Nintendo Switch 2用グリップを作った周辺機器メーカー、グリップが外れやすいと指摘され「変な使い方したからでは」との旨のコメントし批判殺到。マッハ反省と改善宣言

周辺機器メーカーのdbrandがNintendo Switch 2向けに発売した「Killswitch」。現在同商品はJoy-Con 2用グリップを取り付けると外れやすくなるとの指摘から改善が進められているが、不具合報告のやり取りを巡ってはdbrandの対応が批判されていた経緯があった。

周辺機器メーカーのdbrandは6月25日、Nintendo Switch 2向けに発売した「Killswitch」の改善に取り組んでいることを発表した。これに先立っては、同商品に含まれるJoy-Con 2用グリップの不具合がユーザーから指摘されるも、同社はユーザーに責任を転嫁するかのようなコメントをして批判を受けていた。

「Killswitch」は、Nintendo Switch 2の本体カバーや保護ケース、アナログスティック用カバー、画面保護フィルム、スキンシール、そしてJoy-Con 2用グリップなどがまとめてセットになった商品だ。Nintendo Switch 2のローンチにあわせて発売された。なお、任天堂製品との適合性が確認された任天堂ライセンス商品ではない。

「Killswitch」に含まれるJoy-Con 2用グリップは、背面が大きく盛り上がったシリコンカバーのような製品で、Joy-Con 2に装着するとグリップ部分を握ってプレイしやすくなるというもの。ただ発売後にユーザーからは、取り外しボタンを押していないのにJoy-Con 2が本体から外れてしまうとの報告が相次いだ。

Redditに投稿されたいくつかの映像を確認すると、Nintendo Switch 2本体からJoy-Con 2がポロっと外れている様子が確認できる。Joy-Con 2は強力な磁石で本体に装着される仕組みで、映像のようにJoy-Con 2部分だけを手にして本体を持ち上げたとしても、通常はこのように簡単に外れることはない。映像のユーザーが、取り外しボタンを誤って押したわけでもないようだ。

こうした報告を受けて開発元dbrandは6月18日、この問題に対する見解をRedditに投稿。まずJoy-Con 2が外れてしまう原因としては、装着したJoy-Con 2用グリップを固定するための構造になっている内側の縁が、Joy-Con 2と本体との間にある隙間を埋める仕組みになっていることが挙げられた。

実は、この“隙間”については『Nintendo Switch 2 のひみつ展』でも紹介されている。任天堂によると、Joy-Con 2を本体から外れにくくするためにあえて隙間を設けており、もし隙間がないとJoy-Con 2がぐらついた際にテコの原理が働き、外れやすくなるのだという。つまり、「Killswitch」のJoy-Con 2用グリップを装着すると、そのテコの原理が働くようになるというわけだ。

ただdbrandは、Joy-Con 2用グリップで隙間を埋めているのは、全体の一体感を高め使用時の感触を良くするためだと説明。そして、通常の使用においてJoy-Con 2が外れることはなく、ユーザーが無理やりねじるようにするとテコの原理が働くのであって、そのような使い方は普通は誰もしないと述べた。

dbrandは詳細に見解を述べ、製品に問題があれば個別に調査するとも案内しており、ユーザーからは一定の理解を得られた模様。一方で、投稿された映像は“無理やり”Joy-Con 2を外そうと試みている様子でないものもあり、ユーザーに責任を転嫁しているなどとして批判の声も寄せられることとなった。

そして同社は6月25日、新たな声明をRedditに投稿。前回の投稿は酷い内容であったと認めたうえで、Joy-Con 2用グリップの改善に取り組んでいることを明らかにした。2パターンの改善策があり、ひとつはグリップの内側の縁を薄くすること。なるべく隙間を埋めないようにするということだろう。もうひとつは、グリップを固定する新しい構造に変更すること。後者の方が仕組みとしては優れているものの、量産可能かどうか試験する必要があるという。同社は、どちらを採用するかを7月中に決定し、全ユーザーを対象に無償交換するとした。

なお、Joy-Con 2用のグリップやカバーは、多くのメーカーからさまざまな製品が発売されている。もしかしたら、今回の一件で判明した“隙間”を埋めてしまうような仕組みの製品がほかにも存在するかもしれないため、購入した場合はその部分に注意しておくと良さそうだ。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

記事本文: 7304