対戦格闘ゲーム『マーヴル・スーパーヒーローズ VS. ストリートファイター』新移植版では「憲磨呂」が登場しない可能性。TV番組企画から誕生した異色キャラ
カプコンは6月18日、対戦格闘ゲーム『MARVEL vs. CAPCOM Fighting Collection: Arcade Classics』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)/Nintendo Switch/PS4で、2024年内に発売予定。この発表を受けてファンの間では、「憲磨呂(のりまろ)」が収録されていないのではないかと注目が集まっているようだ。
本作には、MARVEL作品をもとにしたゲーム、およびMARVELとカプコンがコラボしたゲームの計7タイトルがまとめて収録。このうち『マーヴル・スーパーヒーローズ VS. ストリートファイター』のオリジナル版に登場したのが憲磨呂だった。
『MARVEL vs. CAPCOM Fighting Collection: Arcade Classics』には、以下の7タイトルが収録。カプコンが開発し、1990年代にアーケードで稼働開始したゲームだ。国内では初移植となる『パニッシャー』のみベルトスクロールアクションゲームで、残りはすべて対戦格闘ゲームである。
・エックス・メン チルドレン オブ ジ アトム
・マーヴル・スーパーヒーローズ
・エックスメン バーサス ストリートファイター
・マーヴル・スーパーヒーローズ VS. ストリートファイター
・マーヴル バーサス カプコン クラッシュ オブ スーパーヒーローズ
・マーヴル バーサス カプコン ツー ニューエイジ オブ ヒーローズ
・パニッシャー
各タイトルは、オンライン対戦や協力プレイに対応。またハイスコアチャレンジ機能やトレーニングモードの追加、ボタンカスタマイズや難易度設定への対応、さらに開発当時の企画書や設定書、初公開のイラスト、各収録作品のBGMなどを視聴できるミュージアムモードが実装される。
収録タイトルのひとつ『マーヴル・スーパーヒーローズ VS. ストリートファイター』は、1997年にアーケードで稼働開始し、のちに家庭用にも移植された対戦格闘ゲームだ。「X-MEN」のキャラクターやスパイダーマン、アイアンマン、キャプテンアメリカといったMARVELのキャラクターと、『ストリートファイター』シリーズのキャラクターが登場し、2対2のタッグマッチにて対戦する。
そしてオリジナル版では、ゲストキャラクターとして「憲磨呂(のりまろ)」が参戦していた。憲磨呂は、日本テレビのバラエティ番組「とんねるずの生でダラダラいかせて!!」の企画にて、芸術家・木梨憲太郎を演じた木梨憲武氏がデザインしたプレイアブルキャラクターだ。ただ、今回発表された『MARVEL vs. CAPCOM Fighting Collection: Arcade Classics』にて新たに移植された同作には、憲磨呂が登場しない可能性がある。
公式サイトにて公開された、同作の参戦キャラクター一覧に憲磨呂が掲載されていないことがその理由のひとつ。ゲーム内のキャラクター選択画面にも憲磨呂は存在せず、本来いた場所のマスには、憲磨呂未収録の海外向けオリジナル版と同じくタイトルロゴが配置されている。また、オリジナル版には日本テレビや木梨憲武氏の当時の所属事務所の著作権表記が存在したが、今回公開された新移植版の映像(以下に掲載)で確認できる権利表記には、それらが含まれていないことも挙げられる。
ただし、公式サイトにて公表されたオリジナル版からの変更点には、憲磨呂についての記述はない。そのため、現時点ではまだ断定はできないものの、状況としては憲磨呂参戦の可能性が低いとみられているわけだ。ちなみに上述の変更点としては、「メカ豪鬼」がプレイアブルキャラクターになったことなどが挙げられており、メカ豪鬼は参戦キャラクター一覧に掲載されている。
オリジナル版当時にカプコンで開発本部長を務め、先述した日本テレビとのコラボ企画を進めた岡本吉起氏によると、当時『マーヴル・スーパーヒーローズ VS. ストリートファイター』に憲磨呂を登場させたことによって、ロイヤリティの支払いが別途発生していたという。また、MARVEL側は憲磨呂の収録を嫌がっていたとのこと(以下映像参照)。権利関係が複雑な事情もあり、今回発表された新移植版では憲磨呂はカットされたのかもしれない。
『MARVEL vs. CAPCOM Fighting Collection: Arcade Classics』は、PC(Steam)/Nintendo Switch/PS4向けに2024年内に発売予定だ。Nintendo Switch/PS4向けにはパッケージ版も発売される。