『バーチャファイター』新作『New VIRTUA FIGHTER』Projectの「リアリティ追求」バトルシステムお披露目。捌きガードアクションや“部位破壊”など、新システム目白押し
セガは9月25日、『New VIRTUA FIGHTER』Projectについて東京ゲームショウ2025にてステージイベントを実施。本作のバトルシステムの仕様の一部が披露された。

セガは9月25日、『New VIRTUA FIGHTER』Projectについて東京ゲームショウ2025にてステージイベントを実施。本作のバトルシステムの仕様の一部が披露された。
本作は、対戦格闘ゲーム『バーチャファイター』シリーズの完全新作だ。『Virtua Fighter 5 R.E.V.O.』などの近作と同じく、龍が如くスタジオが開発を担当。対応プラットフォームおよび発売時期は未定だ。

今回実施された『New VIRTUA FIGHTER』Project TGSスペシャルステージには、本作のプロデューサーを務める山田理一郎氏、バトルディレクターの武田洋介氏、そしてゲストとしてプロゲーマーのときど氏が登壇。今年8月に公開された対戦バトルプレイ映像をリプレイしながら、本作に導入される新たなバトルシステムの解説がおこなわれた。
まずは「フロウガード」だ。これはスタイリッシュな動きを目指した新しい防御システムとのことで、相手の攻撃をいなしたりさばいたりといったアクションにあたる。なお、解説において開発陣からは「リアリティを重視」という言葉が何度も出た。フロウガードも、リアリティを重視した技と言えそうだ。ほかに、起き攻めの下段攻撃をネックスプリングにてかわすシーンでも言及されていた。


対戦バトルプレイ映像での印象的な場面として、ダメージを受けた際に赤いエフェクトが身体に走る要素が存在したが、これは「ブレイクアンドラッシュ」というシステムによるものだ。赤いエフェクトは部位ダメージを表現しており、ダメージが一定量まで蓄積すると大きなエフェクトが発生して“破壊”でき、その後攻撃側のチャンスとなる。
ブレイクアンドラッシュは、攻めるチャンスや危ない状況を分かりやすく示すシステムでもあるという。現時点では、頭・ボディ・脚の3段階くらいの部位に分けて開発しているとのこと。なお、部位ダメージはラウンドをまたいで継続するほか、ガードしてもダメージが蓄積する。そのため、長期的な駆け引きが生まれるほか、先述したフロウガードにてダメージの蓄積を防ぐことも重要になるそうだ。

「スタナー&スタンコンボ」というシステムについても解説された。これは新しいコンボシステムであり、スタナーはその始動技のこと。従来は、相手を浮かせてからの空中コンボがあったが、スタンコンボは地上でのコンボとなり、やはりリアリティのある動きを意識したものだという。初心者への分かりやすさも意図しているそうだ。本作には、従来のコンボも存在するが比率としては下がり、スタンコンボが中心になる。
対戦バトルプレイ映像の最後では、結城晶の顔面に新キャラクターであるステラ回し蹴りがクリーンヒットし、顔が歪み歯が折れて飛んでいくというスロー演出が見られた。これは「シグネチャーカット」というKO演出だ。さまざまなバリエーションで痛さを表現するとのこと。なお、グロさを狙っているわけではないため、嫌な人は見ないようにもできるとの解説があった。
このほか、本作には2種類のバトルルールが用意されることも明らかにされた。ひとつは従来と同じ「スタンダード」で、体力をすべて奪うかリングアウトで勝敗がつく。デフォルトでは3ラウンド先取に設定される。そしてもうひとつの「アップライジング」は、「逆転」をコンセプトにした新しいルールとのこと。まだ詳細は不明だが、決しておまけではなく、スタンダードと並び立つようなバトルルールとすることを想定しているとのことだ。
またステージイベントでは、ファンからの質問に開発陣が答えるコーナーもあった。その中では、ゲームパッドでプレイされることを前提とすると、近年の他社格闘ゲームで導入が進む、いわゆる簡単操作モードは必要だと思っているとのコメントがあった。また、『バーチャファイター』シリーズはボタンを押してガードするシステムが特徴だが、ほかの多くの作品のようなレバー後ろ入力でのガードを導入する可能性もあるとのこと。いずれもまだ確定事項ではないようだが、柔軟に検討されている模様である。
『New VIRTUA FIGHTER』Projectの対応プラットフォームおよび発売時期は未定だ。