『ファイナルファンタジーVII リバース』開発者、PC版リリースに際して「不適切なModを作成・DLしないでね」とお願い。Modコミュニティを尊重しつつ
『ファイナルファンタジーVIIリ バース』ディレクターの浜口直樹氏はEpic Gamesの公式サイト上のインタビューにて、PC版発売に際してModの存在について言及。Modコミュニティへの敬意を示しつつも、本作PC版では不快および不適切なModを作成およびダウンロードしないでほしいと呼びかけた。
『ファイナルファンタジーVII リバース』は、PS向けの『ファイナルファンタジーVII』のリメイクシリーズ三部作の二作目だ。対応プラットフォームはPS5。グラフィックは最新技術を用いたフル3Dになり、ターンベースだった戦闘はアクションベースに変化。前作『ファイナルファンタジーVII リメイク』ではミッドガル脱出を果たすまでの物語が描かれた。第二作目である『ファイナルファンタジーVII リバース』では、ミッドガル脱出からのクライマックスに向かう旅が展開。自由な探索をコンセプトに、広大なワールドマップの中でセフィロスの影を追っていくことになる。
『ファイナルファンタジーVII リメイク』シリーズは三部作となっており、一作目はミッドガル脱出まで、二作目は忘れらるる都までの物語を、オリジナル版をベースに新たな解釈が加えられ再創造された。完結作となる三作目を残す状態となっている。『ファイナルファンタジーVII リバース』はこれまでPS5でのみ展開されてきたが、PC(Steam/Epic Gamesストア)版が来年1月リリース予定。PC版リリースに際して、今回のインタビューが展開されたようだ。
インタビュアーは、オリジナル版『ファイナルファンタジーVII』PC版がModフレンドリーなことを踏まえて、『ファイナルファンタジーVIIリバース』がModサポートをしているか浜口氏に問いかけた。すると浜口氏は「ゲーム内でModサポートをする予定はありません」と回答。続けて、Modコミュニティの創造力に敬意を払うとしつつも、Modderには不快および不適切なModを作成およびインストールしないようにお願いしたいとコメントした。
浜口氏は特定のModについて言及していないが、こうした言及に際して浮かぶのは前作でのヌードModなどの存在だろう。『ファイナルファンタジーVIIリメイク』のPCリリースは、PS4リリースよりかなり時間が経ってからの展開だったものの、PC版におけるMod人気はすさまじかった。人気キャラが多く、キャラモデルの質が高いこともあってか、クラウドやティファ、エアリスらの髪の毛や衣服をいじるユーザーが続出。しかしながら、衣服を剥ぐなど過激な衣装をリリースしたり、あるいはそうした衣装を“販売”したりしてマネタイズしようとするユーザーもいた。
そうした状況が関係しているかどうかは不明であるが、今回浜口氏は不適切あるいは不快なModの作成やインストールをやめてほしいとコメントしているわけだ。キャラやIPは浜口氏だけでなく多くの人々によって成り立っているゆえに、自然なコメントではあるが、一方でやや珍しい呼びかけである。前述したように浜口氏はModについてはリスペクトを示している。一部のModによってMod全体に反対ムードになるといった事態を見越してのお願いという可能性もありそうだ。
なお『ファイナルファンタジー』シリーズとModといえば、『ファイナルファンタジーXV』のPCリリース際に開発者がヌードModについて、海外メディアPCGamesNのインタビューで回答。同作のディレクターを務めていた田畑端氏は、ヌードModについて懸念をしつつも、ユーザーのモラルに任せたいとコメントしていた。ヌードModには否定的であるが、制限は課したくない意図が垣間見える発言であった。また『ファイナルファンタジーXVI』PC版に際しては、プロデューサーである吉田直樹氏も不快および不適切なModは控えてとコメントしていた(IGN)。
今回の浜口氏の発言も見るに、担当者は異なるものの、会社としての意図は読み取れそうである。なお、前述の浜口氏のインタビューはかなり長く、内容も濃密。一度読んでみるといいだろう。
『ファイナルファンタジーVIIリバース』はPS5向けに発売中。PC版は1月23日にSteamおよびEpic Gamesストアで発売予定だ。