“繰り返される5分間”からの脱出を目指す、タイムループがテーマの3Dアドベンチャーゲーム『Escape the Loop』が開発中

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第352回目は『Escape the Loop』を紹介する。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第352回目は『Escape the Loop』を紹介する。

インディーゲーム界隈では、『Garbage Day』や『Twelve Minutes』などひそかに「タイムループ」をテーマにした作品が増えつつあり(そしてどちらの作品も上手く開発が進んでいないが)、『Escape the Loop』も同様の内容を描くタイトルの1つだ。プレイヤーは“繰り返される5分間”にとらわれた人物を操作して、タイムループからの脱出を試みる。

『Escape the Loop』にて描かれる5分間では、操作キャラクター以外の人物や車などは毎回まったく同じ行動を繰り返すことになる。5分が経てばすべては元通りになるが、操作キャラクターとプレイヤーはそのあいだに何が起きていたかを記憶している。何度も5分間を周回していく内に世界のパターンを知り、タイムループを引き起こしている原因を突き止めるというのが本作の基本的な流れだ。

なお『Escape the Loop』では、新しいタイムループを始める度にキャラクターやロケーションが変化し、異なる世界が生成されるという。マルチエンディングの可能性も示唆されているが、そもそも本作がどのような物語を描くのかなど、舞台設定は明らかにされていない。5分のあいだに回答を見つけ出すパズルアドベンチャー系の作品となるのか、いくつものループを通じて物語の背景を知るようなストーリーテリングが楽しめる作品となるのかは気になるところだ。

開発はドイツのインディーデベロッパーPixel Maniacsが担当。同スタジオは『ChromaGun』『Can’t Drive This』といった小規模なパズルアクションタイトルを手がけてきた。今作『Escape the Loop』ではSteamの早期アクセス販売を利用する予定で、同バージョンは本編のデモに近いような内容になるという。発売時期は2017年Q4となっている。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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