当初“『Dark and Darker』のモバイル版”だった『アビス・オブ・ダンジョンズ』、来年1月でサービス終了へ。国内リリース叶わぬまま幕切れ

KRAFTONは11月25日、『アビス・オブ・ダンジョンズ』について、日本時間の2026年1月21日午前9時にサービス終了すると発表した。本作はもともと『ダークアンドダーカーモバイル』として登場していた作品だ。

KRAFTONは11月25日、ダンジョン脱出RPG『アビス・オブ・ダンジョンズ』について、日本時間の2026年1月21日午前9時にサービス終了すると発表した。

本作は、人気ダンジョン脱出PvPvEゲーム『Dark and Darker』のモバイル版『ダークアンドダーカーモバイル』として始まり、のちに現タイトルへ改題された作品だ。現在iOS/Android向けに、海外の一部地域にてソフトローンチが実施されているが、このたびグローバルローンチに至らないままサービス終了することが決定した。

『アビス・オブ・ダンジョンズ』は、中世ファンタジーの世界観を持つPvPvE形式のダンジョン脱出RPGだ。プレイヤーキャラクターである冒険者は7つのクラスから選択でき、パーティを編成して薄暗いダンジョンを探索。そして現れるさまざまなモンスターに立ち向かい、さらにほかの冒険者とも戦いながらお宝を手に入れ、脱出ポータルを探して帰還することを目指す。

キャラクタークラスには育成要素があり、ダンジョンでお宝を収集して生還することを繰り返す中で強くなっていく。一方で、ダンジョンで脱出に失敗した場合は、保有アイテムをすべて失ってしまう。このほか、PvP形式の対戦を楽しめるアリーナも用意されている。

本作は、オリジナル版である『Dark and Darker』の開発元IRONMACEとのライセンス契約のもと、KRAFTON傘下のBluehole Studioが開発を担当。今年2月に米国・カナダでソフトローンチが開始され、今年5月になってタイトルが『ダークアンドダーカーモバイル』から『アビス・オブ・ダンジョンズ』へと変更された。タイトル変更の理由ははっきりしないが、オリジナル版におけるコードやアセットなどの不正流用を主張するネクソンとの訴訟が背景にあるのではとの声も聞かれる(関連記事)。なお、本作のアセットはすべて独自に制作されているとのこと。

その後、対象地域を拡大させながらソフトローンチが続けられるなか、KRAFTONは今年8月に本作のグローバル事前登録を突如終了。ソフトローンチの結果を踏まえ、今後のサービス運営に向けた戦略を再調整したことによるスケジュール変更の一環だと説明された。また、ソフトローンチは継続するものの、その時点ではグローバルサービスの明確なローンチ時期についての計画がないことも明らかにされた。

そして今回、日本時間の2026年1月21日午前9時をもって、本作のサービスが終了することが決定した。発表によると、サービスの完成度および長期的な運営方針、グローバルサービス全体の品質について慎重に検討を重ねた結果、「最高のプレイ体験」を今後も継続的に提供することが困難であるとの結論に至ったとのことだ。なお、ゲーム内での有料商品の販売は11月26日に終了となる。

『アビス・オブ・ダンジョンズ』は日本でも大きな注目を集め、Android版の事前登録者が一時ダウンロードできる状態にあった模様。ただ、正式なリリースを迎えることなくサービス終了されることとなった。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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