王国建設タワーディフェンス『スーパー・ファンタジー・キングダム』Steamで人気急上昇中。物足りない資源をやりくり、建設&防衛&探索の大忙し三本柱

Hooded Horseは10月24日、『Super Fantasy Kingdom』の早期アクセスを開始。本作はリリースから間もなく多くのプレイヤーが集っている。

Hooded Horseは10月24日、ローグライトゲーム『Super Fantasy Kingdom(スーパー・ファンタジー・キングダム)』の早期アクセスを開始した。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア/GOG.com/Microsoft Store)で、ゲーム内は日本語表示に対応する。本作はさっそく好評を集めているようだ。

『Super Fantasy Kingdom』は、都市建設の要素を持つローグライト・シミュレーションゲームだ。主人公はファンタジー世界にたたずむ一国の王。ある日狩りから帰ると、王国がモンスターに襲われ廃墟へと変貌していた。プレイヤーは多種多様なヒーロー(守護者)を雇い、毎日襲い来るモンスターを退けながら、王国の再建を目指していく。

ゲーム開始直後、王国の外は雲がかかっているが、ユニットを配置してモンスターを倒し切ると日付が進み、徐々に探索して雲を晴らしていくことができる。見つけた町や施設では、新たなユニットを発見することもある。モンスターが王国に侵入してしまうとゲームオーバーとなるが、すでに晴れた地形はそのままでリセット。王国の運営や戦闘のイロハを学びながら、より長く生き残り、謎多き世界の奥まで進んでいくことが目標だ。

ゲームプレイは、王国を再建する都市管理のパートと、モンスターと戦うタワーディフェンス風のパートをリアルタイムで同時進行する。都市管理では、製材所や農場、酒場といった建物を建築しリソースを得ていく。住宅や住民への仕事の割り当ても必要で、土地にも限りがある。常に資源不足の中、どのリソースを優先するかという取捨選択が重要だ。

同時に、城門では『Vampire Survivors』などを彷彿とさせるほどの大群で押し寄せる魔物に対して、ユニットを配置してタワーディフェンスのように防衛する。近距離型のナイトや、遠距離から砲撃を与える投石機、ヴァンパイアや恐竜など、登場するユニットは50種類以上存在する。戦闘は自動で進行するため、役割やダメージタイプ、9種類の属性などを意識して、どう配置するのかが重要だ。すべての敵を倒し切るとユニットは酒場で食事をし、経験値を獲得して強化される。設備を強化するほど経験値が上昇するため、王国の強化がそのままユニットの強化にもつながる仕組みとなっている。

モンスターに攻め込まれゲームオーバーになると、王国の発展状況や資源の位置などはリセットされるが、探索やイベントの進行度は引き継がれる。また、進捗にあわせて手に入る「クリスタル」を用いて、ゲーム開始時の資源保有数増加といった強化も可能。永続的な強化と学習を繰り返しながら、少しずつ歩みを進めていく。

ちなみに王国は異なる種族のものから選ぶことができ、現在はスタンダードな「ヒューマン」のほか、魔族の国である「オーバーロード」も選択可能。全体的なデザインやユニットの性質が異なっているといった特徴づけがなされており、種族ごとに違った、新鮮な感覚でプレイできるだろう。

本作は10月24日に早期アクセスが開始すると、Steamユーザーレビューは記事執筆時点で950件中84%が好評の「非常に好評」ステータスを獲得。Steamの最高同時接続者数も1万2672人と、プレイヤーベースでも好調な滑り出しを見せている(SteamDB)。本作はリソースのやりくりと防衛を同時に求められる高難度設計が持ち味。そんな大忙しの王国防衛にて、最適解を探る“詰将棋”的な遊び心地を楽しむことができ、戦略的なゲームプレイが支持を集めている。一方で、序盤の選択ミスが致命的になりやすい点や、自由度が限定的な設計に対しては一部から不満の声も見られる。とはいえリリース後にはさっそく序盤の難しいゲームバランスもスムーズに進められるように調整されており、今後のプレイヤー数の伸びや本作の動向には注目が寄せられる。

本作の開発はドイツ・ハノーファー出身のFeryaz Beer氏による個人スタジオSuper Fantasy Gamesが手がけており、本作がデビュー作となる。Beer氏はソロ開発ながら精力的にアップデートを重ねており、2023年に公開されたデモ版が高い注目を集め、わずか3か月で8万5000件以上のウィッシュリスト登録を達成。その後もたびたびアップデートを行い、コンテンツ追加やバランス調整を経て、早期アクセス版のリリースに至った。

なお本作の早期アクセスは1年を予定しており、コンテンツの追加や変更、最後まで楽しめるストーリー、新たな王国の追加などを予定している。プレイヤーからのフィードバックを反映しながら開発を進めていく方針だ。期間中に販売価格が上がる可能性もあるとのこと。

『Super Fantasy Kingdom(スーパー・ファンタジー・キングダム)』はPC(Steam/Epic Gamesストア/GOG.com/Microsoft Store)向けに早期アクセス配信中。ゲーム内は日本語表示に対応する。配信を記念して、11月8日まで定価1480円のところを35%オフの962円で購入できるセールも開催されている。

Yusuke Sonta
Yusuke Sonta

『Fallout 3』で海外ゲームに出会いました。自由度高めで世界観にどっぷり浸れるゲームを探して日々ウェイストランドをさまよっています。

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