使用していないTwitterアカウントを再利用。ゲームブック風のアドベンチャーゲームに

モバイルシステム関係の開発者であるTerence Eden氏は、使用していないTwitterアカウントを再利用した面白い試みに挑戦している。『Choose Your Own Adventure(きみならどうする?)』シリーズをもとにしたアドベンチャーゲームだ。選択肢を選んで進んでゆくタイプのアドベンチャーゲームだが、作品はすべてTwitter上で構築されており、プレイヤーはページをめくるのではなく、アカウントへのリンクをクリックするだけでプレイすることができる。

 


Twitterアカウントで追うホラーアドベンチャーゲーム

 

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ゲームは「A dreadful start」と名付けられたアカウントへアクセスすることでスタートする。プレイヤーはツイートにて記されたストーリーを読み、2つの選択肢から1つを選び、別のアカウントへ飛ぶ。それを繰り返してゆくうちにストーリーが進展し、異なるエンディングにたどり着く仕組みとなっている。

Terence Eden氏は、自身のブログ上でTwitterアドベンチャーの製作方法を公開している。もとはJonah Peretti氏Travelocity Gnome氏の作品に影響を受けたゲームだ。ストーリーはMel Seckington氏のツイートノベルや、Timothy J Jarvis氏の「The Wanderer」に影響を受けている。ほかにもフィクションストーリーを製作するためのWebツール「InkleWriter」を使用したという。Twitterアカウントは、仕事上登録して放置していたアカウントや、友人のものを拝借してかき集めて再利用したとのこと。Twitterでは、大量のアカウントを1人のユーザーが登録することを規約で禁止しており、実際に連続して1つのIPから取得することはできない。

同作の面白い点は、プレイヤーがリツイートやお気に入り、返信などで各ストーリーや選択肢にリアクションできるところだ。各エンディングに誰がどれほどの興味を示したのかを見ることができる。アカウントのプロフィール画像や、ほかのTwitterユーザーとの連携などを利用すれば、さらに異なるTwitterアドベンチャーゲームが生み出せるようにも思える。

Twitterを利用したゲームとして、国内では『ゾンビサバイバル! あなたは何日生き残れるか!?』が存在する。こちらはTRPGとTwitterの「診断メーカー」を組み合わせたゲームで、プレイヤーはゾンビにより壊滅した世界で生き延びることを目指す。「診断メーカー」にて出る日替わりの診断結果によって、その日のイベントが決定される仕組みだ。シンプルなソーシャルツールであるTwitterは、テキストベースのゲームを構築する開発ツールとも捉えることができるかもしれない。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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