『The Witcher 3』のカードゲーム『Gwent』がPS4とXbox Oneでクロスプレイ目指す、ソニーの承諾待ち
『The Witcher 3: Wild Hunt』を販売するCD Projektが、同作に登場するカードゲームのスタンドアロン版『Gwent: The Witcher Card Game』で、Xbox OneとPC間のみならず、PlayStation 4を含めたクロスプラットフォームプレイの実現を念頭に置いていることが明らかになった。近年、多機種間で一緒にゲームが遊べるクロスプラットフォームは、PC・PlayStation 4間もしくはPC・Xbox One間に限り、すでに一部のタイトルで実装されている。さらに、PlayStation 4とXbox One間のネットワークについても、すでにMicrosoft側がソニーに対して歩み寄りをみせていることに加えて、ゲームデベロッパーも技術的には可能と説明していることから、ソニーが承諾すればすぐにでも実現される見込みだ。
ソニー側の“GOサイン”待ち
「Gwent」は、2015年に発売されたアクションRPG『The Witcher 3: Wild Hunt』の作中に登場するコレクティブカードゲーム。先月、「E3 2016」にて、基本無料タイトルとしてスタンドアロン版『Gwent: The Witcher Card Game』が発表された。対象プラットフォームはMicrosoft Windows・PlayStation 4・Xbox One。今年9月から、PC版とXbox One版向けのクローズドベータテストを予定している。
クロスプレイ機能について、販売元CD ProjektのCEO Marcin Iwiński氏は、業界メディアIGNに対する声明の中で、次のようにコメントしている。「Rocket Leagueが道を切り開いてくれることを祈るばかりです。新作Gwent: The Witcher Card Gameは、クローズドベータが今年後半にPCとXbox Oneでローンチされます。Microsoftは、すでにXbox OneとPCにおけるGwentのクロスプレイ機能を決定しているだけでなく、可能なら他のコンソールにも対応したい意向を示しています。我々もまた、技術的にPS4へ対応する準備は整っており、オープンベータの開始時にはソニーのプラットフォームをクロスプレイに追加できることを願っています。必要なのはソニーからの“GOサイン”だけです」。
今年3月、Microsoftは、Xbox LIVEと他のオンラインサービスのユーザーが一緒にゲームを楽しめるクロスネットワークプレイを発表。その第1弾タイトルとして、レースとサッカーを融合させたスポーツゲーム『Rocket League』が、Xbox One・PC間のクロスプラットフォームに対応した。同時に、Microsoftは公開招待状を表明することで、PlayStation Networkのユーザーも参加できるよう、ソニーへ呼びかけた。これに対してソニー側は、クロスプラットフォームを検討しているパブリッシャーやデベロッパーに関して、喜んで話し合いに応じる意向を示している。なお、『Rocket League』は、PlayStation 4・PC間のクロスプラットフォームにも対応している。
PlayStation 4とXbox One間のクロスネットワークプレイについては、『Rocket League』の開発元、Psyonixの副社長を務めるJeremy Dunham氏も、IGNの取材に対して、ソニーの承認を待つだけだと語っている。同氏によると、クロスプレイの実装はわずか数時間で完了するとのこと。今年3月にも、技術的には解決済みであることを明らかにしていた。余談になるが、Blizzard Entertainmentで『Overwatch』のゲームディレクターを務めるJeff Kaplan氏も、PlayStation 4とXbox Oneにおけるクロスプラットフォームの可能性は常に視野に入れていると、以前インタビューの中で言及していた。Kaplan氏も『Rocket League』の大ファンとのことで、開発者やファンからのフィードバックが集まるのを待ちつつ、『Overwatch』への実装も前向きに検討していきたいと語っている。