Steam無料デッキ構築ローグライト『Die in the Dungeon: Origins』好調スタート。色とりどりのサイコロを振ってダンジョン探索
パブリッシャーのHypeTrain Digitalは12月2日、『Die in the Dungeon: Origins』を配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、Steamストア上の表記によれば日本語表示に対応している。本作は配信開始以降、Steamユーザーレビューにて「非常に好評」のステータスを獲得し、さっそく好評を博している。なお本作は、2024年にリリース予定の製品版『Die in the Dungeon』の無料デモ版という位置づけとなっている。
*上記動画は2024年にリリースされる製品版発表トレイラー
『Die in the Dungeon: Origins』は、ダイスの効果で戦闘を繰り広げる、デッキ構築型ローグライトゲームだ。プレイヤーは、さまざまな効果を持ったダイスでデッキを構築しながら、行く手を阻むモンスターを退けダンジョンを進んでいく。
本作の戦闘はターンベースで進行し、プレイヤーは各ターンごとに手元に加わったダイスを、合計10箇所のタイルが並ぶボード上へ配置することでアクションを決定する。ダイスを手元に加える際は、同時にダイスロールが行われ、各ダイスごとに決められた数値の範囲内で出目が決まる。ダイスの効果は出目の大きさに比例するため、最大出目の大きいダイスをデッキに加えることで戦力を強化していく。
デッキを構成するダイスは、赤はダメージ、青はブロック(ダメージ軽減)、緑は回復といった具合に色ごとに決まった効果を発揮する。また、配置されたタイルに応じて、特定タイルへプラス補正を与えるバフ用の種類(色)も存在する。紫色のブーストダイスであれば、ボード上の指定タイルの出目を増加させる。水色のプリズムダイスは、配置されたマスの補正値を他のマスにも反射する。
このほか、ダイスは色以外の特性をもつこともあり、一度使用すると戦闘中再使用できなくなる“ガラス”や、使用後もボードに留まり効果を継続発動する“重”などが存在する。新たなダイスは戦闘の勝利などを通して獲得可能で、時にはデッキ内のダイスをグレードアップ(最大出目を増加)することもできる。このようにボード上へのダイス配置を練ってシナジーを生み出し、単純な出目以上の効果を発揮していく点が、本作のもつ戦略性のひとつだろう。
一方の敵モンスターも、プレイヤーのシナジーを阻むためのさまざまな特性を備えて登場する。生存している限り、プレイヤーのボード上の特定タイルを封鎖するモンスターや、ボード上にマイナス補正を蔓延させていく毒タイルを生み出すモンスターなど種類はさまざま。時にはシナジーを発揮するためのダイス配置が制限される場面もあるというわけだ。
プレイヤーは冒険の中で、こうしたモンスターとの戦闘のほか、ダイスロールで成否が決まるイベントや、常時発動する効果を持った遺物(レリック)を入手する機会に遭遇することもある。プレイごとに違ったイベントや遺物を獲得し、手持ちのデッキ(ダイスの種類)も変化するという点が本作のローグライト要素となっている。
そんな本作は、本稿執筆時点のSteamユーザーレビューにおいて、255件中94%の好評により「非常に好評」のステータスを獲得している。配信開始初日にはピーク時に1429人の同時接続プレイヤー数を記録。その後も800人前後の同時接続プレイヤー数を維持し続けており、好調な滑り出しを見せている。好評とするレビューのなかでは、本作のダイスでデッキを構築/戦闘するというコンセプトやアートスタイル/音楽が可愛らしいといった点が評価されているようだ。一方、ダイスロールの出目(RNG)次第で狙った通りにコンボを決められないといった点や、さまざま特殊効果の性質が一見して分かりづらいとして不評とするレビューも寄せられている。
本作を手がけるのは、インディーデベロッパーのATICOだ。同デベロッパーの開発メンバーらは、これまでにもitch.ioにて『Super Ness』や『Chibilization』といったショートゲームを開発/公開している。開発初期のCLASSIC版は、同サイト上で催された「Brackeys Game Jam 2021.1」の出展作であり、本作の開発は2021年から進められている。本作は、2024年にリリース予定の製品版『Die in the Dungeon』の無料デモ版という位置づけのため、製品版でのさらなるブラッシュアップを期待したい。
『Die in the Dungeon: Origins』は、PC(Steam)向けに、無料で配信中だ。製品版『Die in the Dungeon』は、2024年にリリース予定だ。