“Steamに無断転載された”人気ゲーム『Heartreasure』、Steamで「本物の続編」が出て100%好評スタート。豪華大ボリュームになったハート探し宇宙旅

インディー開発者のasaha氏は12月12日、絵探しゲーム『Heartreasure: Stellar Journey』を配信した。対応プラットフォームはPC（Steam）。本作は、さっそく非常に高い評価を獲得している。

本作は、ステージの中から隠れたハートを探し出すゲーム『Heartreasure』シリーズの最新作だ。過去作はフリーゲームとしてリリースされ人気を得ており、本作はさらにパワーアップした有料作品として発売された。

『Heartreasure: Stellar Journey』では、星々を巡りながら広大な宇宙を旅する。ステージである小さな星には、さまざまなキャラクターやオブジェクトなどが描かれており、その中に隠されたハートをすべて見つけ出すことが基本的な目標だ。ハートは、分かりやすく描かれているものもあれば、どこかにこっそり紛れているものもあり、それらをクリックしていく。すると、かわいいキャラクターが現れるなど多種多様な反応が見られる。

星の中には、猫の手の形をしたレバーが配置されていることがあり、それを掴んで回すと、その星固有のギミックが発動する。たとえば、どこかで何かが動き出したり、星全体が回転したり。ほかにも、インタラクト可能なスイッチなども存在し、それらを操作することで隠されていたハートが現れることもある。

また、星にはロケットの発射台が存在し、ミニゲームなどで特定の目標を達成することでロケットを打ち上げられるようになる。そうして次なる星＝ステージへと向かうわけだ。目標達成のためのヒントが提供されるため、その星のどこで何をすべきか見回してみると良いだろう。中には、複数の星にまたがる目標も存在する。

本作にてプレイヤーが探すハートは、もともとはプラネット・ドコという星にあったもので、隕石がぶつかったことで宇宙に飛び散ってしまったのだという。プラネット・ドコはほぼ何もない状態になっており、プレイヤーがハートを一定数集めるごとに、徐々に元の姿に戻っていく。

本作は、PC（Steam）向けに先日12月12日にリリース。Steamのユーザーレビューでは、本稿執筆時点で約60件のうち実に100%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得している。シンプルながら多彩なアイデアが詰め込まれていて飽きないハート探しや、ボールペンで描かれたという生き生きとした世界とかわいいキャラクターたち、そしてピアノによるやさしい雰囲気のBGMなどが持ち味であり、レビューにおいても好評だ。ちなみに収録楽曲は、元任天堂の作曲家・椎葉大翼氏の書き下ろしで、ホールを貸切ってアナログ録音したとのこと。

先述したように、本作にはフリーゲームのシリーズ過去作『Heartreasure』と『Heartreasure2: 地下の世界』が存在する。それらの作品ではかつて、開発者のasaha氏とは無関係の人物が無断コピーし、Steamなどで勝手に有料販売するという事件が発生。その無断コピー作品が、Steamのユーザーレビューにて「非常に好評」ステータスを獲得していたことから、同氏は自ら正式にリリースすることにしたという経緯がある（関連記事）。

なおasaha氏によると、『Heartreasure』シリーズの無断転載は上述の件以外にも存在していたという。中には、今回リリースしたSteam版を無断コピーし、無料配布しているサイトまで存在するとのこと。同氏は、「クリックしたらウィルス対策ソフトが警告を出してきた」と述べており、マルウェアが仕込まれている可能性もありそうだ。

『Heartreasure: Stellar Journey』は、PC（Steam）向けに配信中だ。なお本作では、今後Steam Deckを含む正式なゲームパッド対応を進める計画とのこと。Steam Deckに関しては、こちらのサポート情報にある手順を踏めばひとまずプレイ可能である。

また、シリーズの過去作である『Heartreasure』はunityroomおよびPC（itch.io）向けに、『Heartreasure2: 地下の世界』もunityroomおよびPC（itch.io）向けに無料公開中だ。Webブラウザ上でプレイできる。ちなみに、開発者のasaha氏は2026年1月に個展を開催予定で、『Heartreasure』シリーズなどの原画を含むゲーム背景イラストの展示や、グッズ販売をおこなうとのこと。興味のある方は以下の投稿をチェックしてほしい。