銃にナイフに手裏剣、時には帽子まで武器になる。『Burnout』開発者が手がけるVR射的ゲーム『Lethal VR』発表
Team17 Digital Ltd.は10月20日、Three Fields Entertainment(以下、Three Fields)が開発する『Lethal VR』をHTC Vive(Steam)向けに11月8日に発売すると発表した。VR空間内を歩くことができるルームスケールVRに対応する。PlayStation 4のPlayStation VR向けにも予定されており、こちらは2016年末に発売予定だ。開発元のThree Fieldsはクリスマス前に発売するとしている。
『Lethal VR』は昔ながらの射的ゲームで、プレイヤーは射撃訓練をおこなう新人FBI職員という設定だ。そのゲームプレイは単純明快。敵に見立てた銃を構える人間などの的を撃ち、ポイントを稼いでいくアーケードスタイルだ。中には一般人を模した的もあり、それは避ける必要がある。FPSゲームのチュートリアルとしてもよく導入されているスタイルなので、なじみ深く感じる人も多いだろう。
ゲームにはさまざまな種類の銃が登場し、2丁拳銃スタイルもある。ナイフや手裏剣を投げることもできるようだ。的のどの部分にヒットしたかや、的が出現してからどれだけ素早く正確に撃ったかなどで得られるポイントが変動し、本作の主目的であるスコア稼ぎに深みを持たせている。
本作には5種類のシミュレーションに30種類以上のチャレンジが収録されており、プレイヤーのスコアや評価はオンライン/オフラインランキングに反映される。それぞれのシミュレーションをクリアするとボーナスチャレンジが出現し、「007 黄金銃を持つ男」の黄金銃、「クロコダイル・ダンディー」の大きなナイフ、「ダーティハリー」のマグナム、「キル・ビル」の手裏剣、「007 ゴールドフィンガー」のオッド・ジョブの帽子、「ロボコップ」の銃といった、名作映画に登場した武器を模したもので挑戦することができるようになる。
開発元Three Fieldsのクリエイティブ・ディレクターAlex Ward氏はPlayStation.Blogへの投稿の中で、『Lethal VR』を開発するにあたっていくつかお気に入りの映画から影響を受けたと語っている。それは上記のボーナスチャレンジの武器として拝借した「ダーティハリー」や「007 黄金銃を持つ男」、あるいは「ハートブルー」といった映画の印象的なシーンからだった。Ward氏は以前手がけたFPSタイトルの開発中に射撃場に通いつめたそうで、そこではプロジェクターでさまざまなシチュエーションの映像を壁に投影し、映し出された的を撃つことができたそうだ。しかし彼は、こんな射撃場じゃキアヌ・リーブスやクリント・イーストウッドは見向きもしないと感じ、理想の射撃場を作り上げるため本作の開発に取り組み始めたという。
Three Fieldsはレーシングゲーム『Burnout』シリーズや、FPSゲーム『BLACK』などを手がけたCriterion Gamesの元スタッフらによって設立されたインディースタジオだ。今年6月には処女作となる『Dangerous Golf』をPC/PlayStation 4/Xbox One向けに発売している。これは『Burnout』シリーズで人気だった「クラッシュモード」のゴルフ版ともいえ、破壊表現を得意にしていた彼らならではのタイトルだった。その一方で、Criterion Gamesからは『Burnout』シリーズ新作の話が一向に出てこないため、ファンの期待は同シリーズを手がけた主要メンバーが所属するThree Fieldsに向けられている。そのことは彼らも認識しており、実際なんらかの車ゲームを現在開発中だとしている。