『League of Legends』 基本ルールと専門用語で戸惑わないために
AUTOMATONの『League of Legends』特集シリーズ「Super LoL Rocket!!」。第1回目の初心者向け講座では『League of Legends』へと踏み入る第一歩についてお伝えしたが、第2回目は「『League of Legends』というゲーム」と題し、『League of Legends』(以下『LoL』)の基本的なルールやゲーム内の用語などの基本的な部分を解説していく。
- 『League of Legends』最初の一歩を踏み出すために
- 『League of Legends』基本ルールと専門用語で戸惑わないために
- 『League of Legends』君が操作するチャンプを把握するために ロール編
- 『League of Legends』君が操作するチャンプを把握するために スキル編
- 『League of Legends』君が操作するチャンプを把握するために パラメータ編
- 『League of Legends』 君が操作するチャンプを把握するために アイテム編
『League of Legends』というゲーム
『LoL』のルールを手短に一文で表現するならば、
「5対5のチームに分かれ、各チームの本拠地からミニオンが3つのレーンを常に進軍している中を、キャラクターのレベルを上げ、アイテムを買って強化しながら順番に敵軍タワーを壊し、最終的に敵の本拠地を破壊すれば勝利」
となる。
「MOBA」に分類されるタイトルは、ほぼ上記のような形式で対戦するルールとなっている。細かい違いはあれど基本は同じだ。『LoL』もこの基本にのっとった作りになっている。とはいっても、このままでは専門用語が多くて、一体何のことなのからわからないだろう。上記の一文に登場した用語を順に見ていこう。なお、Riot Gamesによる正式な日本語表記は未定であるが、一部用語をカタカナと英語にて併記している。
5対5のチーム
『LoL』では、1人のプレイヤーが1人のキャラクターを操作し、5対5のチーム戦を行う。
自分の担当するキャラクター以外の施設やユニットといった操作対象が存在せず、1人のキャラクター操作に集中できるという点が、既存のRTSとの決定的な違いといってもいいだろう。それは相手も同じであるため、ゲームに勝つためには自然とチームワークが要求される。上位やプロのプレイヤーの試合は、このチームワークだけ見ても洗練されている。勝利するには非常に重要な要素だ。
なお『LoL』では、プレイヤーが操作するキャラクターのことを「チャンピオン(略してチャンプ)」と呼ぶ。本稿でも、以降「チャンプ」と表記する。
ミニオン(Minion)
両陣営の本拠地から一定間隔で発生し、敵軍陣営に向かってひたすら進軍し続けるCPUキャラクター。いわゆるザコ敵である。
しかしザコ敵だからと侮ってはいけない。『LoL」 のゲームシステムの中核といっていいほどの要素を含んでいる。敵のミニオンを倒せばレベルアップのための経験値が得られるし、うまく倒すことでアイテムを買うための軍資金も得られる。また敵ミニオンを倒していくことで、自然と自軍ミニオンが相手の陣営に押し寄せていく状態ともなる。相手の陣地に押し寄せる様から、これをプッシュ(Push)と呼ぶ。
そして、後述するタワーは、このミニオンのプッシュなしでは破壊することがとても困難だ。
レベル、アイテム(Level、Item)
よくあるRPGのように、このゲームにもチャンプにレベルが存在する。レベルアップすることで強くなるし、アイテムを買うことで各種ステータスを上昇させることができる。しかしRPGと大きく異なるのは、試合ごとにレベルや所持金がリセットされる点だ。ゲーム開始時は全チャンプがレベル1であり、お金も全員に同じ額が与えられる。ここがMMORPGなどにおけるPvP(プレイヤー対プレイヤー)要素との大きな違いであり、『LoL』やその他MOBAが競技シーンでプレイされる種目たりえる要因でもある。ゲーム開始時の条件は同じであり、いかに効率よく経験値やお金を稼いで強くなるかが、競技としての根幹となる。
レーン(Lane)
自軍陣営から敵軍陣営まで続く、ミニオンの通り道のことをこう呼ぶ。正方形のマップに上中下の計3本設定されており、それぞれTop、Mid、Botと呼び分ける。レーンには後述のタワーが立っており、敵軍の侵攻を阻んでいる。
タワー(Tower)
陣営を敵から守っている砲台のような施設。範囲内に入った敵軍キャラクターをチャンプ、ミニオン問わず自動的に攻撃する。その攻撃力は非常に高く、レベル1のチャンプであれば4~5発で殺されてしまうほどだ。ゲームがスタートしたばかりなら、決して近づくべきではない。
しかしタワーには、「特定条件を満たさない限り、ミニオンを優先して攻撃する」という特性もある。これを利用して自軍ミニオンを押しつけ、その間にチャンピオンでタワーを攻撃することで、効率的に破壊することができる。タワーの破壊や周辺での攻防は、その試合の勝利に直結する。
インヒビター(Inhibitor)
敵陣営、味方陣営ともに、各レーンの3本目のタワーの背後にこの施設が設置されている。敵陣営のインヒビターを破壊することで、そのレーンに自軍陣営から「スーパーミニオン」が出現し、進軍をはじめるようになる。通常のミニオンに比べてスーパーミニオンは非常に強く、こいつが存在するだけでかなりの有利を得られるため、インヒビターの破壊で試合が一気に傾くことが多い。
本拠地(Nexus)
勝利条件となる建造物。これを破壊すれば勝利である。
その他の用語
以上が基本的な部分のルールとなる。これらが把握できていれば、『LoL』の基本的なルールに戸惑うことは、まずないはずだ。ここから先はゲーム内でよく使われる用語をいくつか紹介していく。プレイヤー同士の会話や実況などでも一般的に使われる単語なので、これらが把握できていれば、ゲームへの理解は大幅に深まるはずだ。
とはいえ、全てを確実に覚えておく必要はない。最初のうちは、それぞれの単語の意味を、大まかに捉えておけば十分だろう。
リコール(Recall)
全てのチャンプに備わっている、自軍の本陣にテレポートで帰る手段。回数制限などは一切ないが、長めの詠唱時間がかかる。詠唱時間中にダメージを受けると中断されるため、緊急回避には使えない。使用するタイミングや場所には気をつけよう。
ラストヒット(Last Hit、LH)
前述のミニオンのトドメをさすことをこう呼ぶ。ラストヒットを取らないとそのミニオンからはお金を取得することができないので、必ず練習し習得する必要がある技術の1つだ。ゲーム中では、Tabキーを押した際の情報ウィンドウでラストヒットを取った数を見ることができる。CS(Creep Slain)という表記で数値が記録されており、そのチャンプの大まかな成長具合として参考にすることができる。CS数値が多い(ラストヒットをたくさん取っている)チャンプほどお金をたくさん持っている。すなわちいいアイテムを買って強くなっている、というわけだ。
ジャングル(Jungle)
マップ中でレーン以外の部分のことを全般にこう呼び、中央の川を挟んで自陣の本拠地に近いジャングル地帯を「自軍ジャングル」、敵陣の本拠地に近いジャングルを「敵軍ジャングル」などと呼び分ける。レベルの高い試合では、このジャングル内に存在する中立モンスターのみを狩ってレベルを上げ、レーンで戦っている敵チャンプに奇襲をかけていく「ジャングラー」と呼ばれる役割を受け持つプレイヤーがほぼ必ず含まれており、試合の大きな流れを担っている。プレイヤーのスキルやサモナーレベルが低いあいだは、この役割をこなすことが難しいため、最初のうちは記憶の片隅にとどめておく程度で問題ないはずだ。
ギャンク(Gank)
「Gang Kill」の略で、上記ジャングラーが奇襲をかけ、レーンの味方チャンプと協力して敵チャンプを殺してしまうことを指す。序盤のGankが勝負の流れを作ることもあり、非常に重要な要素。
ドラゴン、バロン(Dragon、Baron)
ジャングル内のマップの固定箇所に、特定時間になると出現する大型の中立モンスター。ドラゴンもバロンも、倒せばチーム全体を強化する効果が得られるため、これの奪い合いが試合の中盤、終盤の重要な転換点となることが多い。
ワード(Ward)
『LoL』では、味方(ミニオンやチャンプ)の視界の外の部分は画面上では暗く表示され、何が起きているかはわからない。そのため、ジャングラーによる奇襲など、相手の視界や思惑の裏をかいた作戦が成立する。この見えない部分を見える状態に確保しておけるアイテムが、「ワード」だ。ゲームへの理解が深まれば深まるほど、視界の重要度が実感できるはずだが、まずは多くのチャンプの初期推奨アイテムに含まれている、黄色のトリンケット(Trinket)を思いつくままに配置してみよう。これだけでもずいぶんマップの見通しが変わってくるはずだ。
『Super LoL Rocket!!』初心者向け連載、今回は基本ルールを理解するため最低限の用語を解説した。次回以降は誰もが悩むチャンプ選択について。数回にわけてチャンプの選び方や注目するべき部分について解説していく。