スロットデッキ構築ローグライト『Slot & Dungeons』売上本数が「想定の5倍」で開発者驚く。ウィッシュリスト高還元と高評価で進撃
『Slot & Dungeons』は、開発者の想定をはるかに上回るペースで売上を伸ばしているようだ。

MUC GAMESは10月31日、『Slot & Dungeons』のSteam早期アクセス配信を開始した。価格は925円。11月14日まではセールを実施しており、ゲーム内容にちなんだ“777円”で購入可能。そんな本作が、開発者の想定をはるかに上回るペースで売上を伸ばしているようだ。
本作は「スロット要素」の存在するデッキ構築型ローグライトゲームだ。碁盤目状のダンジョンの床がスロットになっており、フロアが変わるごとに、スロット要素によって敵やアイテムの配置が変わっていく。ダンジョンに入場すると、前述したスロット要素によりダンジョンの床が変動し、敵やアイテムの配置が決まる。その際に、自分のデッキ内のシンボル(アイテム)も配置されるため、デッキを構築し、ビルドを組み上げ、時にスロットの出目と運を祈りながら、最終ボスの撃破を目指して進んでいく。


要するに、ダンジョンのギミックとして何が配置されるかはランダムであるが、それはプレイヤーがある程度取捨選択可能で、そうした部分がデッキ構築要素である。かなり独特なゲームシステムであるので、デモ版をプレイしてみるといいだろう。
筆者も本作をプレイしているが、思ったよりも運ゲーではなく、デッキ構築ゲームとして整えられている印象だ。ゲーム開始時は何が起こっているのかわからないが、難易度を上げていくとしっかり負けてしまい、プレイを通してどの要素がどのような機能をもつのか理解できる。デッキとなるアイテムも敵も、それぞれ独自の性能や特徴をもっているので、それらをどう組み合わせるかの戦略を考えるのが楽しい。プレイしていけば永続強化も可能である。とはいえ高難易度ではゴリ押しは難しく、周回を通じての永続効果だけでなく、デッキを組む力と、敵の動きを考慮したダンジョン内の立ち回りが重要となる。爽快さもありつつ、タクティカルなゲームとして完成度が高い。

そんな本作のセールスは好調のようだ。開発者であるSparkWingGames(すぱうい)氏によると、想定を上回るハイペースで売れているとのこと。すぱうい氏に訊いてみたところ、同氏の「想定の5倍」のペースで売れているそうだ。レビューについても70件を突破しステータスは「非常に好評」。好評率95%となっている。Steam同時接続ユーザー数も200~300程度を推移。大作ゲームと比べると数こそ控えめであるが、発売から尻上がりに数字を上げている。本作の完成度が高くやりこめることから、遊び続けているユーザーが多いことがうかがい知れる。
そのほか、注目したいのはウィッシュリスト登録数に対する売上本数の比率(コンバージョン率)だ。一般的に、ウィッシュリストからのコンバージョン率は15~20%程度であるとされている(関連記事)。一方で本作のコンバージョン率は35%ほどであるようだ。つまり、ウィッシュリストに登録した人が発売後に実際にゲームを購入している率が高いのである。ゲームジャンルや価格、レビュー評価など複数の要因がありそうだが、本作においてはウィッシュリスト登録者による早期購入がセールスを支えているのは間違いなさそうだ。
なお本作は早期アクセスタイトルであり、今後も開発は進められていく予定。すぱうい氏はバグや不具合修正に追われており、またユーザーから寄せられたフィードバックについても順次対応していくとのこと。前述の数字は今後も伸びていきそうである。
『Slot & Dungeons』はPC(Steam)向けに早期アクセス配信中だ。




