ポケットペアは11月8日、任天堂および株式会社ポケモンから提訴されている『パルワールド』に関する訴訟内容を開示した。
『パルワールド』は、モンスター収集オープンワールドサバイバルクラフトゲームだ。舞台となるのは、不思議な生き物パルたちの暮らす島。プレイヤーはさまざまな能力をもつ野生のパルたちをパルスフィアによって捕まえ、彼らの能力を活かして島での日々を過ごしていく。同作は1月にSteam/Xbox向けに早期アクセス配信開始。新規IPながらもSteam版だけで2月時点で1500万本を売るなど、異例の大ヒットタイトルとなった。
任天堂および株式会社ポケモンは9月19日にポケットペアを『Palworld / パルワールド』を特許侵害で提訴。一方で詳しい内容は明かされておらず、ポケットペアは訴状がまだ届いていないとしていた。そしてこのたび、ポケットペア側の開示によって、詳細が明らかになった。
請求の概要としては、『Palworld / パルワールド』の差止めおよび株式会社ポケモンに対する500万円及び遅延損害金の支払い、そして任天堂株式会社に対する500万円及び遅延損害金の支払いだという。
対象となる特許は以下の3件とのこと:
・特許第7545191号 特許出願日: 2024年7月30日 特許登録日: 2024年8月27日
・特許第7493117号 特許出願日: 2024年2月26日 特許登録日: 2024年5月22日
・特許第7528390号 特許出願日: 2024年3月5日 特許登録日: 2024年7月26日
一部で報じられていたように、モンスターを捕まえるメカニクスまわりが対象となっているようだ(Yahoo! Japan)。また特許第7528390号においては、モンスターにライドして滑空する際に関わるような技術が対象となっているとみられる。なおそれぞれの特許は、『パルワールド』の早期アクセス配信以前に任天堂が出願していた特許から分割出願された特許となっている。訴訟に向けて、事前に親特許から分割出願で特許が登録・発行されていたようだ。
ポケットペア側は、今後の訴訟手続を通じて、同社の見解を主張していくという。また、今回の訴訟について、問い合わせによる個別回答は差し控えるとしている。
【UPDATE 2024/11/8 20:10】
分割特許について追記