“架空JRPG”不穏リメイクの謎に迫るゲーム『The Remake of the End of the Greatest RPG of All Time』発表。「意図せぬ結末の改変」が施された傑作を巡る怪奇譚
Coin Drop Gamesは5月28日、RPGリメイクメタフィクションゲーム『The Remake of the End of the Greatest RPG of All Time』をPC(Steam)向けにリリースすると発表した。
『The Remake of the End of the Greatest RPG of All Time』は、RPG作品のリメイクを題材とするメタフィクションゲームだ。“現実に存在しない”とされるJRPG風作品の3Dピクセルアートによるリメイクをめぐり、開発ディレクターのコメンタリー音声やゲームの操作マニュアル、開発チームと思しき面々の実写記録映像が入り混じる謎の多い作品となっている。また、タイトル名やストアページにおいては「終わり」や「死期」を連想する文言が登場し、トレイラーではグリッチノイズも散見されることから、どこか不穏な気配が漂っているのも特徴といえるだろう。
作中のRPGは、コマンド選択によるターンベース型の戦闘システムを採用した、ファンタジー感あふれる世界設定となっているようだ。骸骨や獣人と見られるキャラクターもパーティーメンバーに加わっていることから、多様な種族が登場する模様もうかがえる。街や城のような建物を行き来しながら、時計らしき顔をもつ幅広いタイプの敵と対峙する場面も確認できた。操作マニュアルに手書きのヒントめいたものが記された画像も見られ、ボス戦においては特定の連続するコマンドが有効な攻撃となるといったシステムも実装されているのかもしれない。
一方で、このRPGは開発者らが意図した仕様と異なる挙動を示してもいるという。プレイヤーはゲーム開始直後からレベル99の状態となっており、脇を固めるキャラクターたちが自己犠牲に身を投じるなど、物語の結末も予定されていたものとは別の方向に変わっていく。なぜこのゲームの存在をこれまで誰も知らなかったのか、どうしてクライマックスの部分しか遊ぶことができないのか、どのような理由からリメイクをされる運びとなったのか。こうした一連の謎がメタ的な語りとともに明かされるとのことだ。
また、手持ちカメラによるモキュメンタリー風形式で撮られた実写映像パートでは、開発チーム役の面々が緊迫した様子で議論するシーンも見受けられる。少なくとも2名以上の人物がリメイクには関わっているようで、リメイクの過程ではさまざまなトラブルを迎えていたであろう背景も察せられる。リメイクにあたって何か原作への敬意を欠いた改変をしてしまったことが、このたびの状況を招いたと読み取れる場面もあり、いきさつが気になるところだ。
『The Remake of the End of the Greatest RPG of All Time』は、PC(Steam)向けに2024年夏のリリースを予定。なお本作は少し長めのタイトルの略称として『TRotEotGRPGoAT』が公式に推奨されている。