音で暗闇を“見る”ホラー『連鎖反響』5月3日配信へ。 エコーロケーションを駆使して「繰り返される廊下」を進む『P.T.』ライク作品

Rudanity Gamesは4月10日、『連鎖反響』を、5月3日に配信すると発表した。ホラー要素のあるウォーキングシミュレーションゲームだ。

デベロッパーのRudanity Gamesは4月10日、短編ホラー・ウォーキングシミュレーションゲーム『連鎖反響』を、5月3日に配信すると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、価格は350円(税込)。発売から1週間は10%オフで購入可能とのこと。


『連鎖反響』は、「エコーロケーション」をモチーフにした、ホラー要素のあるウォーキングシミュレーションゲームだ。25分前後でクリアできる短編作品とのこと。エコーロケーション(反響定位)とは、音や超音波を発した際の反響によって、周囲にある物体の位置や大きさなどを把握する方法のこと。コウモリやイルカなどの動物が利用しており、また人間も訓練することで習得できるとされる。

本作の舞台となるのは、光のない真っ暗な空間。プレイヤーがスペースキーを押すと音が鳴り、エコーロケーションによって認識した周囲の様子が、白い輪郭として一時的に可視化される仕組みとなっており、どうやらどこかの邸宅の内部にいるようだ。本作にてプレイヤーは、 見えないことの恐怖と見えることの恐怖を感じながら、“繰り返される廊下”から脱出することを目指す。

 


本作について開発元は、『P.T.』ライクであると表現している。『P.T.』は、小島秀夫氏がコナミ在籍時に手がけたPS4向けホラーゲーム(現在は配信終了)。謎解きを通じてループする廊下から抜け出すゲームプレイや、『Silent Hills』(未発売)のティザー作品であったことなどで話題となった。本作『連鎖反響』においても、延々と廊下がループするなか、何らかの謎解き要素をこなすことになるのかもしれない。

公開されたトレイラーやスクリーンショットでは、エコーロケーションにより、廊下にはさまざまなオブジェクトが存在することがうかがえる。廊下を歩くだけでなく、寝室などの部屋に入ることもできるようだ。また、階下へ降りる階段を発見するも、施錠された扉があり進めないシーンも確認できる。

トレイラーではこのほか、真っ暗な空間の先の方に人影らしきものが浮かび上がる場面もあり、ここでは通常とは異なる音が聞こえる。音の反響によって周囲の様子を知覚する本作では、プレイヤー以外の何らかの存在が音を鳴らすこともあるのだろうか。この辺りが本作におけるホラー要素に結びついていそうである。


エコーロケーションをテーマにした作品というと、The Deep End Gamesが手がけ2017年にリリースされたホラーゲーム『Perception』が思い出される。同作は全盲の女性を主人公とし、物音に反応する幽霊が存在する土地を、エコーロケーションを駆使して探索する作品だ(関連記事)。音を鳴らすことにリスクとリターンがあり、「見えないことの恐怖と見えることの恐怖」があるという本作『連鎖反響』にも、そうした要素が取り入れられている可能性がありそうだ。

『連鎖反響』は、PC(Steam)向けに5月3日配信予定だ。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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