『PUBG』生みの親Brendan Greene氏、“生態学+地質学的リアルな『マインクラフト』”を目指し新作を開発中。10年計画の三部作での最終目標に掲げる
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バトルロイヤルゲーム『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS(現PUBG: BATTLEGROUNDS)』の生みの親として知られるBrendan Greene氏は、現在3つの新作を開発中。作品ごとに段階的にスケールアップさせ、最終的には「リアルな『マインクラフト』」といえるゲームを作ることを目指しているという。海外メディアGamesRadar+が報じている。
Greene氏のスタジオPLAYERUNKNOWN Productionsには、今後10年前後かけて三部作を制作する構想があり、昨年12月に第1弾となる『Prologue: Go Wayback!』が発表。また同時に、独自ゲームエンジン「Melba」の技術デモをリリースし、コミュニティと共に開発を進めていく方針が案内された。
PLAYERUNKNOWN Productionsの三部作構想では、最終的に『Project Artemis』と呼ばれる作品を完成させるために、各作品にて各種構成要素のテストがおこなわれる。第1弾のオープンワールド脱出サバイバルゲーム『Prologue: Go Wayback!』では、機械学習を用いた独自の地形生成技術がテストされ、広大でリアルな大自然の環境が生成される。
三部作の第2弾作品については、現時点では一切が未公表。一方最後の作品となる『Project Artemis』については、多人数マルチプレイに対応するサンドボックスゲームだという。また、数千km四方の広大なマップに何千人ものプレイヤーが自由に出入りして、探索や建築、物づくりをおこなえる作品にしたいとも言及されている(関連記事)。
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今回Brendan Greene氏は海外メディアGamesRadar+の取材に答え、『Project Artemis』におけるビジョンを語った。その中で、同作では「リアルな『マインクラフト』(a realistic Minecraft)」を作ることを目指していると言及し注目が集まっているようだ。
Greene氏は『Project Artemis』においては、生態学的に正しいリアルさですべてをつなぎ合わせて、世界の地形を生成することが目標だとコメント。また「地質学をやりたい」とも述べ、地表だけでなく地中の環境を表現することも想定しているという。
たとえば、衛星地図からある場所の地下に何が眠っているかを見定め、鉄や資源を求めて鉱山を掘ったり、洞窟を探索したりするような、地層へのインタラクト要素の導入を計画しているそうだ。こうした要素から『マインクラフト』に例えたのだろう。またGreene氏は、『Sid Meier’s Civilization』や『Age of Empires』のようなゲームプレイを、地層の3D環境でやるようなものだとも表現している。
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先述したPLAYERUNKNOWN Productionsの技術デモ「Preface: Undiscovered World」は、地球規模の環境を生成する技術として開発が進められており、Greene氏がいう「リアルな『マインクラフト』」を実現させる基盤となる模様。『Project Artemis』の制作は10年計画だとも伝えられており、完成はまだまだ先になりそうであるが、野心的な目標が掲げられており、三部作の各作品の続報が注目される。
『Prologue: Go Wayback!』は、PC(Steam)向けに2025年第2四半期に配信予定。また技術デモ『Preface: Undiscovered World』は、PC(Steam)向けに無料配信中だ。