ハクスラ要素ありぷちぷち採掘ゲーム『ほりほりドリル』Steam売上1万本突破、開発者大喜び。今後のアップデートも予告

『ほりほりドリル』は、ハクスラ風コツコツ採掘ゲームだ。プレイヤーは、ブロックを壊すことで地下に向かって採掘していく。本作の特徴は、敵が出てこず危険なども存在しないこと。採掘ゲームとしては至って平和的である。

個人開発者とーらい氏は12月24日、『ほりほりドリル』の売上本数が1万本を突破したことを報告した。個人開発・個人パブリッシングでの1万本突破はひとつのマイルストーンであり快挙といえる。あわせて、とーらい氏に今の気持ちや展望を訊いた。

『ほりほりドリル』は、ハクスラ風コツコツ採掘ゲームだ。プレイヤーは、ブロックを壊すことで地下に向かって採掘していく。本作の特徴は、敵が出てこず危険なども存在しないこと。採掘ゲームとしては至って平和的である。一方で、ブロックから得た素材から自分好みのドリルを作り上げるなど、ちょっとしたハクスラ要素も存在。ブロックを潰しつつ、どんどん自分好みに採掘力を上げるといった遊びが楽しめるわけだ。定価は470円である。


『ほりほりドリル』は2023年3月にiOS/Android向けにリリース。その後アップデートを重ねつつ、PC版移植を決断。PCへの最適化が進められ、今月12月10日にPC(Steam版)がリリース。個人開発・個人パブリッシングながら破竹の勢いで売り上げを積み上げているようだ。Steamレビューでは88件のレビューが寄せられ、そのうち94%が好評の「非常に好評」ステータスを獲得。好調な滑り出しを見せている。そんな中、とーらい氏より1万本突破の報告が飛び出したわけだ。

筆者も同作をプレイしているが、本作には制限などはなく、のんびりと、ぷちぷちを潰すようにブロックを壊していける。かつ、それによって自分のビルドを強化していく要素があり、スキマ時間に楽しめる、クリッカーおよび作業ゲーム的な中毒性があると感じる。それが好評の要因だろう。開発者もかなり嬉しそうな様子であるが、どれくらいの売り上げを見込んでおり、どのような苦労があったのか気になるところ。そこでとーらい氏に話を訊いた。

1万本突破について、とーらい氏自身はすごく驚いているという。「正直ビジュアル的に目を引くゲームではなく、好みが分かれる内容ではあるので、想像以上に多くの方に興味を持っていただけてうれしいです!」とのこと。なお、発売前時点では、1万本という数字は「数年をかけて達成したい目標」であったという。それがすぐに達成されたわけだ。なお、購入ユーザーの9割が日本語ユーザーとのこと。ユーザーレビューとしては、作業ゲームとして良いゲームに作ることを心がけていたので、「作業ゲームとして最高」といった反応が嬉しかったそうだ。

売り上げが好調な要因について訊いたところ、モバイル向けのアプリをリリース済みだったことをあげている。というのも、1年ほどかけてアップデートしていたので、コンテンツ等がある程度充実した状態でPC版を公開できたとのこと。アプリ版を楽しんだユーザーがXで宣伝してくれたり、知り合いに広めてくれたりしたのも大きかったそうで、コミュニティの力に助けられたと感謝を述べた。

なおPC版展開については、スマホゲームは配信等で遊ばれにくいこともあり、宣伝代わりにと思ってPC移植を決めたという。しかし思っていたより難易度が高く横画面向けのUIやキー操作等、想定以上に時間がかかったとのこと。今となっては良かったが、リスキーな選択だったと振り返っている。

とーらい氏に今後の展開について訊いたところ、アップデートを進めていく計画も明かされた。まず、すでに実装されているエンドコンテンツを拡充する計画があるという。特にゲーム後半から最終盤にかけて作業できる要素を増やしたいとのこと。ここ半年はPC版移植作業にかかりきりだったといいい、アイデアは数多くあるという。またNintendo Switchを含めた他プラットフォーム移植の検討や、それに伴うコントローラへの対応、Steam Deckへの最適化(現時点でプレイ自体はできる)などがあげられている。いずれにせよ、売り上げ好調なこともあり、アップデートを含めたさらなる展開が進められそうである。

『ほりほりドリル』は、PC(Steam)向けに470円で販売中。iOS/Android向けには基本プレイ無料で配信中。Steam向けには体験版も配信中である。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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