MMORPG『ブレイドアンドソウル2』先行プレイレポ。モバイルにも対応した、PC版ブレソの世界観とアクション性を継承する正式後継作品
NCSOFTが日本でサービス開始を予定しているMMORPG『ブレイドアンドソウル2』。現在サービス中のPC向けオンラインゲーム「ブレイドアンドソウル」と同様PCでプレイできるほか、新たにモバイル向けのサービスも予定されている。
『ブレイドアンドソウル2』は、PC版『ブレイドアンドソウル』の世界観とアクション性を継承しつつ、新しく生まれ変わった正統後継作品だ。東洋風の世界を舞台にしてさまざまなキャラクター、そしてプレイヤーと絶えず出会いながら、物語を作り上げていくアクションMMORPGとなっている。
実際に触れてみて感じた、継承された『ブレイドアンドソウル』らしさと、本作ならではの新たな要素の数々。本記事ではサービスチームから直接伺った話と、テスト段階の実機に触れてみた感想を元に、ゲームの概要について紹介していきたい。
より自由に進化したキャラクターメイキング
本作を紹介するうえで欠かせないのは、PC版「ブレイドアンドソウル」と比較してどのような進化を遂げたのかだろう。まずは基礎的な部分について触れていきたい。プレイヤーが操作することになるのは、PC版を遊んだことのあるプレイヤーにとってはお馴染みの種族だ。本作ではジン族、ゴン族、リン族から種族を選択することが可能で、性別含め外見を自由にカスタマイズすることができる。
キャラクターメイキングについては、PC版の時点で非常に数多くのパターンを作成することが可能だった。その要素は本作においても健在で、個性的かつ魅力的なキャラクターメイキングをおこなえる。顔の各種パーツの形状からはじまり、大きさや位置も自在に調整可能。キャラクター作成画面では作中に登場する衣装を試着したり、さまざまなポーズに切り替えながらメイキングを進めていくことができる。
その組み合わせは、なんと9999兆通りを超えるとのこと。世界で自分だけの、こだわり抜いたキャラクターを生み出すことができるようになっている。実際にメイキング画面を触ってみた所感としては、とにかく「もっとこだわる時間が欲しい」の一言に尽きた。微調整を何度も重ねながら、自分好みのキャラクター作成に没頭したい欲が出る要素となっている。こだわるタイプのプレイヤーであれば、キャラクターメイキングだけで容易に数時間は費やしてしまうことだろう。なお、プリセットも用意されているので、ある程度の方向性を決めたり、メイキングにはあまりこだわりがないという人も安心だ。
特筆しておきたいのは、本作では選択した種族や性別によるステータス差は存在しないという点だ。PC版「ブレイドアンドソウル」では種族と性別に応じて、選択できる職業が限られていた。しかし本作ではそういった制限が撤廃され、自由な外見であらゆる武器を扱うことができるようになっている。また、本作では衣装にもステータスが付与されている。しかし外形適用というシステムが存在しており、好みの外見の衣装を、見た目だけ被せることができるようになっている。キャラクターの外見と、実際の性能面が完全に切り離された形となった。
ソウルパリィを活用した戦闘と、プレイスタイルに応じた武器
本作では『ブレイドアンドソウル』お馴染みの軽功と呼ばれる移動アクションと、スキルにあたる武功を用いて戦闘をおこなう。軽功はPC版でも可能だった滑空や水上を走るといったアクションで、本作でも使用することができる。武功は武器によって異なるスキルをクイックスロットにセットすることで、クールタイムごとに発動することが可能だ。
また、本作で特に重要になってくる共通アクションは、ソウルパリィと呼ばれる受け流しと、後方移動による回避行動だ。本作の敵は一部の攻撃に特殊なエフェクトがあったり、予備動作をもつ攻撃がある。それらをソウルパリィ、あるいは後方移動を的確なタイミングで入力することで、敵の攻撃をいなすことができるのだ。
さらにソウルパリィに成功すると、敵がもつ専用のゲージを削ることができる。ゲージを削り切ることで、一定時間行動不能にできるというメリットもある。即座に追撃も可能で、反撃の起点にもできる。ソウルパリィも後方移動も、本作の戦闘には欠かせない攻防一体のアクションだ。本作では多種多様なアクションを巧みに操りながら、さまざまなダンジョンで待ち受けるボスのギミック要素を的確にこなして戦っていく形式となっている。
今回体験することができた武器は剣、斧、小手、小太刀、弓、気功牌、法鐘だ。それぞれに特徴があり、担える役割が異なる。剣は攻防のバランスがとれており、近距離におけるダメージディーラーと補助タンクを兼任できる。斧は硬さと高い回復力を活かし、タンクに最適な武器だ。小手は機動力を、小太刀は爆発的な火力を活かした、近距離ダメージディーラーに適している。
弓はイメージ通り、遠距離におけるダメージディーラーとして適任な武器だ。気功牌は遠距離ディーラーとデバッファーを兼任している武器で、相手の機動力を奪い、瞬間的なダメージに優れている。そして法鐘は味方へのバッファーと、ヒーラーに適した遠距離武器だ。どの武器にも長所と役割があり、状況やパーティに応じて切り替えることもあるだろう。
筆者が今回触れてみたのは小太刀で、素早いアクションと爽快感のある連撃が癖になる武器となっていた。攻撃アクションが俊敏なおかげで、ソウルパリィといったカウンターアクションも、攻撃動作中で入力を受け付けないといった場面も少なく、軽快に操作することができた。一方で小太刀は、ボスに対して真っ向勝負を仕掛けるのは得意ではなく、しっかりと敵の攻撃を対処することが要求されているようにも感じた。しかしパーティプレイであれば、武器の特性をもっと活かせるのではないかという可能性を感じる武器だった。
ソウルパリィは成功すれば、敵の攻撃を受け流して反撃もできる。上手くあつかえば格上の相手とも渡り合える、非常に強力なアクションだ。一方でタイミングがシビアな攻撃も多く、被弾してしまう場面も少なくない。また、ソウルパリィを狙いすぎて、避ければいいだけの攻撃を余計に被弾してしまうといったケースもあった。限られたプレイ時間の中で、本作のアクション要素の奥深さと、難易度の手応えをしっかりと感じる内容だった。
武器にソウルを込めて戦う新たな戦闘システム
本作ならではとなる、ソウルを用いた新要素についても紹介していきたい。本作では武器にソウルを装着することができる。ソウルには、フィールドエネミーや固有キャラクターなど、さまざまな種類が存在している。入手したソウルを装着することで、ソウルに応じたステータスの底上げと、ブレイド効果を得ることができる。
追加されるステータスは攻撃力だけでなく、武功などの攻撃速度も向上させることができる。ブレイド効果とは、ソウルごとに付与されている固有の特殊能力で、それぞれ特定の条件下で追撃が発生したり、特定の攻撃に特殊効果が付与されるようになる。本作の中でも重要な要素だ。
なお、序盤でソウルは3つまで装着することが可能。同じブレイド効果をもつソウルを装着して効果量を引き上げたり、異なるブレイド効果のソウルを装備して複数のブレイド効果を発動させるといったこともできる。装備している武器と、それに応じた武功にソウルを組み合わせることで、プレイスタイルにもバリエーションが生まれてくる。
入手できるソウルの中には、PC版「ブレイドアンドソウル」に登場するキャラクターも確認することができた。作中で実際にキャラクターたちと再会することもあるのか、そして一体どのようにしてソウルを入手できるのか。PC版プレイヤーにとっては期待がふくらむ要素に違いない。
ゲームの奥行きを広げるさまざまな要素
本作はモバイルとPCでプレイできる予定であり、NCSOFT独自のクロスプラットフォーム「PURPLE」を利用することで、同一サービスアカウントでプレイをいつでも切り替えることができるようになっている。さらにはPCでゲームを起動させたまま、リモート操作でプレイといったこともできるようになっているとのこと。本格的なMMORPGを、あらゆる環境で手軽に遊ぶことができるようになっている。
なお、ゲームUIはモバイルにおける操作を意識したつくりとなっている。画面に表示されている各種アクションなどのアイコンは、実際に押して発動することもできる。また、クイックスロットにセットした武功は、下にスライドさせることで自動発動状態となる。解除するまでは、戦闘時にクールタイムが終わり次第自動で武功が発動されるようになる。さらにフィールドの移動だけでなく、クエストや戦闘を自動で進めてくれるモードもあり、手軽にプレイすることが可能になっている。
当然ながら、自動で戦闘してくれるのは非常に便利だがデメリットもある。あくまでも自動で攻撃動作をおこなうだけなので、状況に適したアクションや、ソウルパリィを使ってくれるわけではない。フィールドの探索やモンスターの戦闘にはとても便利だが、ダンジョンやボス戦などでは手動で戦闘をするべきだろう。
本作では強化や育成要素も幅広く用意されている。PC版同様にレアリティの高い武器や防具の入手と、強化要素は健在。くわえて、本作では武功にも強化要素がある。武功には、純粋なダメージ量を引き上げてくれる強化要素のほかに、武功そのものを進化させることでクールタイムを短縮させたり、追加効果を付与したりできる。武器に装着可能なソウルにも成長要素が存在。ソウルごとにレアリティは固有だが、成長させることでソウルの星が増えていき、成長に応じてステータスやブレイド効果のレベルも上昇していく。
さらにはフィールドを探索することで得られる成長要素もある。マップの至るところにチェックポイントがあり、実際にその場所へ移動してみると、モンスターとの戦闘のほかに、記憶の欠片が隠されていることがある。発見することで、物語の謎を解き明かすと同時に、キャラクターの能力値が向上する。マップを開くことで未確認のポイントを調べることもできるため、取り逃す心配もない。探索を兼ねて情報収集とキャラクター強化をおこなうことができる。
戦闘面では4人パーティを組んで挑戦するパーティダンジョンのほかに、ソロ向けの試練ダンジョンも用意されている。難易度も細分化されており、プレイヤーのプレイスタイルに合わせて自由な遊び方ができるように配慮されている。ときには一人でマイペースな時間を過ごしたり、ときには誰かとパーティを組んで協力プレイを楽しんだりできる。自身の限界に挑戦しながら、アクションを満喫できるようなコンテンツも用意されていくとのことだ。
PC版「ブレイドアンドソウル」の特徴である豊富なキャラクターメイキング、爽快かつ自由度の高いアクション性はそのままに、新たな作品として生まれ変わった『ブレイドアンドソウル2』。MMORPGとしてのボリュームとやりごたえをしっかりと残しながら、遊びやすさにも配慮された作品に仕上がっていると感じた。PC版ユーザーはもちろん、アクション面が充実したMMORPGを求める人にとって、注目の新作となりそうだ。
『ブレイドアンドソウル2』はPC/モバイル向けにサービス開始予定。本日から事前登録受付も開始されている。今後のさらなる続報に期待したい。
・ゲーム画面は開発中のものです。
・開発環境でのゲームプレイとなるため、実際のゲーム画面と異なる場合があります。