リアル登山サバイバル『Cairn』、まだ体験版なのに「圧倒的に好評」で大盛り上がり。手に汗握る絶壁クライミング、公式がRTA大会を始めこれも熱そう
デベロッパーのThe Game Bakersは12月6日、リアルな登山サバイバルシミュレーション『Cairn』の無料体験版を配信開始した。プラットフォームはPC(Steam)。本稿執筆時点で509件のレビューが寄せられており、「圧倒的に好評」ステータスを獲得している。
『Cairn』は、プロの登山家アーヴァとなって、前人未到の険しい山「マウント・カミ」の登頂に挑むクライミングサバイバルゲームだ。本作の体験版では、クライミングジムと「テンゼン国立公園」を探索できる。崖はどこでも掴むことができ、プレイヤーは慎重に四肢の操作を行って登っていく。リアルなクライミングやボルダリングのシミュレーションが施されており、バランスを崩すとすぐに滑落してしまう。そのため、まずは崖をよく観察し、安全度の高そうなルートをあらかじめ構築したり、両手両足の力加減やバランスに気をつけたりして、ゆっくりでも着実に登っていくことが重要となる。
本作体験版のSteamレビューに投稿されたコメントによれば、崖を登っていく際の緊張感や物理的な法則のリアルさ、同じ崖でも毎回異なるルートで登れる自由度などが評価されているようだ。次に動かす手足をプレイヤーが自由に選択できないことに対する要望は散見されるものの、製品版への強い期待が窺えるコメントが多い。クライミングが題材のアクションゲームだからこそ、通常のゲームでは気にも留めないような地形が、まるでボスのように立ちはだかり続ける、新鮮味あるタイトルと言えるだろう。
筆者も体験版をプレイしたが、ほぼ平面に見えるような小さな隙間に手や足を引っ掛け、息を切らせながら登っていくさまは、見ているこちらも息が上がるようだった。安定感が感じられる体勢を保っていられることはほとんどないので、コントローラーが手汗でびっしょりになってしまうほどの緊張感がある。バランスが悪いと、コントローラーの振動やキャラクターの息遣いで警告が入るような仕組みになっており、すぐに体勢を立て直す必要がある。一方で、未体験である現実のボルダリングにも興味が湧いてくるほどのリアリティも感じられ、ボルダリングや登山の経験者も本体験版に没頭してしまうのは納得だ。
この盛り上がったタイミングで、初のゲームグッズであるオリジナルカラビナとステッカーがもらえる公式コンテストが複数開催されている。まず、12月6日から11日までは「フォトモードコンテスト」が開催中。また8日から14日までは「ルートコンテスト」が開催中で、登頂後に作成されたルートの画像か動画を投稿して応募できる。本コンテストでは、最も難しいルートともっとも珍しいルートの2カテゴリで審査が行われる。さらに、本日10日からはスピードランコンテストの受付も開始となった。
本スピードランでは、以下の3つのカテゴリでの最速タイムを競うとのこと。
・頂上に到達:できるだけ早く頂上に到達
・オールピトン:9本のピトンをすべて発見し、破壊せずに頂上に到達
・蜂蜜:ジムの箱を開け、蜂蜜を入手する
本作は、実際のクライミングと同様にバランスと力加減を誤ると滑落してしまう。かなりの慎重さが求められる緊迫感のあるゲームだ。その中でクリアまでの時間を競うとなると、滑落は大きなタイムロスとなってしまう。良い記録を出すためには、最も早く登れるルートの構築と、絶対に滑落しない安定感の両方が求められることとなるだろう。なかなかに熱そうだ。
なお、応募にはSpeedrun.comでの記録保持が必要とのことだが、本稿執筆時点では同サイトに本作のタイトル登録はされていない。Discordサーバーでのアナウンスによれば、明日11日にページ公開になる予定とのことなので、参加を検討する方はプレイ動画を撮りながらページ公開を待つとよいだろう。
本作のデベロッパーであるThe Game Bakersは、ボスバトルアクションゲーム『Furi』や、逃避行アクションRPG『Haven』にて高い評価を得たスタジオ。『Furi』『Haven』、そして新作となる『Cairn』は自由をテーマにした三部作となっている。本作では、人生を賭けて未踏峰「マウント・カミ」へと挑む主人公アーヴァの「自由」がどのように描かれるのか、そのストーリーにも注目が集まる。
『Cairn』は、PC(Steam)およびコンソール向けに2025年配信予定だ。現在、無料のデモ版が配信中。