リアルライフシム『inZOI』新アプデで影強化オプション実装、「キャラメイクに近い見た目」で遊べるように。“動物餌やり規制”緩和など、いろいろ変化

KRAFTONは4月16日、ライフシミュレーションゲーム『inZOI』向けに最新アップデート「パッチ0.1.5」を配信した。影に関するオプションが新たに実装されたほか、多岐にわたる調整が実施されている。

KRAFTONは4月16日、ライフシミュレーションゲーム『inZOI』向けに最新アップデート「パッチ0.1.5」を配信した。本アップデートでは、街灯や室内照明による影の生成や品質の向上によるビジュアル面の強化に加え、動物への餌やり条件の緩和、Zoiの寿命システムの改善など、多岐にわたる調整が実施されている。

『inZOI』は、Unreal Engine 5による高精細なグラフィックと、自由度の高いライフシミュレーション要素を特徴とする作品だ。プレイヤーは「Zoi」と呼ばれるキャラクターを作成し、神の視点から彼らの人生を導くこととなる。


本作で街の住人たちは自律的に生活を送り、仕事やレジャー、住人との交流などを通じて、各々の日常を過ごす。その中では結婚や出産、病気、交通事故など、現実さながらのイベントが発生し、SNSではさまざまな話題やゴシップが飛び交う。さらに、建築要素や生成AIを活用したクリエイティブツール、都市の治安を調整するシステムといった要素も搭載されており、多彩なプレイが可能だ。

今回のパッチv0.1.5での最も大きな変更は影に関するオプションの実装だ。従来は最適化の都合から未対応だった屋外の街灯や室内照明による影が新たに追加。これはキャラクターメイキング時とゲームプレイ時のビジュアルが一致しないという多くのフィードバックを受けて実装されたものだ。これにより時間帯や場所によって空間に自然な陰影が生まれ、全体的な没入感が向上。キャラクターや建物の質感にも奥行きが感じられるようになった。

また、影そのものの描画品質も改善され、よりシャープかつ精緻な表現が可能となった。これにより、状況によってはキャラクターメイキング時と同等の高品質なビジュアルでゲームプレイを楽しめるようになるという。ただし、描画処理の負荷が高まるため、各種影の描写や品質はオプションによりオン・オフが切り替え可能となっている。詳細は以下の通り。

街灯の影(デフォルトで有効):オプション > グラフィック > カスタム > 街灯の影よりオン・オフの切り替えが可能

室内照明の影(デフォルトで無効):室内のビルドモード > ライトを選択 > 照明の影(オフ)> オンで有効化

リアルな影オプション(デフォルトで無効):オプション > グラフィック > プリセット > カスタム > リアルな影(オフ)> オンで有効化


このほかの変化として、動物への餌やりの仕様も変更。これまでは猫やパンダに餌を与えるには“中立以上のカルマ”を持っている必要があったが、今回のパッチによりこの条件が撤廃。カルマに関係なく、すべてのZoiが動物に餌を与えられるようになった。開発側によれば、善行という位置づけで設計された本要素が、実際のプレイスタイルと噛み合っていなかったことが見直しの理由とのことだ。これにより、道徳的に問題のあるZoiでも動物に餌を与えることが可能となり、Zoiのロールプレイに幅を持たせたい場合、あるいは単に動物好きにとってうれしい調整となっているだろう。

また、寿命に関する仕様にも改善が施された。従来はゲームの再起動時に寿命が正しくリセットされず、同じ年齢で繰り返し死亡してしまう不具合が報告されていたが、今回のパッチにてこの挙動が修正された。寿命に関しては、すでに4月1日のパッチ0.1.3にて「高齢のZoiのみが自然死する」よう仕様変更がなされており、4月4日のパッチ0.1.4ではZoiの年齢調整機能も追加されるなど、寿命・年齢まわりの仕様は継続的に調整が進められている(関連記事)。

そのほか本アップデートでは、ビルドモードでのフリーカメラ導入や、ESCキーによるゲーム終了時にセーブファイルが破損するバグの修正など、細かな調整・改善も多数実施された。詳細は公式パッチノートにて確認可能だ。

なお開発元のinZOI Studioは、今夏に予定されているエンジンアップデートにてさらなるビジュアル強化を予告しているほか、数日〜数週間単位でアップデートを重ねる開発方針も続けられるようだ。リアルライフシムとしての完成度を高め続ける本作の今後に引き続き注目したい。

『inZOI』はPC(Steam)向けに早期アクセス配信中だ。早期アクセス期間は最低でも1年間を予定している。

Yusuke Sonta
Yusuke Sonta

『Fallout 3』で海外ゲームに出会いました。自由度高めで世界観にどっぷり浸れるゲームを探して日々ウェイストランドをさまよっています。

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