『聖剣伝説 VISIONS of MANA』日本版と海外版でパッケージの「主人公の表情の違い」が注目される。キリっとした海外版アートに『星のカービィ』シリーズを想起するファンも
スクウェア・エニックスは6月12日、『聖剣伝説 VISIONS of MANA』を8月29日に発売すると発表した。これに伴い本作のパッケージアートが公開され、日本版と米国版ではデザインが異なるとファンのあいだで注目が集まっている。
本作は、『聖剣伝説』シリーズの完全新作にして原点回帰が掲げられたアクションRPGだ。対応プラットフォームはPC(Steam/Microsoft Store)/PS5/PS4/Xbox Series X|S。広大なセミオープンフィールドの世界を舞台に、聖剣とマナの樹を巡る新たな物語が描かれ、主人公のヴァルたちは精霊の力を宿した武器を駆使しながら冒険する。
今回『聖剣伝説 VISIONS of MANA』の発売日が決定したことで、国内外の小売店および各デジタルストアにて予約受付が開始。同時に、最終デザインのものと思われる本作のパッケージアートが公開された。すると、日本版と米国版のデザインが異なることが判明。インフルエンサーのGenki氏がXにて、どちらのデザインが好みかを問う投稿をしたところ、非常に多くの反応が返ってきている。
日本版と米国版のパッケージアートでは、タイトルロゴの違いを除くと、中央にいる主人公ヴァルのデザインが異なる。差分はこの一点のみだ。日本版では、ヴァルは右手に携える剣を下におろし正面を見据えて立っている。一方の米国版では、剣を振りかぶり駆け出しているような動きのあるポーズ。また、日本版では口を閉じ静かな表情をしているが、米国版では口を開け力を込めるような表情をしている。
なお、PlayStation Storeで本作を確認したところ、韓国や台湾、香港などアジア圏では日本版と同じデザインとなっており、欧米では広く米国版と同じデザインが採用されているようだ(一部の国では、対応言語の違いにより両バージョンが併売)。
前出のGenki氏の投稿に対しては、両デザインを比較して日本版が好みだという人が比較的多いようであるが、米国版が良いという人も少なくない。また、ヴァルのデザインの違いによって、隣にいる女性キャラクター・カリナの露出した太ももが、日本版ではほぼ隠れてしまっているという指摘もみられる。意図的に隠されたのかどうかは不明。
このほか、『星のカービィ』シリーズを彷彿とさせるという意見も数多く寄せられている。同シリーズの一部作品も、日本版と海外版でパッケージアートのデザインが異なることで知られるのだ。近年は全世界で共通化されるようになってきたようであるが、かつては特にカービィの表情の違いが話題になった。
たとえば、ニンテンドー ゲームキューブ向けに発売された『カービィのエアライド』では、全体的なデザインはほぼ同じであるが、日本版のカービィは笑顔である一方、海外版は目尻が上がった厳しい表情をしている。実は同シリーズでは、ほかの作品でも同様の違いが設けられていた。
『星のカービィ』シリーズでは、海外版ではよりシリアスな雰囲気のデザインが採用されていた。こうした違いが、『聖剣伝説 VISIONS of MANA』のパッケージアートでも感じられると指摘されているのだ。本作の場合、日本版のヴァルは落ち着いた表情に見え、一方の海外版はまさにカービィのごとくキリッと眉尻が上がった厳しい表情をしている。海外版のカービィの表情は、ファンからは「怒っている」と受け止められる傾向があり、本作の海外版のヴァルに対しても怒っているようだとの声が聞かれる。
日本版と海外版でパッケージアートのデザインが異なることはよくあり、おそらくマーケティングの観点から、各市場の消費者の好みや価値観の違いにあわせてデザインを変えているのだろう。ただ、『星のカービィ』シリーズのように、主にキャラクターの表情だけを入れ替えるような手法は比較的珍しく、『聖剣伝説 VISIONS of MANA』もデザインの狙いとしてこれに近い手法のように感じられたことから、今回注目を集めることとなったようだ。
『聖剣伝説 VISIONS of MANA』は、PC(Microsoft Store)/PS5/PS4/Xbox Series X|S向けに8月29日発売予定。PC(Steam)版は8月30日に配信される。