ゲーム配信に“視聴者”が直接介入できる配信システム「THIRD(サード)」正式リリース。勝手に回復・敵増加などやりたい放題、ゲーム配信の新しい形
「THIRD」は、YouTubeやTwitchといったプラットフォームでのゲーム配信にて、視聴者がゲーム内容に“直接介入”できるようになるシステムだ。

株式会社UNCHAINは12月1日、視聴者が配信中のゲームにリアルタイムで介入できる配信向けゲームシステム「THIRD(サード)」を配信開始した。
「THIRD」は、YouTubeやTwitchといったプラットフォームでのゲーム配信にて、視聴者がゲーム内容に“直接介入”できるようになるシステムだ。「THIRD」に対応したゲームでの配信では、視聴者はギフトを通じて、プレイヤーの体力回復やアイテム配布といった支援や、敵の増加させての妨害などの「介入アクション」が可能。ゲームの展開を視聴者側からリアルタイムに変化させられる。配信者と視聴者の“共闘・対立関係”を生み出すことで、ゲームで遊ぶ、配信を見る、だけではない第3の楽しみ方を提供する。

「THIRD」自体は配信プラットフォームではなく、ゲームに組み込まれたシステムだ。そのため配信者側は、「THIRD」に登録して対応タイトルを遊べば、あとは普段使っているプラットフォームで配信できる。プラットフォームは現時点でYouTubeとTwitchに対応しており、その他のライブ配信プラットフォームには順次対応予定。視聴者側は専用のビューアーを通して配信中の映像を見ながらギフトを購入することで、配信者のゲームプレイを支援、または妨害して介入できる。
「THIRD」はこれまでα版として、一部配信者によるテスト配信で利用されていたが、正式版ではフィードバックを受けて、介入アクションをおこなった視聴者の名前が表示されるようになった。これにより、「誰が助けてくれたのか」「誰が妨害したのか」が明確になり、配信者が特定の視聴者にリアクションをとるなど、配信画面を通じた双方向のコミュニケーションがより活発になるよう設計されている。いわば、YouTubeのスーパーチャットに直接ゲーム内容を変化させる機能が加わったようなイメージだ。なお、配信者は既存のプラットフォームの収益化機能に加えて、指定の条件に沿えば「THIRD」のギフトを収益化することも可能とのこと。

「THIRD」を楽しむには、対応するゲームで遊ぶ必要がある。タイトルにより介入アクションは異なり、たとえば“叫び声”が武器になるホラー『THREAT -SCREAM AND ESCAPE-』(関連記事)では、制限時間内の生き残りを目指す新モード「THIRD Mode」が実装。視聴者は「THIRD」を用いて、単純な支援・妨害だけでなく、「プレイヤーの移動速度を上げながらもクリーチャーを増やす」「応援メッセージを携えたクリーチャーを送る」といった支援と妨害が混在する複雑な介入アクションも送ることができる。ゲームそのものの恐怖演出と視聴者の介入が重なり、カオスで予測できない展開が生まれるという仕組みだ。

このほか、紙相撲格闘ゲーム『とんとんバトルアリーナ-ケンカ王決定戦-』では、扇風機を召喚して風で戦況を変えたり、ローションでリングを滑りやすくするなど、勝敗に大きく関わるような介入アクションも可能。自分の介入で配信者が苦しむ様子を眺める、“デスゲームの主催者”のような楽しみ方もできそうだ。
現時点の対応タイトルは3種類で、今後も2Dプラットフォーマー、シューティング、“異世界が舞台のキャバクラ”など、バラエティ豊かなタイトルが数日・数週間単位で追加されていく予定だ。

「THIRD」を開発するのは、ゲームのデザイン・ルールをゲーム以外の分野に応用する「ゲーミフィケーション」を用いて、エンターテイメントのサービス開発・運営およびマーケティング事業を手がける株式会社UNCHAIN。「THIRD」は、そんな同社の培ってきたゲーミフィケーションのノウハウを生かし、配信者と視聴者が一体となる没入型体験の実現を目指して開発されている。
今後は「THIRD」正式リリースを記念したキャンペーンの第1弾として、総勢50名のストリーマーによるコラボ配信が実施されるほか、コラボストリーマーの配信に「THIRD」を使った介入アクションをおこなうと抽選でAmazonギフトがもらえるキャンペーンも実施される。詳細は以下のとおり:
● 期間
○ 2025年12月1日(月)から2025年12月27日23時59分まで
● 参加方法
○ ①THIRDへ登録
○ ②コラボストリーマーの配信にTHIRDアクション送付
● 当選連絡について
○ キャンペーン終了後、THIRD運営にて条件達成者から抽選し、当選者にはTHIRDアカウントに利用しているGoogleアカウントにギフトコードを送付。発送をもって当選連絡とする
なおゲーム開発者向けには、新作・既存を問わず「THIRD」を連携したゲームを表彰する、賞金総額1000万のコンテストも開催中だ。詳しくは応募ページを確認されたい。
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配信者と視聴者の新たなつながりを提供する「THIRD」。ゲームをただ見る・見せるのでもなく、友人とともにプレイするのとも違う、ゲームマスター的な第3の楽しみ方が新たな価値を生み出すか、今後の動向に注目したい。
「THIRD(サード)」は公式サイトにて提供中。




