5万貸してくれ。大人向けのリカちゃん人形。それぞれのゲーミング
Now Gamingは毎週土曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて書きちらします。
1999年のSNKは現代の格闘技イベント「巌流島」を予言する
高田馬場のゲームセンターミカドで前から気になっていた『武力~BURIKI ONE~』(以下『武力』)をプレイ。意外に異種格闘技を題材にしたリアル系の実験的な格ゲーだ、では済まされない出来で驚く。右スティックで攻撃という異色のスタイルは、後にリアル系格闘技ゲームの最高峰『EA SPORTS UFC2』の操作体系を先行していたかのようだし、なにより腕ひしぎ十字固めで関節を極める操作の実感は、後のリアル系でも追い切れていない。
なによりも現実で『武力』のような格闘技イベントが登場していることが凄い。そう、異種格闘技戦をコンセプトにしたイベント「巌流島」である。当時『武力』では「柔道家の2Pカラーの上半身だけ道着」が謎だったが、このイベントでは公式ユニフォームがそれ。時代が『武力』を再び必要としている証左である。
By Hajime Kasai
5万貸してくれ
週末は『シルバー事件』HDリマスター版を走りきりました。終盤の某塔に関しては相当イライラしたものの、プレイし始めた序盤から夢中でプレイし、クリア後の考察も含め3連休はまるまるシルバー事件漬けでした。快適さなども含めて子どもの頃にプレイした時とはまるで違う印象で、特にシナリオでの“言葉の重み”を感じ取れるようになり、楽しめました。
ホラーがとことん苦手なので0章~1章は恐ろしく、解像度を常に最小。2章からは異なる毛色で展開されていき、終盤はフルHDでプレイできました。最終的にサウンドトラック目当てでデラックス版を購入し、作業中はずっと「Investigation」をループさせています。同じく須田剛一氏が手がける『花と太陽と雨』は未プレイなので、そちらも近いうちに遊びたいところです。どうもゲームの購入ペースが早くて、金欠なのでどなたか5万貸してくれませんかね?
by Minoru Umise
生まれて初めての結膜炎で、格闘技の練習も出来ず、最近は帰宅後はのんびりと酒を飲みながら友人と4X系のターン制ストラテジーEndless legend。
このゲームの良いところは、色々と述べたいところだが、とりわけ終盤のドキドキ感が挙げられるかなと。Civ5と違い終盤の作業感、安定期が無く、むしろ尖がりすぎてる各種族特性のせいで緊張感が高まったり、いきなり大逆転したりされたり、という展開が熱い。とか言ってたら、奇遇にも今日、最新のDLCがリリースされてるし。『Tempest』ですって。ふむふむ、海関連要素てんこ盛りか。海戦とか海上施設とか。SS見るだけでワクワクする。本当AMPLITUDE Studiosのリリース後のサポートは素敵。Civ6もうすぐ発売なのにどうすんだこれ。
by Yuzuru Sonohara
寒くなってきたので暖かいところに瞬間移動したい
以前記事で紹介した『Aragami』がSignature Edition Gamesからようやく届いた(HARIBOグミのおまけ付き)ので少しプレイ。欧州版だが日本語表示に対応していて、オプションの言語設定で切り替えられる。日本語がおかしかったり文字化けていたりする箇所もあるが、まずまず許容範囲。
ゲーム性は『天誅』に似ているが、ダッシュもジャンプもできないのでゲームスピードは比較して遅め。(敵AIがあまり賢くないのも似ている)。基本技の影から影へのディスオナード風瞬間移動が気持ちよく、慣れれば移動の遅さは十分にカバーできる。敵に見つかるとほぼ即死なので、影の位置を確認しつつ攻略ルートを考えるのが楽しい。まだ序盤なのでできることが限られているが、使えるアビリティが増えてくるとプレイの幅がもっと広がりそうだ。所々荒さもあるが『天誅』のようなステルスゲームが好きな人には刺さると思うのでぜひ。
by Taijiro Yamanaka
脱・まったりだらだら
ここ2週間ほど『ペルソナ5』をスナック菓子片手にまったりだらだらプレイしていた反動で、脳汁が飛び出るようなゲームを欲していた最中、リズムアクションゲームの『Thumper』が発売された。
フラクタル図形が目を刺激する宇宙空間に敷かれたレーン上を、メタリックな甲虫となり滑走する。うねるレーン上で青や緑に発光するハイライトがビートの代わり。複雑なボタン操作はなく、純粋なリズム感、コース予測と反射神経の勝負。まったりプレイなんて許されない1ステージ2ミス制度。シンプル&シビアなゲームプレイとマッチするインダストリアルなサウンドは、Nine Inch NailsとAmon Tobinをかき混ぜ心臓に直撃するような切迫感がある。『ペルソナ5』の思い出を振り切るように、ハイスピードな展開に溺れていく。これが『ペルソナ5』ロスというやつか。
by Ryuki Ishii
無料で遊べるんですよ
ひさしぶりに『Dink Smallwood』を遊びました。開発を手がけたのはRobinson Technologies、広島在住のご夫婦です。1998に制作されたアクションRPGなんですが、Windows 10でも問題なく動作します。
序盤は豚にエサをやったり、村のおばあさんのためにニワトリを探したりと、ほのぼのとした時間が流れるんですが、突然主人公のDinkを悲しい出来事が襲い、物語は一転します。その先に待ち受けるのはユーモアの嵐。昔の笑えるテキストが豊富なゲームを好きな方であれば楽しく遊べるはず。
ミニゲームリストにある『Tarzan: Guardian Of Earth』もおすすめです。
by Shinji Sawa
鉄のリズム
『Thumper』面白いよお(寝ぼけ眼)。
リズムバイオレンスと銘打たれ数年前から開発が進められていた『Thumper』がついに発売。さっそく買ってみました。没入感のある映像とミニマルなサウンド、そしてゲーム全編にはびこらされたメタリックな世界観が精神を高揚させます。
このゲーム、よくよく考えてみるとベタなノーツ型リズムゲームに近いんですよね。『Beatmania』にはノーツとノーツが降りてくるラインと鍵盤がありますが、『Thumper』はノーツが前方から迫ってきて、鍵盤ではなく自機に近づいた時にプレイヤーがボタン入力する。ノーツが降りてくるラインは(最初は)1本しかないんですが、そこはアクションの数がいろいろあるので単調にならないわけです。
ただ確かこの作品、BitSummit時のデモではレースゲームみたいに左右に動けたはずで、こういうところに帰結したのはなんだか面白いなあと思います。
by Shuji Ishimoto
大人向けのリカちゃん人形
毎週決まった時間に指名をくれるキャバ常連の如く、『The Elder Scrolls Online』のプラス会員にお布施し続けている。所謂“ネトゲ”は、セガ信者だった頃にドリームキャストのダイアルアップ接続で『ファンタシースターオンライン』をプレイしていたが、MMORPGは本作が初体験。ローンチ直後に親切な読者さんからAmazonギフトをいただいたので、誘われるがままに始めてみたらいつの間にか重課金兵になっていた。
シリーズファンならソロプレイ用の物語を楽しむだけでも十分価値がある。レイドからPvPまで一通り網羅したが、一番気に入っているのは装備クラフトと染色機能。自分のアバターを使った着せ替え人形で遊ぶ感覚で、千姿万態の種族スタイルを組み合わせたファッションとして楽しめる。カラーリングのバリエーションも豊富で飽きない。大人の“リカちゃん”はノルドの酔いどれ脳筋ドラゴンナイト。ハチミツ酒が大好き。
by Ritsuko Kawai