高圧洗浄シム『パワーウォッシュシミュレーター』売上700万本突破していた。やたら豪華なコラボについても語られる

デベロッパーのFuturLabとスクウェア・エニックスは「PAX West 2023」にて、『パワーウォッシュシミュレーター(PowerWash Simulator)』のパネルディスカッションを実施。本作の売り上げが700万本を突破していることなどについて語られた。

デベロッパーのFuturLabとスクウェア・エニックスは9月2日、アメリカ・シアトルにて開催中のイベント「PAX West 2023」にて、高圧洗浄シミュレーションゲーム『パワーウォッシュシミュレーター(PowerWash Simulator)』のパネルディスカッションを実施。このなかで本作の売り上げが700万本を突破していることや、他社IPとのコラボなどについて語られた。

『パワーウォッシュシミュレーター』は、FuturLabが手がけた高圧洗浄シミュレーションゲーム。プレイヤーは、高圧洗浄機を使って汚れを落とすプロの掃除屋となり、車から機関車、一軒家、遊園地まで大小さまざまなオブジェクトを、綺麗さっぱり洗浄する依頼をこなす。高圧洗浄機には豊富なカスタマイズ部品やアップグレードが用意されており、依頼の報酬によって購入し、汚れの種類や範囲などによってツールを使い分ける。また本作はソロプレイに加え、最大6人での協力マルチプレイにも対応する。

本作は2021年5月にSteamにて早期アクセス配信が開始され、2022年7月に正式リリース。同時にPC(Microsoft Store)/Xbox One/Xbox Series X|S版もリリースされ、そして2023年1月にNintendo Switch/PS4/PS5版も追加された。本作においては、2022年9月時点で300万人が、2023年5月時点では700万人がプレイした(a total of 7 million players)と発表されており、大きな成功を収めている。

売り上げ本数ではなく、累計プレイヤー数として発表された背景には、サブスクリプションサービスXbox/PC Game Passに本作が提供されていることがあると思われる。同サービスを通じたプレイヤーは、必ずしも本作を購入しているわけではない。ただ、今回実施された「PAX West 2023」でのパネルディスカッションにて、現時点で本作は700万本以上を売り上げている(7m+ units sold)ことが明らかにされた。


パネルディスカッションでは売り上げ本数以外にも、本作の平均プレイ時間が45時間以上、実況配信での本作の視聴時間が累計2000万時間以上にのぼることも紹介。FuturLabのスタッフは、たくさんプレイされていることもさることながら、誰かのプレイを視聴するという行為にこれだけの時間が費やされていることには、もっとも驚いたと述べている。また、本作の好評率は97%とのこと。これはおそらく「圧倒的に好評」ステータスを獲得している、Steamユーザーレビューの好評率を引用したものだろう。

パネルディスカッションの会場では、来場者に向けたリアルタイムアンケートが実施。「お気に入りのマップは?」という質問では、遊び場・スケートパーク・ツリーハウスがトップ3だった。また「どのようなIPとコラボしてほしい?」という質問に対しては、「ジュラシック・パーク」や「スター・ウォーズ」などの映画作品のほか、『Destiny』や『マインクラフト』『Fallout』『ゼルダの伝説』といったゲーム作品も挙げられた。「ガンダム」を希望する回答者も多かったようだ。

本作では、有料・無料DLCにて他社IPとのコラボが実施されており、その豪華さが毎回注目されている。これまでには『ファイナルファンタジー7』や『トゥームレイダー』「スポンジボブ」のマップが登場。さらに先日には、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズとのコラボも決定した(関連記事)。

他社IPとのコラボについてパネルディスカッションでは、それぞれ実現に至った過程は異なると説明。『ファイナルファンタジー7』と『トゥームレイダー』に関しては、本作がスクウェア・エニックスのサポートを受けていることもあって実現は容易だったそうだ。「スポンジボブ」については、スタッフから「水中で洗浄するのはどうか」という突飛なアイデアと共に提案され、権利元との交渉に臨んだところ快諾してもらったという。

開発元FuturLabの設立者James Marsden氏は、コラボしたいIPの“ウィッシュリスト”を作成しており、それをもとに担当者が各権利元との交渉を試みているという。当初は難しい仕事だったそうだが、本作が大きな人気を獲得してからは、権利元側からコラボを提案されるようにもなったとのこと。

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に関しては、本作の開発初期の頃からコラボ目標のひとつに挙げられていたものの、スタッフらは「実現するはずがない」と考えていたそうだ。しかし今回ついに実現。交渉の背景は明かされなかったが、本作の人気ぶりや、これまでのコラボの実績により認められたのかもしれない。ちなみに、Marsden氏は最終的な目標として「ミレニアム・ファルコンを見てみたい」とし、「スター・ウォーズ」とのコラボを夢見ているそうだ。

『パワーウォッシュシミュレーター(PowerWash Simulator)』は、PC(Steam/Microsoft Store)/Nintendo Switch/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに発売中。Xbox/PC Game Pass向けにも提供されている。本作に向けては、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」や「Warhammer 40,000」とのコラボDLCの配信が今後予定されている。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

Articles: 6791