『Goat Simulator』の次なる舞台は宇宙、ヤギが宇宙の植民地化を目指すSFテーマの新DLCが登場
スウェーデンのゲームデベロッパーCoffee Stain Studiosは25日、ヤギになりきる“おバカ”アクションゲーム『Goat Simulator』の新たなダウンロードコンテンツ「Waste of Space」を発表した。その内容は、宇宙を植民地にするべくヤギが地球を飛び出すというロマンにあふれたSF物語で、5月27日からSteamにて無料配信される。YouTubeに投稿されたローンチトレイラーでは、アーノルド・シュワルツネッガーを小バカにしたものまねナレーションで、壮大かつ意味不明なストーリーが語られる。映画「Star Wars」のパロディーはもちろん、突っ込みどころ満載の動画からは、ヤギとSFへの愛情が伝わってくる。
『Goat Simulator』は、Coffee Stain Studiosから2014年に発売されたシミュレータータイトル。元は社内のプログラマーを訓練する目的で制作したもので販売予定はなかったが、開発スタッフがYouTubeに投稿したアルファ版の動画が思いのほか大反響。視聴者から寄せられたリクエストを受けて同年4月1日、あえてエイプリルフール当日にSteamから世に解き放たれた。そのデビューは、演出面で高く評価された『Dead Island』のティザートレイラーをヤギで再現したパロディー動画で飾られ、世界的な人気にさらなる拍車をかけた。のちに6月のアップデートで、ヤギの種類や新たなマップが追加されたほか、画面分割で最大4人のローカルマルチプレイに対応。また、ヤギが自転車に乗れるようになったり、『Tony Hawk’s Pro Skater』に対抗したフリースタイルトリックを実装したりと、常に話題性に事欠かない。
2014年11月の第2弾パッチでは、ヤギシミュレーターをMMORPG風にアレンジした「Goat MMO Simulator」を配信。ファンタジー世界を舞台に、ウォーリア・ローグ・マジシャン・ハンターといった個性豊かなヤギが登場する中、もはや動物ですらない直立二足歩行する電子レンジがプレイアブルキャラクターとして追加され、世界を震撼させた。そのほか、翌年5月にはゾンビサバイバルゲーム『DayZ』をオマージュした「GoatZ」をダウンロードコンテンツとして有料配信。ゾンビヤギを操作して敵の脳みそを食べながら感染者を増やすゲームモードが大いに脚光を浴びた。ちなみに、Coffee Stain Studiosといえば、『METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN』のクレジットから小島監督の名前が削除された際、『Goat Simulator』のスタッフロールに同氏と小島プロダクションの名前を記載するという奇行でも話題になった。
あれから1年。世界が忘れかけた頃に帰ってきたヤギシミュレーターが、今度は宇宙に進出する。シミュレーターブームの火付け役ともいえる愛すべき“バカゲー”として、相変わらずやりたい放題である。