「『ファイナルファンタジーVII リバース』は今年一番高評価のゲーム」と突然レビュー集積サイトが報告、ポストは応援スレッドと化す。なんとなく言いづらい雰囲気だからこそ
レビュー集積サイトMetacriticは5月27日、同サイトにおける現時点でのベストゲームが『ファイナルファンタジーVII リバース』であると発表した。この告知を受けて、同投稿の引用RP/リプライ欄が、同作を褒め称える応援フォーラムの様相を呈している。
『ファイナルファンタジーVII リバース』は、PS向けの『ファイナルファンタジーVII』のリメイクシリーズ三部作の二作目だ。対応プラットフォームはPS5。グラフィックは最新技術を用いたフル3Dになり、ターンベースだった戦闘はアクションベースに変化。前作『ファイナルファンタジーVII リメイク』ではミッドガル脱出を果たすまでの物語が描かれた。
第二作目である『ファイナルファンタジーVII リバース』では、ミッドガル脱出からのクライマックスに向かう旅が展開。自由な探索をコンセプトに、広大なワールドマップの中でセフィロスの影を追っていくことになる。リメイクシリーズ三部作の二作目となった『ファイナルファンタジーVII リバース』は、オリジナルの展開を踏まえつつも、『ファイナルファンタジーVII リメイク』と同様に独自の新展開を用意。ゲームシステムとしては、エリアに区切られたオープンなフィールドで探索やクエスト、あるいはバトルをこなし、ストーリーを追うという『ウィッチャー3』のような構造となっている。
同作は、前作と比べてアクション要素が進化。また個性豊なマップにて豊富なサイドクエストやミニゲームが仕込まれており、かつオリジナルでもおなじみだった要素をふんだんに盛り込まれている。ストーリー面についても、既プレイヤーにも驚きをもたらすようなギミックが導入されている。ミニゲームが多すぎたり、強制的に遊ばせるアクティビティによって中だるみしたりするという意見もあるものの、トータルとしては完成度の高い作品と評されており、レビュー集積サイトMetacriticではメタスコア92を記録。このスコアは2024年1月から5月末までに出た作品の中で、トップとなっている。またユーザースコアもまた9.1と高水準となっており、高い評価を獲得している。
ちなみに次点でメタスコアが高いのは、先日発売された『Animal Well』で91。『Balatro』の90、『The Last of Us Part II Remastered』の90、『鉄拳8』の90、『龍が如く8』の89と続いていく。そうした中で、現状『ファイナルファンタジーVII リバース』がトップを飾っていることをあえて報告したMetacritcの投稿には熱烈なメッセージが寄せられているのだ。もはやファンフォーラム状態である。
同アカウントの投稿は普段はあまりシェアされない。されても30RP程度である。にもかかわらず、『ファイナルファンタジーVII リバース』を表彰するポストには500ものRPが寄せられ、さらに引用RPも200件以上集まっている。作品への称賛も寄せられており、公式とは無関係なMetacriticのポストにファンから自然と応援の声が続々と寄せられているのは興味深い。
なおあるユーザーは「スクウェア・エニックス関連では悪いニュースが多いが、このゲームは良いゲームである」とコメント。スクウェア・エニックスの先日の決算報告では、2024年3月期は大幅な減益となったことが明かされていた。その中で、一部報道では『ファイナルファンタジーVII リバース』などの売上が想定を下回っていたことが原因であるとも報じられている。実際のところは不明であるが、SNS上ではそうしたネガティブな文脈を無視してゲーム内容について話しづらい雰囲気もある。それゆえに、Metacriticの投稿は「ゲームのことをポジティブに話しやすい場」として応援メッセージが寄せられたのかもしれない。
『ファイナルファンタジーVII リバース』は、大作ゆえに細かい粗もある一方でストーリーやシステム面で完成度の高い作品。一方で三部作であるがゆえに、より新規が入っていきづらい側面もある。極めて高い評価を誇りながらも、売上について疑問を呈されている『ファイナルファンタジーVII リバース』。どのようなアプローチをもって三部作を完結させるのか、大きな注目が集まるだろう。