Electronic Arts、「約8兆2000億円」での買収に正式合意。サウジアラビアの政府系ファンドなど3社により買収、株式は非公開化へ

Electronic Artsは9月29日、PIF・Silver Lake・Affinity Partnersのコンソーシアムによる買収に合意したと発表した。

Electronic Artsは9月29日、PIF・Silver Lake・Affinity Partnersのコンソーシアムによる買収に合意したと発表した。買収は全額現金にておこなわれ、コンソーシアムは総額約550億ドル(約8兆2000億円)にてEAの株式100%を取得する。現金による非公開化投資としては史上最大規模とのこと。

PIF(Public Investment Fund)はサウジアラビアの政府系ファンドで、Silver LakeとAffinity Partnersは米国のプライベートエクイティ企業だ。Affinity Partnersは、トランプ米国大統領の娘婿が設立したことでも知られる。

今回の買収後も、Andrew Wilson氏はEAのCEOを引き続き務める。発表にて同氏は、EAのチームは数億人のファンに素晴らしい体験を提供し、世界でもっとも象徴的なIPを生み出し、同社のビジネスに大きな価値を生み出してきたとし、今回の買収はその功績を称えるものだとコメント。そして今後も、エンターテインメントやスポーツ、テクノロジー分野にて限界を押し広げ、将来の世代にインスピレーションを与える革新的な体験を創造していくとした。

また、PIFの副総裁兼国際投資責任者Turqi Alnowaiser氏は、ゲームおよびeスポーツ分野に強くコミットしてきたとし、今回のパートナーシップによりEAの長期的な成長およびイノベーションをさらに促進するだろうと述べる。Silver Lakeの共同CEO Egon Durban氏は、EAの事業成長のために多額の投資を約束。またAffinity PartnersのCEO Jared Kushner氏は、EAのゲームで育ち、今は自身の子供と一緒に楽しんでいるとして、同社の今後の展開に期待を示した。

本買収は、すでにEAの取締役会の承認を得ており、規制当局および株主の承認を得たのち、2027年度第1四半期に完了する予定とのこと。買収手続きの完了後は、同社の普通株式は非公開化される。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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