『League of Legends』の新モード「Swarm」発表を受け、サバイバー系アクション『Temtem: Swarm』開発元が困惑。タイトルもジャンルも配信時期も被る
Riot Gamesは6月22日、『League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)』の新ゲームモード「Swarm」を発表した。これを受けて、別の作品である『Temtem: Swarm』の開発元Cremaが困惑しているようだ。
どちらもタイトルに「Swarm」という言葉が含まれているだけでなく、ゲームジャンルもリリース時期も被っており、Cremaにとっては突然大きなライバルが現れた格好である。
『League of Legends』の「Swarm(スワーム | オペレーション:アニマ部隊)」は、7月18日から8月20日にかけて開催されるサマーイベント「アニマ部隊」で登場予定の新たなPvEゲームモードだ。『Vampire Survivors』の流れを汲むいわゆるサバイバー系のゲームプレイを、アニマ部隊バージョンとなった新旧の『League of Legends』のチャンピオンたちで楽しめる。最大3人協力プレイにも対応する。
ステージには新マップの「ファイナルシティ」が用意され、押し寄せる敵の大群と戦いながら、できるだけ長く生き延びることを目指す。バトルを進めるなかでは、強力な武器や新たなアニマ部隊メンバーを解除してアップグレード可能。また、各試合で獲得したゴールドを使って、恒久的なパワーアップを購入できる要素も用意される。
一方のCremaが手がける『Temtem: Swarm』は、人気モンスター育成MMORPG『Temtem』のスピンオフとなるサバイバー系アクションゲームだ。最大3人協力プレイに対応する。『Temtem』は、テムテムと呼ばれるかわいいモンスターを捕獲・育成しながら探索やバトルをおこなう作品で、本作ではテムテムをプレイヤーキャラクターとし、敵のテムテムの大群と戦う。敵を倒し経験値を貯めてアップグレードを獲得するなど、サバイバー系らしい要素が踏襲されている。
Riot Gamesは6月12日、「Swarm」モードを開発中であるとし、サバイバー系のゲームプレイとなることなど大まかな概要を公表。これを受けてCremaは、少し怖さもあるとしつつ歓迎する旨のコメントをしたうえで、Riot Gamesの専用ランチャー外で“Swarm”をプレイしたいなら、Steamにて『Temtem: Swarm』をウィッシュリストに登録してほしいとファンに呼びかけた。
そして「Swarm」モード正式発表後の6月25日に、CremaはSNSに新たなコメントを投稿。「我々は大丈夫、大丈夫だ。全然問題ない…(We’re fine, we’re fine, we’re totally fine…)」と述べるも、添えられた顔文字で困惑や悲しみを示している。続いて、困難な状況にあると率直に認めながら、改めてウィッシュリスト登録を求めた。強がりながらも動揺している様子がうかがえる。
『Temtem: Swarm』の配信日はまだ確定していないものの、今年第3四半期予定とされており、時期的には「Swarm」モードが提供される『League of Legends』のサマーイベントと被っている。Cremaが投稿内の動画にて述べているとおり、世界中に数百万人ものプレイヤーベースをもつ業界最大規模の会社が、自身の新作と同じタイトルをもつ同じサバイバー系ジャンルのゲームを開発し、同じ時期にリリースするとなれば、動揺するのも無理はないだろう。
とはいえ、「Swarm」モードの登場が、『Temtem: Swarm』の売れ行きなどに影響を及ぼすかどうかは未知数だ。タイトルは似ているものの、『League of Legends』のいちゲームモードと混同されることは考えにくいし、そもそもサバイバー系のゲームはほかにも多数存在する。また、『Temtem: Swarm』にはテムテムを捕まえて収集したり、テムテムを進化させたりなど特徴的なシステムがあり、差別化要素になり得るかもしれない。もちろん、サバイバー系ゲームのファンが、『League of Legends』に集中する可能性もあるだろう。今後Cremaが、配信時期をずらすなど何らかの対応を取るのかどうか注目されそうだ。
『League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)』の新ゲームモード「Swarm(スワーム | オペレーション:アニマ部隊)」は、7月18日から8月20日にかけて開催されるサマーイベント「アニマ部隊」にて登場予定。そして『Temtem: Swarm』は、PC(Steam)向けに2024年第3四半期に配信予定だ。