『リトルナイトメア1・2』開発元『REANIMAL(リアニマル)』は職人芸の「カメラワーク」で恐怖体験を届けるゲームだった。TGSで試遊体験して感じたこと

パブリッシャーのTHQ Nordicは、東京ゲームショウ2025のハピネットブースにて協力型ホラーアドベンチャー『REANIMAL(リアニマル)』の試遊コーナーを出展した。

パブリッシャーのTHQ Nordicは、東京ゲームショウ2025(以下、TGS2025)のハピネットブースにて協力型ホラーアドベンチャー『REANIMAL(リアニマル)』の試遊コーナーを出展した。TGS2025の試遊コーナーでは、本作の冒頭部分15分を体験することができた。本稿では、本作冒頭部分のプレイレポートをお届けしたい。

ひとまず、本作『REANIMAL(リアニマル)』の概要について説明しておこう。本作は、『リトルナイトメア』『リトルナイトメア2』を手がけたスウェーデンの開発スタジオ「Tarsier Studios」の最新作となるホラーアドベンチャー。プレイヤーは、故郷の島で行方不明になってしまった友人を助けるべく、主人公となる2人の姉弟を操作し、故郷の島からの脱出を目指すこととなる。また、今回はシングルプレイでの試遊となったが、オンライン、ローカルで姉弟を2人のプレイヤーが個別に操作する協力プレイも存在する。

デモ版を起動すると、多数の箱が設置してある砂浜からスタート。おそらく、舞台となる故郷の島にある砂浜なのだろう。シングルプレイでは基本的に弟を操作することになるようだ。チュートリアルを確認しながらも進めていくと、ジャンプでは登れない高さの段差を発見。まず姉を肩車することで先に登ってもらい、後から引っ張りあげてもらうことで進むことができた。ほかにも、姉にスイッチを押し続けてもらうことで先に進めるようになる場面や、弟で先に進み、姉のために別の回り道を用意する場面などがあり、2人居ることを上手く活用した謎解きが非常に多く用意されている印象だ。

今回の試遊体験のなかでもっとも目を引いたのは、『REANIMAL(リアニマル)』特有の独特で不気味な雰囲気と、それを最大まで引き出すカメラワークだ。広い砂浜などを歩く際には引きのカメラで、狭い通路を進むときや、ハシゴをのぼる際には主人公たちへズームというように、本作のカメラは自然なテンポで、滑らかにステージ全体や主人公、時には異形の怪物たちを映し出す。『リトルナイトメア』シリーズの頃からそうだったが、「Tarsier Studios」はこのカメラ視点を使った演出・見せ方が非常に上手な印象がある。そのノウハウは本作でもしっかりと活かされている印象を受けた。

試遊時間も終わりに近づくなか、大がかりな謎解きをクリアし進んでいくと、『リトルナイトメア』シリーズを彷彿とさせる、敵キャラの巨人(大きいサイズが標準で、本シリーズの主人公たちが小人サイズである……という考察もあるのは承知の上で)も登場。とっさに物陰へと隠れた主人公たちを見つけ出すため、隠れ場所をひとつひとつ調べるというシーンがあるのだが、情けないことに筆者はビビりすぎて動いてしまい、あえなく失敗。試遊時間はそこで終了となった。

総じて、『REANIMAL(リアニマル)』洗練されたカメラ演出による雰囲気が印象的だった。そのほか、主人公たちをどう役割分担させればパズルのような謎解きを攻略できるのか、試行錯誤しながら進んでいく手触りが楽しめるタイトルになっている印象だ。また、10月14日より開催されている、Steam Nextフェスにて本作のデモ版が配信中。『リトルナイトメア』シリーズファンの方や、本稿を読んで興味の湧いた方は、ぜひデモ版に触れてみてほしい。

REANIMAL(リアニマル)』はPC(Steam)/PS5/Nintendo Switch 2/Xbox Series X|S向けに近日リリース予定。現在開催中のSteam Nextフェスにて本作のデモ版も配信中だ。

Yusuke Oizumi
Yusuke Oizumi

どんなジャンルも遊びますが、アーケードゲームとローグライクが特に好き。中毒性の高い作品を与えると喜びます。

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