『モンスターハンターストーリーズ3 ~運命の双竜~』を“シリーズ累計700時間”プレイヤーが徹底先行プレイ。「快適と苦戦」の連続、やり込み魂が燃え上がる新作

『モンスターハンターストーリーズ3 ~運命の双竜~』を、過去のシリーズ2作品を合計700時間ほど遊んだ筆者が先行プレイした感想をお届けする。

ハンティングアクションをコマンド式バトルに落とし込んだ人気RPG『モンスターハンターストーリーズ』シリーズ。その最新作『モンスターハンターストーリーズ3 ~運命の双竜~』(以下、モンスターハンターストーリーズ3)が2026年3月13日に発売される。本作の主人公は、生態系の異常や隣国との緊張状態に揺れるアズラル王国の王子/王女だ。将来、国を背負って立つ者として、またひとりの成熟したモンスターライダーとして、課された役割や葛藤と向き合う物語が紡がれるとのこと。

このたび本作を先行してプレイできる機会をいただけた。筆者は、発表された時点から本作の発売を心待ちにしてきたシリーズのファンの一人である。過去2作品については合計700時間ほど遊んできて、まだまだやり込みたいと感じているほどだ。本稿では、本作でどのような新しいプレイ体験ができるかに重点を置きつつ、シリーズの魅力についてお伝えしたい。


ひと味違ったロールプレイと押し寄せる情報

これまでシリーズでは、駆け出しのモンスターライダーが成長していく物語が描かれていたが、本作の主人公はライダーとしてはすでに成熟しており、その中でも特殊な任務を請け負うライダーである「レンジャー」チームの隊長とのこと。しかも、王位継承者でもある本作の主人公は前作までと異なり“喋る主人公“となった(関連記事)。どういった性格・価値観を持つ人物なのか、また行く先々ではどのような課題に直面するのかに興味を抱きつつ、まずはキャラクター作成。

<前髪と後ろ髪を個別に設定・組み合わせ可能>

今作のキャラクター作成システムでは従来よりも多くの選択肢を組み合わせることができ、カスタマイズ性が向上している。ストーリー開始後にも自由に変更可能なので、ひとまずサクっと王子を作ってプレイ開始。

実際にストーリーに入ってみると、本作の主人公は国民から親しまれている気さくな人物だとわかった。レンジャーの隊員たちは初めて顔を合わせた段階から、頼れる仲間や同僚という感じがして、これからの交流が楽しみだ。序盤で解放される新システム「サイドストーリー」は寄り道的なコンテンツのひとつで、主人公と各NPCとの交流を楽しみつつ調合レシピの解放などを進められる。前作でのNPC共闘パートナーの人物エピソードや交流をもっと掘り下げてみてほしかったと思っている筆者にとっては、「サイドストーリー」システムの存在は嬉しいサプライズだった。

ちなみに、お互い気さくに接してはいるものの、やはり主人公がやんごとなきお方であることには変わりない。戦闘中に敵の攻撃で睡眠の状態異常を受けた際には、サポートアイルーのルディが「お眠りになってしまった…」と言う一幕があり、そのうやうやしさに思わず笑ってしまった。いつも傍らにモンスターがいる王子というロールプレイも面白いと感じた瞬間だった。共闘パートナーとなってくれるレンジャー隊員たちには戦闘中におこなう個別の特殊行動が設定されている点も新しく、さまざまな組み合わせで出かけてみたくなる。

<お眠りになってしまった…>

城から出るなり複数のサブクエストを受注可能な状態となったので、本編をそっちのけにしてあらゆるサブクエストを受けつつ現在探索可能な範囲を端々まで見て周った。すると、あちこちで『モンスターハンターワールド』や『モンスターハンターライズ』でおなじみの環境生物たちに遭遇した。今回「ストーリーズ」にも環境生物が導入され、それにまつわるサブクエストや図鑑が整備されたのだ。『ワールド』や『ライズ』で環境生物集めや観察に奔走していた筆者としては、かなり嬉しい追加要素だ。本作で初めて登場する環境生物も多い。環境生物好きのモンハンプレイヤー諸氏は楽しみにしていてほしい。

また、前作までは拠点にある壺に「おふだ」を捧げることでバフを発動させるシステムだったが、今作では拠点やフィールドのキャンプでいわゆる「モンハン飯」を調理して食べる形に変更となった。

食材の組み合わせによってバフの効果が変わり、食べた料理も「活動記録」に記載され勲章に影響する。このようにしてあらゆる行動の内容や回数が活動記録として蓄積され勲章になるというシステムは、モンハンシリーズおなじみのやりこみ要素のひとつだ。今作の勲章は前作までと異なり、回数によって段階を刻むシステムが導入されているため、高頻度に進捗に変化が生じる。積み上げや実績解除などが好きな筆者は、しょっちゅうこの画面をチェックしながら遊んでいくことになるだろう。

最序盤で、シリーズおなじみのサブクエスト「プーギー探し」ミッションも始まるので、素材採集・マップ埋め・卵集め・サブクエストが楽しくも忙しく、まったく本編が進まないまま数時間が経過した。

<普段立ち寄らないようなところにプーギーはいる>


凶異種と侵獣と、さらなる強敵

そうした寄り道に没頭しつつ、バトルも満喫していた。本作の大きな魅力のひとつに、経験と知識で完封勝利もできる爽快感あふれるコマンド式バトルがある。敵の三すくみ行動パターンを熟知していれば、レベル差があってもこちらに有利な展開に持ち込めるシステムになっている。筆者はまず、前作のプレイ時にExcelで作成したデータベースファイルを引っ張り出して本作用に編集しつつ、アズラル城周辺で通常バトルやサブクエストをこなしていった。

なお本作では戦闘が終了すると自動かつアイテム消費なしで体力全快・状態異常回復がおこなわれるため、バトル周回がサクサク進む。さらに、フィールド上でライドしたモンスターによる近接攻撃やブレス攻撃を活用してダメージを入れながらの先手が取れるようにもなり、こちらのレベルが高ければバトル画面に遷移することなくドロップ素材を回収できるようにもなった。

戦闘に入った場合でも、自分より弱いモンスターを一掃できる「一閃」も健在。経験値が欲しければ一閃、素材だけでよければシンボル撃破という使い分けができる。また戦闘中に「状況」コマンドを使うことで、誰が誰を攻撃しようとしているかがわかりやすくなっている点も地味に便利だ。バトル周りは入念に快適化がほどこされている。

また前作に引き続きダブルアクションや絆技が気持ち良くてカッコいいのはもちろんのこと、敵のスタミナゲージに相当する「竜気ゲージ」を削っていけば大ダウンを取って「シンクロラッシュ」を叩き込める新システムも導入。真っ向勝負で勝ってダブルアクション、竜気ゲージを削ってダウンさせシンクロラッシュか確定クリティカル攻撃、絆ゲージが溜まるのでライドして絆技を放つと再びダウン……というふうに、強攻撃がどんどん連鎖していくので、気持ちいいだけでなく一度はピンチに陥っても巻き返しがきくときがある。少しの判断ミスが大ピンチに繋がることも、相手の動きを熟知していれば主導権を握れることも、“モンハンらしさ”を感じられるシステムとなっている。

テンポよくレベル上げが進むことも手伝って、エリアボスのようなポジションで登場する「凶異種」との最初のバトルも、危なげなくクリアすることができた。卵も着々と集まりオトモンパーティが少しだけ充実してきたので、そろそろさらに強いオトモンを迎え入れるためにもストーリーを進めようと初めて夜の探索に挑んだ。本作では、夜にはフィールドのモンスター全般が昼に比べて強くなる。また、絶滅危惧種の縄張りを荒らしている侵獣というボスは夜にだけ現れるという。

発生していたすべてのサブクエストを終え、オトモンも全種1頭は確保し、すれ違うモンスターはみな辻斬りがごとく斬りつけて経験値に変えてきたので、準備は万端。侵獣も凶異種同様、意外にあっさり倒せてしまうのではないか……くらいの軽い気持ちで挑んだ。

侵獣も基本の三すくみパターンに対して、的確な攻撃タイプを選択すれば自チームの損害を減らすことが可能。セオリー通りに戦えば問題なさそうに見えたのも束の間、数ターン経過後には大ダメージの全体攻撃を食らって全滅。あっけなくチャレンジ失敗となってしまい縄張りを奪い返せなかった。まさかの敗北である。

筆者はここで、前作のクリア後に入れるようになるとあるダンジョンを思い出した。相手の体力を十分に削ることよりも、決められたターン以内に条件を満たすことが重要となるダンジョンだ。侵獣はこれに近い側面がある相手だ。2度目の挑戦では、迫る審判のときに向けて、多少の損害は許容しながら条件達成を最優先とする戦略で勝利。過去作で学んだ知恵を活かして、ようやく縄張りを取り返すことができた。

通常モンスターとのバトルでは、的確なタイプのオトモンを呼び出して判断を任せつつ、そこに便乗する形でダブルアクションを発動していけば自然と無損害での勝利に結びつく。しかし侵獣戦では、オトモンに細かい指示を飛ばさないと勝利条件を満たせないので、以前のインタビューで語られていた「真っ向勝負に勝つだけでは勝利が難しくなっていく」事例の一つを目の当たりにした気がした。しかも、筆者はこのあと、到底今の段階で勝てそうにない力量の差を見せつけてくる凶異種にも遭遇し、繰り返しボコボコにされた。

このような“洗礼”を受けることは不快ではなく、むしろワクワクする。あまりの強さに思わず笑いが込み上げる「強すぎて笑うしかない!」という感覚だ。シリーズ作品を約700時間もプレイしたうえで、新作でここまで手強いバトルを味わえるとは思ってもみなかった。ましてや序盤から快適化が至れり尽くせりだっただけに、突然ぬるま湯から熱湯に放り込まれた気分だ。今戦う相手ではないが、いつか必ず強くなってリベンジしてやるぞという闘争心が燃えてくるバランスであり、俄然プレイのモチベーションとなっていた。


注目の新機能「里孵し」の沼

クリーチャークリエイトと育成の要素がある本作において、今回注目の新システムに「里孵し」がある。保護した卵から孵したモンスターを自然環境へリリースすることで、そこで採れる卵のランクやモンスターに備わる属性が変動するというものだ。また、属性に応じてモンスターの体色も変化する。1作目の『モンスターハンターストーリーズ』にも、モンスターが本来と異なる属性遺伝子を持つことによって体表の一部が原種と異なる色になるシステムがあった。しかしそれは、2作目で一度なくなったシステムだ。今作では、それが「里孵し」というシステムと同時に復活したと考えることもでき、個人的には喜ばしいポイントだ。

<火属性を持つ赤いドスランポス>

凶異種を討伐し、侵獣から縄張りを取り戻したことにより里孵しが可能になり、モンスターの生態ランクが変動するようになった。筆者は、待ってましたとばかりに再びストーリー進行そっちのけで卵漁りと里孵しに明け暮れた。巣の内部がダンジョン化しておらず、入ってすぐに採集と卵拾いができるため、所持上限である12個の卵を集めるのにも、あまり時間がかからない。

「里孵し」システムによって、個体の厳選のやり方も変化した。以前は、とにかく「レアな巣」や「超レアな巣」を見つけることが良個体を確保するための大前提だった。そのため、「通常の巣」や「帰巣した巣」には良個体を期待して入ることは一切なく、フィールドにそれらしかない場合はネコタクスタンドで時間送りをして巣のリセマラをするような厳選方法をとっていた。今作では生態ランクをSにすれば、「通常の巣」や「帰巣した巣」からも良い卵を持ち帰ることができるので、どの巣にも入ってみる理由と価値が生まれた。そのうえで、もちろんレアな巣と超レアな巣も存在する。

<レアな巣>

加えて、シリーズ定番の「伝承の儀」による遺伝子の組み換えができる上、新システム「覚醒」「スキル特性」なども合わさり、本作のモンスター育成はこれまででもっともプレイヤーごとの個性が出しやすくなっているのではないだろうか。自分だけのこだわりオトモンとパーティ編成をたくさん作れそうでとてもワクワクする。

「伝承の儀」まわりのシステムもかなり使いやすさが増している。2作目の時点ですでにかなり便利になっていたが、今回はさらに利便性が増した。個体の絆遺伝子をいつでも簡単に入れ替えられるようになり、絆遺伝子を譲渡した場合でもオトモンが厩舎に残るようになるなど複数の変更が加わったからだ。

卵厳選、育成、伝承、里孵しがうまい具合に循環してあまりに楽しいので、フィールドと厩舎を往復するばかりの時間が過ぎ去っていった。ストーリー本編も気になる展開の連続なので、「話も気になる! でも、強いオトモンを作りたい!」という葛藤に苛まれたが、それを含めて楽しくてしょうがなかった。


シリーズ未経験者にもおすすめしたい進化し続けるRPG

ストーリーやBGMなどまだまだ熱く語りたいポイントはたくさんあるが、今回はコマンドバトルと育成というふたつの大きな魅力にスポットを当てて紹介した。シリーズ2作目の時点でかなりのリファインがされていたため、今作では機能向上にはあまり期待していなかったが、思っていたよりもさまざまな部分にさらなる改善が施され進化していたので驚いた。シリーズが元来持っている魅力はそのままに、多くのQOL改善や新機能・新システムを導入している本作は、これまでに「ストーリーズ」を遊んでいない方へもぜひおすすめしたい作品になっている。

モンスターハンター関連作品に触れたことがある方もない方も、クリーチャーコレクトや育成、やり込み要素の多いRPGに興味があればぜひともチェックしてほしい。

モンスターハンターストーリーズ3 ~運命の双竜~』はPC(Steam)/PS5/Nintendo Switch2/Xbox Series X|S向けに、2026年3月13日に発売予定だ。製品版にセーブデータを引き継ぎ可能な体験版も配信されている。

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Kei Aiuchi
Kei Aiuchi

RPG、パズル、謎解きアドベンチャー、放置系などを遊びます。比較的やりこみ型。特に好きなゲームは『ルーマニア#203』

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