『グランブルーファンタジー リリンク』“アクションRPGとしてどうなのか”先行プレイ感想。グラブルらしさとハクスラが融合した成果物の中身は
発表から7年、『グランブルーファンタジー(以下、グラブル)』の空の世界を舞台とするPlayStation®5/PlayStation®4/Steam向けアクションRPG『グランブルーファンタジー リリンク』(以下、『リリンク』)の発売日が2024年2月1日に迫っている。新たなトレーラーやプレイ映像の公開でも盛り上がる中、弊誌は発売に先駆けて本タイトルの試遊を楽しめるプレスイベントに招待され、参加させていただいた。
プレスイベントは全3部にわかれ、メインストーリーとマルチプレイのそれぞれの試遊、そして開発スタッフによるエンドコンテンツのデモプレイが行われた。本稿ではこちらのプレスイベントの内容紹介とその感想をお送りする。
第一部:メインストーリー試遊
プレスイベントの第一部ではまず、『リリンク』メインストーリーの試遊が行われた。今回の試遊ではゲーム冒頭からストーリー序盤となる第3章までがプレイ可能となっており、約100分の試遊時間が設けられていた。ゆっくりとプレイしていると時間内に第3章の終わりまで辿り着けない可能性があることが事前に知らされていたため、やや駆け足気味でプレイしたところ、無事に時間内に第3章まで遊ぶことが出来た。
本稿ではあえてメインストーリーの具体的なシナリオ部分には触れず、いちゲーマー視点でアクションゲームとしての『リリンク』の特徴について、試遊を経て受けた印象に触れていきたいと思う。
『リリンク』のメインストーリーのゲームプレイフローはアクションRPGとしては非常にオーソドックスなものとなっており、カットシーンや会話シーンが挟まりつつもストーリーの導線に沿ってフィールドを進み、随時発生する雑魚戦やイベント的に登場するボスとのバトルを行っていくというものになっている。
少なくとも、今回試遊した第3章までの範囲では広大なフィールドで目的を求めて彷徨うようなオープンワールドチックな要素はほぼなく、基本的にシナリオに沿った進行となっていた。会話シーン中には選択肢もあるが、その直後のやり取りが変化するくらいのフレーバー要素となっていた。
ストーリー序盤のためかステージ進行は基本シナリオに沿う形なのだが最初に到達した拠点の街の中では自由行動パートもあり、トレジャーの売却や武器の強化、クエストの受注などが可能となっている。このクエストというのはメインストーリーの進行と並んで『リリンク』のゲームプレイの中核を為す要素となっているのだが、これについてはまた後述する。クエストとは別に、「サイドクエスト」という街の住人の依頼も存在し、内容は特定の敵の討伐や素材の納品を要求してくるものとなっている。時間が限られていたため試遊ではこれらの依頼に手を付けることは出来なかったが、やり込み要素のひとつとなるだろう。拠点に関してもおそらくゲーム中盤以降では騎空艇を利用した拠点同士のスキップトラベルなどが実装されるのではないかと勝手に予想している。
メインストーリーの進行において個人的にかなり印象に残ったのは、目標マーカーの存在である。フィールド上に目標マーカーが設置されそれを目指して移動していく形となるのだが、このマーカーがかなりこまやかにアナウンスしてくれるのだ。
たとえば「崖の向こう側に目標地点が設定されているが、渡り方が分からなくて右往左往する」というのはゲームではありがちな状況と言える。しかし仮に正解の進路が「近くの坂を上り、上の階層から吊り橋を渡る」だったとして、『リリンク』ではまず目標マーカーが坂の一番下に設置され、そこに向かうとマーカーが坂を上った先に更新され、そこに辿りつくと今度は吊り橋の入り口にマーカーが置かれる。もはやこれでは迷うほうが難しいというくらい細かく親切にプレイヤーを誘導してくれるため、「三次元的なフィールドではすぐにどこに行けばいいのか分からなくなってしまう」という人でもかなり安心してプレイすることができるだろう。
次は戦闘システムについて触れていこう。『リリンク』の戦闘はアクションゲームらしく完全にリアルタイムでの進行となる。キャラクターの攻撃アクションは基本的に(PS5準拠表記で)□ボタンが通常攻撃、△ボタンはキャラ固有のアクションとなっている。通常攻撃は連打でコンボになるが、途中で△ボタンで別モーションに派生することも出来る。細かい仕様は操作しているキャラによって大きく変わってくるが、基本的にこの二つのボタンとジャンプを組み合わせることで攻撃を繰り出していくことになる。キャラクターごとに固有のシステムも実装されており、たとえばジータの場合は△ボタンを絡めたコンボの最終段を敵にヒットさせるごとに「クラス」の数字が上昇し、このクラスに応じてアビリティの威力が上昇する。アビリティはR1+◯✕□△のどれかの組み合わせで発動し、戦闘前に編成画面で合計4つまで好きに付け替えることができる。
ジータは敵に向かってエネルギー弾を飛ばす遠距離攻撃の「レギンレイヴ」、敵に向かって大きく飛び込んで攻撃し防御力低下を付与する「アーマーブレイク」、範囲内のパーティーメンバーを自分含めて回復する「ヒールオール」など、原作でもおなじみのアビリティが序盤から用意されていた。アビリティは使用すると一定時間クールタイムが発生するが、このクールタイムはアビリティごとに個別に管理されている。
もちろん一方的に攻撃しているだけのゲームというわけではなく、戦闘ではしっかり敵の攻撃に対処していくことも大事となっている。防御用の共通システムとしては「ガード」と「回避」が用意されている。ガードは押しっぱなしでほとんどの攻撃を無効化できるため強力だが、連続で使用しているとガードブレイクしてしまい、一定時間ガード不可となる点は注意。基本的に未知の攻撃に対してはガードで様子見をしつつ、モーションを覚えてきたら回避を活用していくスタイルが無難そうと感じられた。
敵は大技の前には赤く光り、派手な範囲攻撃にはフィールド上の地面に予兆が表示されるため回避行動を取るべきタイミングは比較的分かりやすいが、雑に対処が出来るというわけでもなく、ちゃんと敵の大技の性能や動きを覚えていかなければ被弾が嵩んでいくアクションゲームらしさがしっかりと存在した。
また、戦闘システムで少し印象的だったのはいわゆる「リソース管理」の概念があまり存在しないことだ。この手のゲームでありがちなスタミナやMPなどは存在せず、通常攻撃や回避はいくらでも連打可能。ただし、短時間に回避を3回連続で使用すると硬直時間が発生して大きな隙が生じてしまうので、安易に回避を連打しないようには注意したい。なお、回避はスティックを入れた方向に大きく移動するいわゆるローリング系の回避のため、間合いの調節などにもガンガン使っていける。アビリティもクールタイムさえ上がれば何度でも使用可能だ。原作『グラブル』も基本的にHPとアビリティの使用間隔以外のリソースは存在しないのでそれを踏襲した仕様と言えるが、アクションゲームの文脈でもある種の煩わしさを廃していることに成功しているかもしれない。基本的には敵の攻撃にしっかり対処すること、そしてチャンスタイミングで自分のダメージ出力を最適化することに集中できる戦闘システムとなっている。
そして本作の戦闘で一番特徴的と言えるのが、基本的には4人パーティーでの戦闘になるという点だ。メインストーリーでは、プレイヤーの操作キャラクターこそ戦闘中に切り替えることは出来ないが、残りの3キャラはNPCが自在に動きまわり、非常にリアルでマルチプレイをしているかのような有機的な戦闘を楽しむことができる。(※3人以下のパーティーで挑戦することも可能)
4人のキャラクターがそれぞれアビリティを駆使して戦うため、想像以上に画面上の情報量は多く、エフェクトが入り乱れる派手な戦闘になる。大量の雑魚敵が出てきて戦慄しても、実際はターゲットが4キャラに散るため思ったよりも戦いやすいし、ボス戦では味方の動きや立ち位置を意識して立ち回る必要もある。完全なソロプレイでもパーティーアクションの醍醐味を存分に味わえるゲームとなっているのだ。共闘するNPCは高難度のエンドコンテンツでもしっかり使えるように賢く設計されているらしく、ちゃんとフルチェイン出来る状況まで奥義を温存してくれるだけではなく、ボスの攻撃やギミックにも対応した行動を取ってくれるようだ。
大型ボスには原作『グラブル』譲りの「モードゲージ」が実装されている。ボスは通常状態ではダメージの蓄積と同時にモードゲージが上昇していき、100%になると強力な「オーバードライブ」状態に移行する。オーバードライブ状態のボスは強力な攻撃を連発してくるほか、『リリンク』独自の要素としてオーバードライブ中に特殊な黄色いオーラを纏い防御力が大幅に上昇してほぼダメージを受け付けなくなることがある。この状態では派手な予兆付き範囲攻撃を連発してくることが多く、要は「攻撃は二の次にして避けることに専念しよう」という状態だ。このオーラ状態の猛攻をしのぎきった上でダメージを与えていくと徐々にオーバードライブゲージが削れていき、0%になると「ブレイク」が発生。ボスがダウンしチャンスとなる。ただしこのブレイク状態、比較的短くコンボを1~2周した程度ですぐ通常状態へと復帰してしまう。
そこで有効になってくるのがリンク100%の状態でリンクアタックを行うと発動する「リンクタイム」。リンクタイムでは敵の時間経過が遅くなりスローモーション状態になる上に、アビリティのリキャスト時間が大幅に短縮されダメージ出力が大きく増加する。奥義フルチェインで一気にボスのオーバードライブゲージを削りブレイク状態に持っていき、ボスがダウンしたらすかさずリンクタイムでダウン時間を実質延長しつつ、アビリティで一気呵成に攻め立てるというのが『リリンク』のボス戦共通の戦術として有用そうだ。
また、演出面では現代のゲームらしくかなりプレイヤーへの「褒め」を意識した作りをしているとも感じた。キャラクターの成長で取得できるパッシブスキルのひとつに、敵の攻撃をタイミングよく回避すると「ジャスト回避」が発動するというものがある。これをうまく発動させることが出来るとなかなか派手なエフェクトで操作キャラクターが赤く光り、さらにはパーティーメンバーもボイスで「さすがだな」というように褒めてくれる。そしてかなり印象的だったのがいわゆるリーサル演出。中型以上の敵にトドメを刺す時はちょっとやりすぎなんじゃないかというくらいものすごいド派手なスローモーション演出が入るようになっており、派手なアビリティや奥義、フルチェインなどで敵を倒した時は画面の見栄えがかなりすごい。総じて「難しいアクションを決めた時や強敵を倒したときには、しっかりとプレイヤーに気持ち良くなってもらう」という気遣いを演出面から感じることができた。
次はアクションRPGのRPG部分、その中でもキャラクターの育成要素について触れていく。試遊では駆け足でプレイしており育成要素の細かい部分まで確認することは叶わなかったが、基本的に『リリンク』の成長要素は「MSP(マスタリーポイント)」「ジーン」「武器レベル」の3つが軸になっているようだ。MSPはレベルアップやクエスト報酬などでもらえる成長用のポイントで、これを消費することでキャラクターごとのいわゆる「スキルツリー」を進めていくことが出来る。MSPはパーティー全体で共通となっており、たとえばカタリナにMSPを消費した場合は(実質的に)ジータや他のキャラに使える分が減っているため、どのキャラクターを軸にプレイしていくかしっかり考えて割り振っていくことが重要そうだ。MSPを消費して取得できるもので一番の目玉は新たなアビリティとなっていて、他にはHP増加のような恒常的なステータスの上昇や、ジャスト回避のようなパッシブスキルの習得も含まれている。
ジーンはいわば「付け替え可能なパッシブスキル」となっていて、アイテムの形で獲得しキャラクターに装備させる形で能力を発揮する。内容はHPや攻撃力といった単純なステータスの上昇以外にもリジェネ効果の付与や敵からのヘイト上昇/低下などもあり、キャラクターの役割や能力に応じて付け替えていく必要があるだろう。また、育成の一環として効果の高いジーンを集め、強化していくこと自体が『グラブル』らしいハクスラ要素のひとつとも言える。
最後に武器の成長だが、これは拠点の鍛冶屋と「よろず屋シェロ」でのトレジャー交換で可能。ここも原作『グラブル』に似たシステムで、武器を一定レベルまで上げるとその先は素材を消費しての上限解放が必要となる。これら3つの成長システムで共通するのは、「パーティー間でリソースが共通」だということだ。MSPもジーンも、武器のレベル上げや上限解放に使う素材も、基本的にはパーティー全体に割り振られたリソースであり、どのキャラクターにどういう風に割り振っていくかはプレイヤーの裁量に任せられている。こちらも実に『グラブル』らしい仕様だと感じた。
第二部:マルチプレイ試遊
第二部ではメインストーリークリア後のデーターにてマルチプレイの試遊が行われた。『リリンク』には前述したように「クエスト」というシステムがあり、メインストーリーと双璧を成す大きなゲーム要素となっている。クエストはメインストーリーを進めると拠点で受注することが可能になり、内容は主に特定の敵を討伐するもの。制限時間内にめいっぱい雑魚敵を倒し続けるものもあれば、中ボスの連戦や、大ボス1体の討伐などもある。このクエストは歩いてフィールドまで出て戦うものではなく、街の中で開始することができ、専用のインスタンスに飛ばされて戦闘が行われ、クリアするとまた街の中に戻ってくる。
クエストはメインストーリーと同様基本は4人パーティーでプレイとなるが、マルチプレイ対応となっており、他の(人間の)プレイヤーと一緒に攻略することができる。もちろん足りない分はNPCで埋めることができるし、その気になれば3人以下のパーティーでプレイすることも可能だ。NPCのパーティーメンバーすらいない完全なソロ攻略もやろうと思えば出来るが、敵が弱くなるわけでも報酬が増額されるわけでもないので完全な縛りプレイとはなる。
クエストは最初の拠点に到達した時に解放され、メインストーリーと並行して進めていくことが出来る。報酬で素材やMSPがもらえるためメインストーリーで詰まった時に稼ぎの手段として利用することも可能だ。ただしクエストがその真価を発揮するのはエンディング後。クリア後にも逐次解放されていくクエストが大量に用意されており、これらの高難度クエストを、キャラ育成もしつつクリアしていくのが本作のエンドコンテンツとなる。
今回の試遊ではメインストーリークリア直後のクエストをいくつか体験することが可能となっていた。メインストーリーの試遊と大きく違ったのは、ストーリーの試遊ではほぼグラン/ジータしか動かしていなかったのが、こちらのクエストの試遊では『リリンク』に用意された多彩なプレイアブルキャラをクエストごとに自由に変更しながらプレイできた点である。筆者はイオ、ゼタ、バザラガ、パーシヴァルなどを試遊させてもらった。操作キャラによってプレイ感がガラリと変わるのは『リリンク』の大きな特徴で、たとえばイオは典型的な魔法使いキャラであり通常攻撃も遠隔攻撃となっており、特殊攻撃の「スターゲイズ」は長押しのチャージで段階的に威力が上がっていく。ゼタは「エリアルコンボ」と呼ばれる空中での連続コンボが特徴のキャラクターで、槍を使った突進技や遠隔攻撃アビリティも持ち非常に扱いやすい近接キャラとなっていた。
特にゼタをプレイした時に強く感じたのだが、『リリンク』のキャラクターの特徴やモーション、アビリティの性能などはかなり『グランブルーファンタジー ヴァーサス(以下、GBVS)』シリーズと共通するものがある。ゼタの特殊攻撃である「ラプソディ」はカウンター技になっているし、アビリティのひとつである「インフィニット・ワンダーズ」は槍の先から赤い閃光を放つ遠距離攻撃。発射前に槍をくるりと回すなどモーションも『GBVS』でお馴染みのものとなっており、『GBVS』シリーズの経験者であればすぐに馴染めるのではないかと感じた。
なおクエストのリザルト画面では与ダメージに応じた貢献度とMVPといった原作『グラブル』と同じ要素があるほか、「8分以内に討伐」「戦闘不能1回以下」などといったサブミッションや、総合的なプレイ内容から判断されるランクも表示される。評価は最低のCランクから最高のS++まで用意されており、各クエストのサブミッション埋めやS++埋めなどもやりこみ要素として遊べそうだ。
第三部:エンドコンテンツデモプレイ
プレスイベントの最後となった第三部では、『リリンク』エンドコンテンツのハンズオフ、開発スタッフ2人による高難度クエストのデモンストレーションが行われた。実演されたのは「白竜ラディス」の討伐クエスト。
開発スタッフが操作するのは武器・ジーン・MSPがほぼ育ちきったイオとヴェイン。さきほども説明したようにイオは魔法攻撃を主体としたキャラクター。今回はジーンをほぼ攻撃系のものに絞り、敵から狙われにくくなる「ステルス」も積み、チャージ攻撃で火力役を担う。ヴェインはHPや防御系のジーンを積み、挑発系のアビリティやジーンも駆使してラディスのヘイトを稼ぎ、イオが安全にチャージできるよう時間を稼ぐ盾役。前衛のタンクと後衛の魔法使いという、いかにもRPGらしい構成となる。
特に今回目玉として紹介されたのは一定時間中にいるキャラクターに無敵を付与するフィールドを展開するヴェインのアビリティ「ランパート」と、作中最高レベルの火力を誇るもチャージにおそろしく時間のかかるイオのアビリティ「フラワリーセヴン」のコンボ。ヴェインがランパートでイオを守りながらフラワリーセヴンを最大までチャージして放つという、単純明快だが強力な連携となる。こういったキャラクター同士のアビリティによるシナジーや連携は他にも多く用意されているようで、マルチプレイにおけるプレイヤーの創意工夫の見せどころとなる。
もちろんラディス側にもエンドコンテンツにふさわしいギミックと攻撃が用意されている。ラディスは戦闘開始と同時に大量の自己強化バフを自分に付与し、防御系バフの効果でダメージが大幅に軽減されてしまう。しかしバフの付与と同時にステージにホーリーシードが多数出現し、これを破壊してからボスに投げつけることでバフは剥がれていくというギミックになっている。このバフは定期的に貼り直されるため、その都度ホーリーシードを投げつけて剥がしていく必要がある。
予兆つき範囲攻撃やオーバードライブ中の電撃攻撃などの激しさもストーリーボスとは比べ物にならず、しっかりと回避とダッシュを駆使してタイミングよく避けなければならない。攻撃力も凄まじく、イオのようなアタッカーでは予兆つき範囲攻撃に被弾するとほぼ即死。爪を振ってくる通常攻撃などに巻き込まれてもそれだけでHPが8割近く吹き飛んでしまう。ほぼ育ちきったキャラクターでもこうなので、ゴリ押しではなくしっかりと敵の攻撃にひとつずつ対処していくことが求められるだろう。
強力な武器とジーンを装備したイオが叩き出すダメージの量もかなり印象的だった。フルチャージしたスターゲイズのダメージはなんと130万前後。筆者が試遊でプレイしたメインストーリー序盤では3桁ダメージが精々だったことを考えると、このゲームの育成の果てしなさとやり込みの深さがうかがえる。そしてなによりもハクスラゲーム特有の「装備やスキルの相乗効果でダメージの数字がガンガン上がっていく快感」がしっかり用意されているということで、やはりこのゲームはしっかりと『グラブル』なのだということを痛感した。細かいことだがUI要素、特にダメージのフライテキストのフォントが原作と同じなのもかなり『グラブル』感の演出に一役買っているように感じられた。
以上が今回のプレスイベントレポートとなる。単純にアクションゲームとして完成度、操作感などもしっかりしているのは間違いないが、それ以上にきちんと原作を意識したゲーム作りがされていると感じた。「『グラブル』のキャラが出るアクションゲーム」ではなく、ちゃんと「『グラブル』のアクションゲーム」として仕上がっている。ゲームのボリュームも、メインストーリーで20時間、クリア後の追加クエストでさらに20時間、そしてそこからエンドコンテンツが始まりやり込み次第では100時間も超える内容が用意されているそうだ。
実演された「白竜ラディス」の討伐クエストも高難度クエストではあるが、これ以上に強いボスもたくさん用意されているとのこと。待っただけあってアクションRPGとしてはかなり仕上がっている予感を感じさせる。特に『グラブル』ファンは大いに期待しても良いだろう。
『グランブルーファンタジー リリンク』は2024年2月1日発売予定。対応プラットフォームはPlayStation®5/PlayStation®4/Steamとなっており、現在予約受付中だ。