関心を集めていたことがうかがえる。このほか2月10日には、『ライブ・ア・ライブ』のディレクターや『クロノ・トリガー』の共同ディレクターを務めたことで知られるゲームクリエイター時田貴司氏が、本作に関する投稿を引用し「こ、これは気になる!!」と反応していた。特徴的な作風や著名クリエイターによる言及もあり、本作への関心はさらに広がっていった様子だ。
しかし、事態は一変する。開発者は2月12日、自身のXアカウントにて、配信予定日を翌日に控えてもSteam上で公開承認が下りていないと投稿した。Steamでは通常、開発者が提出した販売用ビルドをValve側がチェックし、問題がなければ公開へと進む仕組みだ。しかし本作は、配信予定日の前日になってもその審査が終わっていない状況にあるようだ。サポートチケットへの返信もなく、このまま承認が得られなければ、配信予定日どおりに公開されない可能性もあると明かした。
本日2月13日未明にも開発者は「いまだにチケットに返信がなく、サポートも提供されていない」と投稿。配信日当日になっても、サポートからの連絡は来ていないようだ。Steamストアページ表記では日本時間では17時ごろの配信開始になることが示されていたが、本稿執筆時点でも配信は始まっておらず、「近日登場」に切り替わっている。なお同氏によると、他プラットフォームでの展開も模索したものの、GOG.comでは申請が通らず、itch.ioでは容量制限の問題に直面しているという。

なお同氏はかつて生きる気力を失ったこともあるそうで、本作の制作を支えにして乗り越えてきたという。開発に専念するため退職までしたとのことで、人生を懸けてきた本作の配信を目前に、Steam側が“沈黙”を続けている状況を強く批判している。
最近では、一人称視点ホラーADV『HORSES』がSteamの審査を通過できず他プラットフォームでの発売となったほか、フェイクドキュメンタリーホラーADV『H9』もSteamの配信要件を満たすには大幅な改修が必要と判明し、Steamでの配信は見送られてまずはDLsite/DMM/GOG.com/Stoveで配信されることとなった(関連記事1、関連記事2)。Steamではストアページが公開されていても、審査や公開手続きの影響で予定が狂うケースが見受けられるわけだ。大きな関心を集める『Welcome to Doll Town』が無事公開に至るのか、その行方が注目される。
『Welcome to Doll Town』は審査に通り次第、PC(Steam)向けに配信される見込み。現在はデモ版が配信中。ゲーム内は日本語表示に対応予定だ。
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