『ファイナルファンタジーVII リバース』PC版は、PS5版より高解像度のモデル・テクスチャを用意。光源処理改善で「不気味の谷」克服に取り組むなど本気模様
スクウェア・エニックスは1月23日に『ファイナルファンタジーVII リバース』PC(Steam/Epic Gamesストア)版を発売する。PC版においては、美麗であったPS5版を上回るほどのパフォーマンスが見られるようだ。
『ファイナルファンタジーVII リバース』は、PS向けの『ファイナルファンタジーVII』のリメイクシリーズ三部作の二作目だ。グラフィックは最新技術を用いたフル3Dになり、ターンベースだった戦闘はアクションベースに変化。前作『ファイナルファンタジーVII リメイク』ではミッドガル脱出を果たすまでの物語が描かれた。第二作目である『ファイナルファンタジーVII リバース』では、ミッドガル脱出からのクライマックスに向かう旅が展開。自由な探索をコンセプトに、広大なワールドマップの中でセフィロスの影を追っていくことになる。
『ファイナルファンタジーVII リバース』はこれまでPS5でのみ展開されてきたが、PC(Steam/Epic Gamesストア)版が来年1月リリース予定。PC版リリースに際して、以下のような要素があると公開されている。
・ライティング調整によりゲーム全体の光表現が向上し、よりはっきりとした表現に
・デフォルトグラフィックオプションは、低・中・高の3つのモードが用意。120fps対応
・Steam Deck対応も進行中
・LOD(Level of Detail)段階・背景テクスチャの MIP(MIP map)段階をオプション設定で調整可能に。これにより高水準設定にした際のシーン全体のポリゴン密度・テクスチャ密度が従来よりも向上し、より美しく・精細な背景でプレイすることが可能に
・NVIDIA DLSS に対応することで、フレームレートの向上・画質のアップスケーリングが可能に。また、可変リフレッシュレート(VRR)にも対応
・コントローラーまわりは細かく対応。DualSense ワイヤレスコントローラーで PS5 版と同じ操作をできるほか、キーボード+マウス操作にも対応し PC でのプレイに幅広い選択肢を持てるように調整。キーボードのキー割り当てはカスタマイズが可能で、通常操作とミニゲーム中の操作を個別に設定が可能に
こうして見るだけでも諸々PCに最適化されブラッシュアップされている印象であるが、Epic Gamesによる、ディレクターの浜口直樹氏へのインタビュー記事においては、さらなる情報が飛び出している。たとえば、前述したライティング調整においては、大幅に向上していると改めて強調。記事ではゲームのライティングがキャラクターの顔に不気味の谷効果を生み出すことにも触れられており、それらが改善されているという。
またハイスペックPCにおいては、PS5では実装できなかった、よりリッチな解像度の3Dモデルとテクスチャが用意されるとのこと。これは前述したLODおよびMIPなどに該当する可能性であるが、とにかくPS5ですら実装できなかった、より美しいグラフィックが堪能できるようだ。
なお、このPS5がPS5無印の方なのかPS5 Proのことなのかは不明。同作はPS5 Pro向けにも最適化されており、そちらでもとにかく美しいグラフィックが堪能できることから、Epic Gamesインタビュー内にある「PS5」とは無印PS5と限定した比較である可能性は留意したい。
ちなみに、公開されている、エアリスが祈るスクリーンショットを見るだけでも、ライティングの調整の恩恵が大きいことは報告されている。このシーンを見るだけでも、PS5との違いが見て取れる。背景が賑やかになり、エアリスの顔もくっきりしていることがわかる。
またRedditでは、クラウドがバスターソードを構えるシーンを比較する画像も投稿されている。こちらのシーンはPS5版の画像は公式素材由来ではない(おそらくトレイラーかカットシーンのスクリーンショット)ことは留意すべきながら、参考程度ではあるものの違いが見て取れる。
こうしたライティング調整は、アップデートでPS5に適用される可能性もおおいにあるだろう。本作のライティングの映り方は発売直後から指摘も多くあり、アップデートによる対応もされてきたが、大きな改善をもってそうした声に応えることになる。いずれにせよ、『ファイナルファンタジーVII リバース』開発陣がPC展開に気合を入れていることが垣間見える一幕である。
『ファイナルファンタジーVIIリバース』はPS5向けに発売中。PC版は1月23日にSteamおよびEpic Gamesストアで発売予定だ。