1つの身体に2つの魂。グラップリングフック”2本持ち”の『Remnants of Naezith』が開発中、速度制限なしの高速2Dアクションゲーム

発売前や発表されたばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第258回目は『Remnants of Naezith』をピックアップする。

発売前や発表されたばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第258回目は『Remnants of Naezith』をピックアップする。

先端を壁や天井に引っ掛けロープアクションを決める「グラップリングフック」。このガジェットを”2本持ち”にして開発が進められているのが『Remnants of Naezith』だ。ゲームジャンルは『ヒットラーの復活 トップシークレット』と同じ横スクロールタイプの2Dアクションゲームで、速度制限なしの高速アクションが魅力の1つとなっている。

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雷のドラゴン「ネイジス」

『Remnants of Naezith』の物語は、強大な魔力を持っていた雷のドラゴン「Naezith(ネイジス)」と、トレジャー・ハンターの「Kayra(カイラ)」を中心として進んでゆく。年を取り魂のみの存在となったネイジスは、まだ強大なパワーが残る自身の身体の遺物を人間たちが悪用しないようにすることを望んでいるという。ネイジスに目をつけられ彼の魂をその身に宿したカイラは、お宝をもらうという条件付きで、遺物をすべて地球上から消し去るため冒険を始める。

カイラの両腕にはネイジスの爪が付いており、プレイヤーはこの爪をグラップリングフックのように操作して、トラップ満載のステージのクリアを目指すことになる。グラップリングのアクションは「振る(Swing)」と「引く(Pull)」の2種類。両手のフック操作を細やかに切り替えることで、大量の罠を次々と回避することが可能だ。動画を見ればわかるように、2Dアクションとしてのテイストは『Super Meat Boy』に近いといえるだろう。

グラッブリングフック以外にも、カイラはダッシュやダブルジャンプに壁ジャンプ、水面上での跳躍といったアクションができる。操作性は本作の肝の1つで、すべてのアクション操作が同時に行えるように調整されているそうだ。さらにゲーム自体の特徴としてスピードの制限も存在しないため、プレイヤーはソリッドな操作感のなかで高速アクションを楽しむことができることになる。なおゲーム中にはリプレイシステムやリーダーボード、ゴーストと競争するモードなどが搭載されるとのことで、スピードランマニアにはたまらない作品となりそうだ。

なお本作の開発を担当する「Tolga」氏は、トルコの大学でコンピューターエンジニアリングを学ぶ20歳の学生だという。『Remnants of Naezith』に影響を与えた作品として、『Super Meat Boy』のほかお掃除アクションの『Dustforce』を挙げている。『Remnants of Naezith』のリリース時期などはまだ決定していないが、開発の進行はTwitterやTIG Forumなどで追うことが可能だ。公式サイトでは支援の寄付も受け付けている。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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