『ウマ娘』新育成シナリオ「The Twinkle Legends」先行プレイ感想。ランダム性強いデッキ構築ローグライク風で、 レジェンドウマ娘とともにウマ娘を新たな伝説に

今回は新育成シナリオの先行体験会に参加する機会に恵まれたので、先行プレイ感想をお届けする。なお、体験会でプレイした新育成シナリオは開発中のものとなるため、リリース時とは異なる点があることをご了承いただきたい。

Cygamesが運営する『ウマ娘 プリティーダービー』は2025年2月24日、サービス開始から4周年を迎える。それに合わせて新ウマ娘の登場が発表された他、システムの更新が行われる。さらに2025年2月24日(月)には、新育成シナリオ「The Twinkle Legends」がリリースされる。今回は新育成シナリオの先行体験会に参加する機会に恵まれたので、先行プレイ感想をお届けする。なお、体験会でプレイした新育成シナリオは開発中のものとなるため、リリース時とは異なる点があることをご了承いただきたい。

『ウマ娘 プリティーダービー』は、実在する競走馬の名前と魂を受け継いだウマ娘たちの物語を描いたクロスメディアコンテンツだ。ゲーム版は育成シミュレーションとなっており、プレイヤーがトレーナーとなってウマ娘を3年かけて育成する事となる。今回の育成シナリオは10番目の育成シナリオとなる。

昨年の3周年から4カ月毎更新を続けている育成シナリオは、マイル/中距離向け育成の「U.A.F. Ready GO! ~アスリートのキラメキ~」、短距離/マイル向け育成の「収穫ッ!満腹ッ!大豊食祭」、中距離/長距離向け育成の「走れ!メカウマ娘 -夢繋ぐ発明-」と特化した育成シナリオが続いていた。今回の「Legends編」はまたマイル/中距離向け育成が来るのか、それとも逃げや追込といった脚質に特化した育成が来るのか。一体どんな新シナリオが来るのかを考えきれないままに迎えた体験会だったが、いい意味で予想を超えた育成シナリオを体験できた。その新育成シナリオの内容を紹介したい。

新育成シナリオのあらすじとその流れ

「The Twinkle Legends」のストーリーは1月29日に配信された「ぱかライブTV Vol.49」でも公開されていたが、ウマ娘のレースであるトゥインクル・シリーズの危機に、伝説のウマ娘たちが立ち上がるという内容だ。具体的には一時に比べ人気に陰りが見えてきたトゥインクル・シリーズを、レジェンドウマ娘の助けを借り自らが育成するウマ娘の力で再び盛り上げる事が目的となる。協力してくれる3人のウマ娘についてもビジュアルは公開済みだが、今回いよいよその名前が明らかとなった。初のクラシック三冠馬であるセントライト、長く現役を続け、初の凱旋門賞挑戦者として名高いスピードシンボリ、社会現象と呼ばれるほどの人気を集めたハイセイコーの3人である。この3人とともにどのような育成シナリオが展開されていくのかを見ていこう。なお、3人のレジェンドウマ娘はグループタイプのサポートカードSSR「[導きの光]伝説の体現者」として実装される。

新シナリオに登場する3人のレジェンドウマ娘。左からセントライト、スピードシンボリ、ハイセイコー。

「The Twinkle Legends」は過去3つの育成シナリオとは異なり、育成に距離の向き不向きは存在していない。脚質や芝ダートの区別もなくウマ娘を育成することが可能だ。また、本育成シナリオではキャラクターの固有シナリオは存在せず「プロジェクトL’Arc」等と同様各ウマ娘共通のシナリオが進行する事となる。ただし、各ウマ娘に固有の育成目標は存在していることに注意されたい。また、今回はURAファイナルズが存在せず、育成期間がその分少し短くなっている。ジュニア級の終わりには「Dream Fest Stella」、クラシック級の終わりには「Dream Fest Pride」、そしてシニアのラストには「Dream Fest Legend」といった特別レースが存在しており、これをクリアしていくのが目的となる。

「The Twinkle Legends」の内容 指南ゲージと心得とは

「The Twinkle Legends」の育成は3人のレジェンドウマ娘とともにトレーニングを進めることとなる。トレーニングやお休みなどで指南ゲージを貯め、その蓄積の結果で心得を習得してキャラクターの育成を行っていくのが「The Twinkle Legends」の特徴だ。指南ゲージは3人のレジェンドウマ娘それぞれに存在しており、トレーニングやお休みといった毎ターンの行動で蓄積されていく。どのレジェンドウマ娘のゲージが貯まるかはボタンに記された羽のアイコンでわかる。青がセントライト、緑がスピードシンボリ、ピンクがハイセイコーといった具合だ。

トレーニング等についた羽の色で貯まるゲージがわかる。ゲージは画面左中央、心得の横

指南ゲージを蓄積していく事で心得を習得できる心得には、育成にプラスの補正を与える効果が付与されている。6ターンに1回心得を選択して習得することができるが、心得はゲージの量次第でレジェンド1人につき最大3つの候補が発生するため、最高で9個の中から1つを選ぶことが可能だ。心得は3人のレジェンドウマ娘にあわせてそれぞれ個性が存在している。セントライトは「やる気効果アップ」や「やる気が絶好調以上の場合はやる気効果アップ」などのやる気関連の強化、スピードシンボリは「トレーニング効果アップ」や「トレーニング成功時次のトレーニング効果アップ」といったトレーニング成功関連の強化を持つ。そしてハイセイコーは「友情ボーナス上昇」「トレーニング時のメンバー追加」といった友情トレーニング関連の強化を持っている。

心得をさらに強化するレジェンドの導き

クラシック級の夏合宿突入時(7月前半開始時)には3種のうちもっとも多く心得を習得したレジェンド級のウマ娘から「レジェンドの導き」と呼ばれるさらなる強化効果を授かることができる。セントライトの導きは今までになかった絶好調の上となる「超絶好調」に3ターン入ることができ、その間トレーニングを強化する。スピードシンボリの導きはトレーニングを4回連続成功させると挑戦ゾーンに入り、トレーニング効果アップなどの効果を得ることが出来る。挑戦ゾーンは一定の確率で継続が可能である。ハイセイコーの導きは協力者が現れる。協力者は条件を満たすと友情トレーニングを発生させるため、より多くの友情トレーニングを行うことが可能だ。

3人のレジェンドウマ娘との育成はどのようなものか

先行体験会において筆者はダイタクヘリオスを選んだ。これはキャラクターの好みはもちろんのことながら、過去のシナリオがマイル中距離育成、短距離マイル育成、中長距離育成というサイクルだったため、今回再びマイル中距離育成が来るのでは、と思ったためでもある。実際は全距離対応の育成シナリオだったためいい意味で期待は裏切られた。幸いにして今回は3人のレジェンドウマ娘それぞれの導きを得た状態での育成を行えたため、それぞれについて印象を語っていきたい。

まずセントライトの導きだが、やる気上昇効果を3回獲得すると3ターンの「超絶好調」になるのが最大の特徴となる。心得も「絶好調だと強化、超絶好調だとさらに強化」といったものが揃っており、効果のアップ率も他のレジェンドウマ娘に比して高い印象がある。ただし、超絶好調状態を狙って引き起こすのは大変難しい。

セントライトの導きとその詳細

ランダムに現れたサポートカードのイベントでやる気が上がることが定期的にあるためだ。そういう意味では育成難易度は高いが能力値の上振れがさらに狙えるやや上級者向けの育成ではないだろうか。セントライトのキャラクター付けもミステリアスで読めない感じなので、それらしくはある。

続けてスピードシンボリの導きは、トレーニングを4回成功させると条件付きで終了する挑戦ゾーンに入るのが特徴となる。この状態は残り体力や経過ターンで継続確率が変化していくため、これをどれくらい維持できるかが育成の鍵となる。

スピードシンボリの導きとその詳細

心得も「トレーニング成功時に次のトレーニングの効果がアップ」というものが大変多く、トレーニングを連続して成功させていくことが重要となる。トレーニング成功確率が鍵となるため、体力を管理して成功確率を高めに保つことが大事だと思わされた。

ハイセイコーの導きはサポートカードに編成していないウマ娘たちが友情トレーニングを発生させることになるが、そのウマ娘たちにも「親友ゲージ」という独自のゲージが存在しているため、このゲージをチェックすることも重要となる。

ハイセイコーの導きとその詳細

心得には「5人以上のサポートとトレーニングした場合」などというものもあり、この追加のウマ娘たちの存在がないと効果を発揮することが難しいこともある。条件を満たすと「次にトレーニングを行うまで追加で3人トレーニングに現れる」などの心得もあるのだが、もちろん決まったトレーニングに3人揃って顔を出してくれるとは限らない。そのため、細かい管理は必要ない分ランダム性が強い育成に思えた。

4周年の新機能 ついに実装される自動育成

これら新シナリオ実装とは別に、4周年を迎えて興味深い新機能が登場するため紹介したい。まずは初心者向けのレンタルデッキの実装だ。「今から始めてもサポートカードが足りないのでは」と悩む初心者に限らず、レンタルデッキを使って同一の条件で育てたウマ娘でのレースなどをユーザー間で行えるのも興味深いと思わされた。

レンタル可能なデッキ。最適距離別に編成されている。

また、イベントの選択肢でどんな効果があるのか閲覧することが可能になった。不要な効果が得られる選択肢を何度も選ばずに済むようになるのは大変ありがたい。そして、最大の機能実装と言えるのが「おまかせ育成」という自動育成の実装だ。最初は新育成シナリオの「The Twinkle Legends」と「URA編」に実装されることとなる。1度おまかせ育成を試したが、「The Twinkle Legends」がそれなりに高速にプレイすることができた。20分弱程度放置する必要があるが、因子周回や忙しい時のデイリー育成には間違いなく役に立つだろう。詳細な条件を詰めることでどこまで望み通りのウマ娘が育成可能なのか、ぜひ試してみたい機能である。

自動育成中の画面と設定画面。かなり細く設定が可能だ

デッキ構築型カードゲームにも似た「The Twinkle Legends」の手触り

何度プレイをしていて得た印象だが、ランダム入手の心得のうち同系統のものを集め、効果を重ねてより効率の良い育成するというプレイ感は、ある意味デッキ構築型カードゲームに近い印象を受けた。3人のレジェンドウマ娘が示すプレイ方針の中から自分のプレイスタイルに近いものを選べるのも複数のデッキから好みのデッキを選ぶように思える。どのウマ娘でどの心得を組み合わせるのが最適かを考えながらデッキ構築を目指す攻略が進んでいくのではないだろうか。

筆者のプレイ方針は、トレーニング失敗のリスクを回避し、休んだり賢さ育成を踏んだりという育成方針を取りがちである。そのため、トレーニングの成功確率を維持し続けることが重要なスピードシンボリの育成はとても相性が良いと思えた。一方、多くのウマ娘が集まっているが実行にリスクのあるトレーニングは回避しがちなためハイセイコーの育成は少々相性が悪く、セントライトの育成は超絶好調を維持しやすいかと思ったがサポートカードのイベントで発生する絶好調によりペースを乱されることがあった。ある意味自分のプレイスタイルと向き合い、自分の育成では何を重視しているのか考え直すことを求められるように思う「The Twinkle Legends」という新育成。そのまま己のやり方を極めるか、新たな方針に挑戦するか。今後のプレイが長く楽しめそうな育成シナリオであった。

『ウマ娘 プリティーダービー』は、PC/iOS/Android向けに配信中だ。

怪しい隣人
怪しい隣人

主にスマホゲームを中心に、サービス終了したゲームの情報を収集したり、開始早々ダメなことになっているゲームの情報を紹介するのが趣味です。サービス終了ゲーム死亡リストは1500件を超えました。年々ゲームが複雑になり、ダメさを判定するのに時間がかかるのが最近の悩みです。

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