人気急落でテコ入れ中だったMOBAバトロワ『SUPERVIVE』来年2月26日にサービス終了へ。プレイ人口維持できず無念の幕引き

Theorycraft Gamesは12月17日、『SUPERVIVE』について、日本時間の2026年2月26日午前11時をもってサービス終了すると発表した。

デベロッパーのTheorycraft Gamesは12月17日、オンライン対戦アクションゲーム『SUPERVIVE』について、日本時間の2026年2月26日午前11時をもってサービス終了すると発表した。現在本作は、PC(Steam)向けに基本プレイ無料にて配信中。

本作は、MOBAとバトルロイヤル、ヒーローシューターを組み合わせたオンライン対戦ゲームだ。プレイヤーは、それぞれ固有のアビリティを持つハンターと呼ばれるヒーローキャラクターから選択し、3人チーム12組で生き残りをかけて戦うトリオバトルロイヤルなどのゲームモードにて対戦する。戦い方を変化させるレリックをアンロックし、自分だけのビルドを構築できる要素なども特徴となる。

『SUPERVIVE』は、『リーグ・オブ・レジェンド』や『オーバーウォッチ』『VALORANT』などを手がけたベテラン開発者らが設立したTheorycraft Gamesによって開発され、2024年11月にPC(Steam)向けに早期アクセス配信が開始。そして今年5月に正式リリースを迎えた。本作はSteamのユーザーレビューにて、本稿執筆時点で約2万3000件のうち85%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得するなど高評価を得ている。

一方で、正式リリース以降プレイヤー数が伸び悩んでいる。早期アクセス配信開始当初には約4万8000人もの同時接続プレイヤー数を記録していたもののみ、ここ数か月はピーク時でも3桁台で推移(SteamDB)。開発元は今年10月、海外メディアとのインタビューの中で厳しい状況にあると率直に認めた上で、「サービス終了するつもりはない」と明言し、テコ入れを図るはかる方針を示していた(関連記事)。しかし今回、とうとうサービス終了が決定した。

本作のサーバーは日本時間2026年2月26日午前11時まで稼働し、以降はプレイできなくなる。また、ゲーム内ストアでのゲーム内通貨を使ったアイテム購入はサービス終了まで利用できるが、少額課金要素は今回の発表に伴い停止される(後述するパッチ2.04にて適用)。過去90日以内におこなった課金に関しては、返金を申請可能とのこと。詳細はプレイヤーサポートページを確認してほしい。

発表にて本作のエグゼクティブ・プロデューサーを務めるJessica Nam氏は、『SUPERVIVE』のコアとなる戦闘には何か魔法のような魅力があり、それを引き出すためにさまざまな方法を試してきたと振り返る。しかし時が経つにつれ、そうした変更が十分な効果を上げられず、新規プレイヤーの獲得が難しくなっていることが明らかになったという。また既存プレイヤーにおいても、その大半が最初のプレイ後に本作から離れてしまう状況にあったとのこと。

そして、プレイヤー数の減少により本作の運営を維持することが難しくなり、持続不可能であるという厳しい現実に直面するに至ったそうだ。Nam氏は、少人数のチームでグローバルなライブサービスゲームを立ち上げて運営できたことは誇りに思うとする一方で、力が及ばなかった点や手を広げすぎた点など、全体像を見失ってしまった点も多くあったとしている。そうした教訓を心に刻み、次に手がける作品は『SUPERVIVE』とは大きく違ったものにしたいとの考えも明かしている。スタジオでは今後インディーとAAAの間に位置するような、高品質で鋭く焦点を絞ったゲームを開発したいとの意向も語られた。そして、コミュニティに感謝の言葉を述べた。

なお本作に向けては、最後のコンテンツパッチ(2.04)が明日12月18日午前1時に配信される。内容としては、先述した少額課金要素の停止のほか、6対6のゲームモード「プリズマパーティー」の導入、トーナメントモードの「1対1のデュエル方式」へのリニューアルの実施、完成済みのハンタースキンの配布、その他各種バランス調整やQoLの改善などがおこなわれる。詳しくはパッチノートを確認してほしい。

『SUPERVIVE』は、PC(Steam)向けに基本プレイ無料にて配信中。そして2026年2月26日午前11時をもってサービス終了予定だ。

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Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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