SIE、PS Studiosタイトルのマルチ展開を今後さらに加速か。「Nintendo」や「Xbox」に言及された求人情報に注目集まる
SIEが最近公開したという求人情報にて、PS StudiosタイトルのXbox、Nintendoハード向けへの積極的な展開が示唆されている。

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下、SIE)は近年、自社のPlayStationプラットフォームを優先しつつ、マルチプラットフォームでの展開を少しずつ進めている。現在はPC向けにリリースされることが多いが、今後さらにプラットフォームを拡大させていく可能性があるようだ。海外メディアPush Squareなどが報じている。
SIEは最近になって、米国本社勤務となる「Senior Director, Multiplatform & Account Management」という職種についての求人情報を公開。その業務内容としては、PlayStation StudiosタイトルのPlayStationおよびその他のあらゆるプラットフォームにおける、グローバルコマーシャル戦略の策定と実行をおこなうリーダー職であると説明されている。

その求人情報では、PlayStationに加え、SteamやEpic Gamesストア、Xbox、Nintendo、モバイルを含むマルチプラットフォーム展開に関わるチームを率いるポジションであると、具体的な他社プラットフォームについても言及されている。すなわち現行のあらゆるプラットフォームに向けた、PlayStation Studiosタイトルのリリースを視野に入れていることがうかがえる。
これまでにSIEは、Nintendo SwitchやXbox Series X|Sなどの他社コンソール向けには、『MLB The Show』や『LEGO ホライゾン アドベンチャー』などを発売し、また『Helldivers 2』の販売も担当している。しかしPC向けのリリース数と比べると、それほど積極的ではないように映る。
ただ、SIEの求人情報にて「Nintendo」などが言及されることは、たとえば『MLB The Show』の開発スタッフなどを募集する際にはあったものの、今回のようなビジネス戦略を担うポジションの募集ではかなり珍しいという。コマーシャルマネジメント担当バイスプレジデント直属のポジションでもあり、SIEのマルチプラットフォーム展開が今後さらに推進されることを示唆しているようにも受け取れる。

実際にSIEが、PlayStation Studiosタイトルのマルチプラットフォーム展開をさらに拡大させていくことになるのかどうかは、今後の動向を見守ることになるだろう。すでに予定されているマルチプラットフォームタイトルとしては、『Destiny』シリーズの開発元としても知られるBungieが手がけるチーム制脱出シューター『Marathon(マラソン)』が、PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに開発中だ。またSIEは、『Lost Soul Aside』や『MARVEL Tōkon: Fighting Souls』といった社外開発作品のPS5およびPC向けの販売を担当する。