チェーンソーと銃を生身で全部持てるか? 「怪しい伝説」次回エピソードは『Doom』

Bethesda Softwareは、ディスカバリーチャンネルの「MythBusters(怪しい伝説)」にて、次回エピソードで『Doom』が題材となることを明らかにした。「怪しい伝説」は、特殊効果などのプロフェッショナルたちが、怪しい噂や都市伝説を検証する科学番組だ。Bethesda子会社のid Softwareが生みだしたFPS黎明期の名作『Doom』をテーマに、Adam Savage(アダム・サヴェッジ)とJamie Hyneman(ジェイミー・ハイネマン)のコンビが解明に挑む。

 


『Doom』の疑問を検証

 

『Doom』のエピソードは現地時間1月31日に放映される予定であり、銃器やヘルスパック、さらにチェーンソーを生身で持つことが可能なのかなど、さまざまな疑問を検証するという。助っ人として、id SoftwareのクリエイティブディレクターTim Willits氏も登場するようだ。2010年のComic-Conでゲームの噂にも挑戦すると伝えられてから5年ほどが経つが、「怪しい伝説」でビデオゲームのエピソードが取り上げられるのは今回が初となる。

現在のFPSシーンでは、『Halo』のような2種類の武器携帯デザインが一般的だ。だが『Doom』には、素手から始まりチェーンソー、ピストル、ショットガン、チェインガン、ロケットランチャー、プラズマガン、BFG900といった全8種類の武器が存在する。『Doom II』では、さらにスーパーショットガンを追加し、9種類となる。個人が大量の武器を携帯できる不思議は、FPSだけでなく『メタルギアソリッド』のようなアクションゲームにも存在する。アダムたちが現実世界でどのように再現するのか、興味は尽きない。

またエピソード内では、『Doom』の世界観と『Doom 3 BFG Edition』を参考に、現実世界で『Doom』のレベルを作りあげるという。ティーザートレイラーでは、ファンにはお馴染みのプラズマガンなどを装備し、一人称視点カメラを装着して"『Doom』ごっこ"をするアダムとジェイミーの姿が確認できる。本人の視点で描かれる『Doom』は、すでに映画版『Doom』が再現しているが、こちらはどのような手法で見せてくれるのだろうか。

 

 


新作『Doom』では原点回帰

 

2011年に『Rage』、2012年に『Doom 3 BFG Edition』を発売したid Softwareは、それ以降作品をリリースしていない。中心的プログラマであったJohn Carmack氏は、昨年2月に退社してしまった。そんな同社の命運を握っていともいえるタイトルが、新生『Doom』である。初代と同じなのはタイトル名だけでなく、高速ストレイフやリロード要素の排除など、原点回帰を目指しているタイトルであることが伝えられている。また、最近のトレンドであるブースターを利用した2段ジャンプなども盛り込まれるという。

2014年に開催されたQuakeConでのデビュー以降、ゲームプレイ映像などは公開されておらず、新生『Doom』は未だ謎のベールに包まれている。今回のエピソードを新生『Doom』へのプロモーションだと深読みするならば、6月のE3(Electronic Entertainment Expo)などで詳細が明らかになるかもしれない。

 

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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