生命維持・臓器管理リズムゲーム『life is not auto』Steamから突如消えるも、7月に再配信へ。前販売元がSteamからBANされたため、開発元自ら販売へ

生命維持リズムゲーム『life is not auto』は今年6月になって突然ストアページが削除され販売停止に。開発元が本作を自主販売すべく、新たなストアページを立ち上げたようだ。

デベロッパーのBold Fishは6月21日、生命維持リズムゲーム『life is not auto』のSteamストアページを公開した。7月配信予定で、ゲーム内は日本語表示に対応する。

本作は、実は昨年9月にPC(Steam)向けにリリースされていた作品であるが、今年6月になって突然ストアページが削除され販売停止に。当時の販売元によるトラブルが原因とされており、開発元が本作を自主販売すべく、このたび新たなストアページを立ち上げたようだ。

『life is not auto』は、主人公の少女の生命を維持させる短編リズムゲームだ。各操作キーには、少女の口や目のほか心臓や肺、胃といった臓器が割り当てられており、楽曲のリズムとガイドにあわせてタイミングよく押していく。ミスを重ねると、やがてその臓器にまつわる病気を患い、さらに進行して死ぬとゲームオーバーだ。なおステージ間には、スコア代わりに稼いだお金で治療できる。

ステージでは、健康に関係するさまざまなイベントがリアルタイムに発生し、プレイヤーの判断が求められる。主人公には、ストレス・喉の渇き・飢餓のステータスがあり、イベントを通じてそれらを管理するかたち。たとえば、食事をしたりタバコを吸ったりできるが、過剰にとれば関連する臓器の疾患につながるので注意が必要だ。

ほかにも、横断歩道の信号のイベントにて、見落としからトラックに轢かれて死ぬようなパターンもある。そうしてステージを進むごとに少女は成長していき、プレイヤーはそれまでのゲームプレイの成績に応じた彼女の一生を見届けることとなる。


先述したとおり、本作は昨年9月にPC(Steam)向けにリリースされたものの、今年6月になって配信停止となり、ストアページが削除された。当時開発者は、本作の販売元であったBD Gamesにおいて何らかの問題が発生したことが理由だとし、状況を見守っているとしながら、解決できるよう可能な限り努力するとも述べていた。

BD Gamesが販売を担当した作品においては、実は本作『life is not auto』以外にも、複数の作品が同時期にSteamから削除されている。そのひとつである『Bio Prototype』の開発元Emprom Gameによると、「BD GamesがSteamからBANされた」のだという。またその原因と考えられる背景として、BD GamesがSteamキーを無料配布するイベントをプライベートなプレイヤーグループ内で定期的に実施しており、キー提供者には好評レビューを要求していたことを指摘している。

ValveはSteamの開発者向け規約にて、レビューシステムの悪用や人為的操作、およびゲームなどの報酬と引き換えにレビューを依頼することを禁じている(メディア関係者やインフルエンサーへの依頼は除く)。上述したBD GamesのSteamキー無料配布イベントは、この規約に違反しているとみられ、その結果として今回の事態に至った可能性が高そうだ。


本件に関して、今のところBD Gamesからの声明などはない。同社に作品を預けた開発者らも困惑している様子であるが、今回『life is not auto』のストアページが開発元自身を販売元として再公開されたということは、販売権が開発元に返還されたのかもしれない。なお本作は、形式上は以前とは別の作品のストアページとして新たに公開されており、タイトルも『Life is not auto』から『life is not auto』に変更されている。以前のストアページの管理権を開発元に移すことはできなかったのかもしれない。BD Gamesが販売を担当していたほかのタイトルの行方にも今後注目が集まりそうだ。

『life is not auto』は、PC(Steam)向けに7月配信予定だ。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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