Steamの早期アクセスゲーム、しばらくアプデがないタイトルのストアページに“注意表記”が出るように。警鐘

追加されたのは「注:開発者による最後のアップデートはXか月以上前です。ここで開発者が説明している情報とタイムラインは、最新ではない可能性があります」という注意表記だ(X部分には数字が入る)

Steamにて配信されている「早期アクセスゲーム」について、開発者からのアップデートが一定期間以上途絶えた場合、ストアページ上にその旨を伝える注意表記が導入された。Steamの非公式データベースサイトSteamDBが2月5日に報告している。

Steamの早期アクセスとは、開発者が開発途中のゲームをリリースし、ユーザーからフィードバックを得ながら完成を目指すための仕組みだ。開発のどの段階でリリースされるかは作品や開発者によりさまざまであるが、一般的に複数回のアップデート配信を通じてコンテンツの拡充などがおこなわれ、最終的に製品版として正式リリースされる。

早期アクセス配信中のゲームのストアページには、未完成品であることを示す注意書きと共に、早期アクセスにした理由や、想定している実施期間、正式リリース版との違い、現状の内容などについて、開発者が説明する項目が設けられている。そうした情報をあらかじめ確認して、購入するかどうかを判断するわけだ。今回そこに、新たな注意表記が追加されたことが確認された。

追加されたのは「注:開発者による最後のアップデートはXか月以上前です。ここで開発者が説明している情報とタイムラインは、最新ではない可能性があります」という注意表記だ(X部分には数字が入る)。ここで言及された“アップデート”とは、基本的にはゲームに向けたアップデート配信のことを指している模様である。ある作品では、ストアページ上で開発者が最新情報の公開を続けているものの、注意表記が掲載。確認してみると、記載されている期間アップデート配信が途絶えていた。

この注意表記が掲載される基準は現時点ではっきりしないが、筆者がいくつか確認した中では、最後のアップデートが12か月前という例が最短だった。なお別のある作品では、最後のアップデート配信から2年近く経つが注意表記はなし。Steamでは早期アクセス配信中の開発者に対し、最低でも年に1度はストアページの情報が最新の状態であるか確認するよう求めている。そうしたストアページの情報更新も“アップデート”に含まれるのかもしれない。

早期アクセス配信が実施されたゲームは、完成し正式リリースされるのが理想ではあるものの、開発者の事情によっては途中で開発中止になることもある。そうした発表が開発者からおこなわれればまだ良いが、たとえば2023年4月に早期アクセス配信が開始されたローグライトアクションゲーム『Neon Echo』では、開発スタッフが全員解雇されたとの噂が出て以降、アップデート配信も情報の更新もないまま販売されている状態が続いている(関連記事)。

アップデートがある期間以上途絶えるということは、場合によっては開発中止の予兆とも捉えられる。購入を検討する消費者に注意喚起するために、今回新たな注意表記が導入されたのかもしれない。もしストアページ上でこの注意表記を見た場合は、開発者の情報発信の様子などを確認すると良いだろう。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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