暴言吐き放題“ゆめかわ世界”ぶっ壊しゲーム『Kill Joy』発表。怒れるおっさんが何もかも罵倒し続ける、地獄のようなゲーム

Over The Moonは12月5日、『Kill Joy』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。

デベロッパーのOver The Moonは12月5日、新作ゲーム『Kill Joy』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、リリース時期は未定。

本作は、プレイヤーの行動に応じて世界が変化し、隠された謎を解き明かしていく探索ゲームだ。攻撃手段として銃撃や殴打、魔法などは登場せず、クリーチャーへ「罵倒」を浴びせることで道を切り開いていく。

『Kill Joy』の舞台は、巨大なペロペロキャンディや笑顔を浮かべた花々、ウサギやユニコーンが歩き回る、ポップでファンシーな世界だ。空には虹がかかり、岩や木々、虹までもが笑顔を浮かべている。一見すると絵本のような世界だが、よく見ると住民たちは空ろな目をしたまま笑顔を張り付かせており、どこか様子がおかしい。開発元は、この世界を「牧歌的地獄」と表現しており、華やかな見た目とは裏腹に、何かが隠されているようだ。

本作にてプレイヤーは、筋肉隆々の男性となり、笑顔で塗り固められた世界の真実を暴いていく。公開されたトレイラーでは、この主人公がユニコーンを両手で引き裂いたり、ピンクのウサギを蹴り飛ばして消し去ったりする様子が確認できる。しかし、本作のメインは暴力ではないようだ。

Steamストアページによると、本作は「罵倒」によってクリーチャーの感情を揺さぶり、世界に干渉する仕組みとなっている。罵倒された生き物は、笑ったり、怯えてパニックになったり、泣き出したりとさまざまな反応を見せる。とくに重要なのが、「泣かせる」ことだという。本作の世界は”幸せ”に固定された幻に覆われており、クリーチャーが涙を流すことでその幻へ亀裂が走る。亀裂部分からは隠された通路や資料、進行の手がかりが露出。つまり、罵倒が探索を推し進める重要な手段となるのだ。

また、世界には主人公の記憶の断片が散らばっており、集めることで失われた思考を再構築できるという。世界の謎と主人公自身の過去を並行して解き明かしていく設計になるようだ。

本作の開発を手がけるOver The Moonは、カナダ・バンクーバーのインディーゲームスタジオだ。同スタジオはSFアドベンチャー『The Fall』で高い評価を得ており、Steamユーザーレビューでは2780件中の87%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得している。また近年では、ソウルライクARPG『The Last Hero of Nostalgaia』をリリースし、パロディ要素や探索ベースの成長システムが好評を得た。

Over The Moonは『Kill Joy』について、「こんなゲームは遊んだことがないと断言できる」とコメント。外見はポップでコミカルながら、その内側ではプレイヤーの精神や世界の矛盾に切り込んでいく、ダークでひねくれた探索ゲームとなりそうだ。

『Kill Joy』はPC(Steam)向けに開発中。価格・リリース時期は未定。

Junya Shimizu
Junya Shimizu

ローグライクが大好きです。映画や海外ドラマも好きなので、常に時間に追われています。

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