『スーパーダンガンロンパ2×2』特別試遊版先行プレイ感想。初手狛枝凪斗、なんと“アイツ”が被害者に、謎の事件、知ってるけど知らない「ダンロン2」
久しぶりの新作として、『スーパーダンガンロンパ2×2』が2026年に発売される。本作は2012年に発売された『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』の本編をリメイクしつつ、まったく新しいストーリーも収録されるタイトルだ。

『ダンガンロンパ』は、アドベンチャーゲームの歴史でも異彩を放つシリーズだ。閉鎖空間で殺し合いをさせられるというストーリーでありながらも、ポップなテイストのグラフィックやBGMによって独自の世界観を築き上げた。「超高校級」と称されるキャラクターたちが参加者の死を伴う「学級裁判」に挑んでいく『ダンガンロンパ』は人気作となり、2010年に初代作が発売されて以降はこれまでにナンバリング3作が発売されている。
そんなシリーズの久しぶりの新作として、『スーパーダンガンロンパ2×2』が2026年に発売される。本作は2012年に発売された『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』の本編をリメイクしつつ、まったく新しいストーリーも収録されるタイトルだ。弊誌は本作を先行してプレイする機会に恵まれた。約15分の試遊を通じて得たインプレッションを、この記事でお伝えしたい。なお、試遊したバージョンはダンガンロンパ15周年フェスに出展されたものと同じ内容となっている。

初手、狛枝凪斗
試遊のストーリーは、狛枝凪斗(こまえだなぎと)が「ねぇ、大丈夫?」と日向創(ひなたはじめ)に声をかけるところから始まる。これは、原作に相当する『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』の冒頭を踏襲した展開。優しげでありながらも、なめらかで不思議な色気のある狛枝の語り口が際立つ。
グラフィックは狛枝が日向を見下ろす構図こそ同じだが、狛枝のTシャツのデザインが原作と本作で異なっているところは気になるところだ。狛枝と日向は『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』を象徴するキャラクターであるため、試遊開始直後の2人のやり取りは懐かしさを覚えた。

試遊にはシリーズファン向けの要素が詰め込まれている。本編とは異なるストーリーであるとはいえ、今回の事件の被害者が初代作のキャラクターである葉隠康比呂(はがくれやすひろ)だったのは衝撃的だった。葉隠は初代作の体験版と『ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期』の体験版でも被害者となっていたので、今回も被害者役に選ばれたのは驚きだ。
葉隠はコメディ的な役割を担うことが多いキャラクターなので、試遊で被害者に選ばれるのはある意味で“おいしい”役回りといえるだろう。そもそも葉隠は原作の『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』に登場しないため、誰も彼のことを知らないのもおもしろい。本作の主要キャラの1人である田中眼蛇夢(たなかがんだむ)は、今回の試遊では葉隠について「誰一人として名を知らぬ、無残なる屍」と憐れんでいた。


原作には存在しなかった新たな場所も登場した捜査パート
キャラクターたちは超高校級の才能をもつ者が集うとされる「希望ヶ峰学園」の生徒であるが、見知らぬ死体を発見して戸惑うキャラクターたちを前に、ぬいぐるみのような姿をしたモノクマとモノミが登場。モノクマは殺人事件の犯人が生徒のなかに潜んでいることを告げ、真相を解き明かす学級裁判が行われることを宣言する。生徒同士で殺人事件が発生したことを確信しているモノクマに対して、モノミは「こんなの絶対に起きるはずがない」と困り果てているようだ。
殺人事件の発生、見知らぬ被害者、人間ではない異形の存在。いくつもの謎がほぼ同時に提示されるのが先行きの読めないストーリーを期待させるものとなっており、試遊はその魅力が序盤の数分間に凝縮されていた。モノクマの宣言が終わると捜査パートへと進行し、のちに行われる学級裁判のために殺人事件の証拠を集めていく。


捜査パートは、日向の一人称視点で進行する。死体を調べたり、ほかのキャラクターと会話することで、学級裁判で使える証拠品を「コトダマ」として収集可能。死体が発見されたのは船小屋で、こちらは原作では存在しなかった場所だ。船小屋では、葉隠が木箱にもたれかかるように息絶えている。
罪木蜜柑(つみきみかん)や七海千秋(ななみちあき)といったキャラクターたちが、船小屋を調べるために集まっていた。ほかのキャラクターと一緒に船小屋を捜査することで、葉隠の死因は刃物で刺されたということがわかった。死因の特定は犯人を見極めるのに重要な要素であるため、この証拠は学級裁判でも役に立つだろう。船小屋を調べきったら建物の外に出て、ほかに気になることを調べる。


グラフィックの刷新でリゾート感が増し増しに
重苦しい船小屋の光景とは一変して、建物の外にはリゾートの美しい景色が広がっていた。『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』の舞台となるジャバウォック島は高級リゾート地として開発された場所だ。本作ではグラフィックが刷新されており、現行機向けにより美しくよみがえったジャバウォック島の風景を堪能できる。
キャラクターのいる場所から遠くまで表示されるようになったグラフィックは島の広さを実感させるし、降り注ぐ太陽の光のまぶしさを見ると、『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』がリッチになって帰ってきたことがすぐわかる。サウンドも刷新されており、原作で捜査パートのBGMだった「イコロシア」も本作のためにアレンジされたものとなっている。

建物の外では、辺古山ペコ(ぺこやまぺこ)から事件解決の手がかりを得ることができた。辺古山によると、船小屋を抜けた先にあるビーチでキャラクターたちは集まる約束をしていたらしい。辺古山の情報のみから犯人を特定することは難しい。しかし、十神白夜(とがみびゃくや)というキャラクターから問いかけられたように、最初に死体を発見した人物は謎を解き明かすカギとなる。
十神の疑問についてモノクマが補足してくれた。モノクマによると、死体を発見した人数に応じて殺人事件発生のアナウンスが島中に流れるようになっているらしい。船小屋の近くで約束をしていたキャラクターたちの死体を発見した順番が、真犯人特定の重要な情報となりそうだ。船小屋で被害者の死因の特定と野外で気になるところを調べたところで捜査パートは終了し、学級裁判のパートへと移り変わる。


真実に迫る高揚感に満ちた学級裁判
学級裁判のパートでは、キャラクターたちが殺人事件について1人ずつ発言していく。プレイヤーは日向となって各人の発言を聞いて、その発言が捜査パートで集めた証拠品や証言と矛盾していないかをチェックする。捜査パートで手に入れた証拠は弾丸のようなコトダマとして保存されており、それを適切に使うことで相手を論破することが可能だ。論破を繰り返すことで事件の謎が明らかになっていく仕組みとなっており、1つの疑問を取っ掛かりにして学級裁判が進んでいく。
キャラクターたちは思い思いに発言するため、学級裁判はかなり混沌としている。同級生が殺人事件で亡くなってしまい、自分がその犯人として疑われるかもしれない法廷に立っている。改めて、非日常の極みのようなシチュエーションである。罪木のように自分が犯人ではないことしか発言できないキャラクターがいてもおかしくない。七海の言うように、犯人の動機についても不明なままだ。


試遊の学級裁判パートでおもしろかったところは、ときには「知らないこと」自体が事件解決の力になるということだ。捜査パートで調べきれなかったことについて議論になった際に、犯人にしか知ることのできない情報が出てきた。そのことを語るキャラクターは自分が事件に関係ないという体裁でありながらも、なぜそのことを知っていて発言しているのかという疑問が生じる。
学級裁判の時間は定められており、キャラクターたちの発言はリアルタイムで進行する。流れる時間を遅くするアシスト機能などは搭載されているものの、一緒に事件を捜査した仲間のなかから犯人を特定するというのは焦燥感に駆られるものだ。犯人なんているはずがないと当初は思っていたとしても、証拠と照らし合わせることで怪しいキャラクターが浮き彫りになってくる。得られた証拠をもとに真実に迫っていくのは高揚感に満ちているものだ。試遊では犯人の特定までは描かれなかったが、キャラクターたちの発言を吟味して論破していく『ダンガンロンパ』の醍醐味は堪能することができた。


試遊は短時間で『ダンガンロンパ』の魅力が凝縮
試遊を振り返って率直な感想を伝えるとすれば、『ダンガンロンパ』が帰ってきたということだ。シリーズのなかでも屈指の人気を誇る『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』を現行機でプレイできることはすばらしい。同作が復活するだけでもうれしいのに、新たなストーリーもプレイできることはファンの1人としては僥倖といって差し支えないものだ。約15分の試遊だったが、捜査パートと学級裁判パートの魅力が凝縮された濃厚な時間だったといえる。
『スーパーダンガンロンパ2×2』は2026年発売予定。対応プラットフォームは、Nintendo Switch 2/Nintendo Switch/PS5/Xbox Series X|S/PC(Steam)となっている。




