ステルス戦略ゲーム『Shadow Tactics』開発元が閉鎖へ。共同設立者が引退、最新作『Shadow Gambit: カリブの呪い』のサポートは当面継続
デベロッパーのMimimi Gamesは8月29日、先日発売したステルス戦略ゲーム『Shadow Gambit: カリブの呪い』が同スタジオとしての最後の作品になるとし、今後スタジオを閉鎖する計画であることを明らかにした。
Mimimi Gamesは、2008年にドイツ・ミュンヘンにて設立されたインディースタジオだ。アクションゲーム『The Last Tinker: City of Colors』などを手がけたのち、2016年にリリースしたステルス戦略ゲーム『Shadow Tactics: Blades of the Shogun』にてその名が広く知れ渡ることとなる。同作はSteamのユーザーレビューにて「圧倒的に好評」ステータスを獲得するなど高評価を得た。
同スタジオはその後も、『Desperados: Wanted Dead or Alive』の前日譚にあたる『Desperados III』、そして今年8月18日にリリースされた『Shadow Gambit: カリブの呪い』と、ステルス戦略ゲームを立て続けに手がけ、いずれも非常に高い評価を獲得。順調に開発実績を重ねているかと思われた矢先に、今回スタジオ閉鎖の計画が突然発表された。
Mimimi Games共同設立者のDominik Abe氏とJohannes Roth氏の連名で発表された内容によると、この15年間にはファンから多くの愛とサポートを受けたとし、両氏は誇りに思っているとのこと。一方で、ゲーム開発にその身を捧げてきた時間を振り返ると、自身や家族には大きな負担にもなっていたという。そして『Shadow Gambit: カリブの呪い』をリリースしたタイミングで、自らの健康を優先しブレーキを引く時がきたと判断したそうだ。
また、開発費が膨れ上がっていくなかにおいては、ステルス戦略ゲームというジャンルの作品から得られる収益では持続不可能な状況にまできていたという。今からほかのジャンルに挑戦することは難しく、そうしたプレッシャーやリスクも判断の背景にあったそうだ。
そしてMimimi Gamesはもう次なる作品を手がけることはなく、今後数か月をかけて徐々に活動を終息させていく計画とのこと。具体的な閉鎖時期については明らかにされていない。両氏は、ファンやパートナー企業に対し感謝の言葉を述べ、またスタッフの雇用に興味がある企業への呼びかけをおこなっている。
なお同スタジオの各作品は、今後もすべてのプラットフォームにて引き続き購入可能とのこと。また発売されたばかりの『Shadow Gambit: カリブの呪い』に関しては、当面は引き続きサポートが提供されるという。すでにパッチの開発に取り組んでおり、さらに年内には大きなコンテンツ配信も予定しているそうだ。