『ドラクエ』元プロデューサーの市村龍太郎氏、NetEaseの出資を受け株式会社ピンクルを設立。藤澤仁氏との新作が始動

 

NetEase Gamesは5月29日、株式会社ピンクル設立を発表した。代表取締役社長には、市村龍太郎氏が就いている。

市村龍太郎氏は、かつてスクウェア・エニックスに在籍し、『ドラゴンクエスト』シリーズのプロジェクトに携わってきたプロデューサーだ。2000年にエニックス(現在スクウェア・エニックス)に入社。『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』のアシスタントプロデューサーを務めたのち、複数の『ドラゴンクエスト』シリーズ作品にプロデューサーといった立場で携わり、スピンオフや映画監修など関連プロジェクトにも参加。最近では「ドラゴンクエスト ダイの大冒険 ゲームプロジェクト」総合プロデューサーも担当。『ドラゴンクエスト』に関わりつつ、それらのマルチメディア展開してきた経験をもつ。同氏は2023年3月に、スクウェア・エニックスを退社とした報告。新たな冒険へ出ると告知していた。その新天地が、ピンクルになるのだろう。


ピンクルには、市村氏のほか、市村氏と共に「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」プロジェクトなどのブランディングやマーケティングを担当してきた、小倉隆史氏が取締役に就任するという。ピンクル自体は、家庭用ゲーム機向けタイトルの開発を主軸にしつつも、さまざまなエンタメ領域においての企画・プロデュースをしていくそうだ。公式ホームページの事業内容としては、以下のように記載されている。

・ゲームの企画・プロデュース
(コンソール、モバイル、アーケードなど)
・エンターテインメント事業のコンサルティング
(漫画、アニメ、映画、演劇、アトラクション、各種イベントなど)
・その他エンタメ事業に関連する様々な業務

以下、市村氏およびNetEase Gamesグローバル提携&投資部門最高責任者Simon Zhu氏のコメントを掲載する。

市村龍太郎氏:

「ピン!とくる発想力で、世界を楽しく!」を企業理念に、会社名も「ピン!とくる」
から『ピンクル』と名付けました。英語名は「PinCool」とし、「Cool」を入れて表現しました。こだわりたいのは、他にはない「ユニークさ」。自由な発想力から生み出される、新しい発明を企画に入れ込んで、世界中のひとたちを楽しませたいと考えています。ゲーム開発においては、大規模タイトルを進行させつつも、プロデューサーとしてユーザーの皆様と接する頻度を高く維持すべく発売までのサイクルの短いお手軽なタイトルもリリースしたいと思っています。これからの、ピンクルの大冒険に期待していてください!応援よろしくお願いします!

Simon Zhu氏:

没入度の高いゲーミング体験の創造に情熱を注ぐ企業として、市村さんがドラゴンクエストシリーズで果たしてきた役割が如何に大きなものであったかを理解しています。彼の品質に対する強いコミットメントと、革新的なゲーム体験への挑戦が、ドラゴンクエストが長期間に渡り支持されるフランチャイズとなっている理由の1つだと信じています。彼のRPGのジャンルを形作ってきた経験、また世界中の多くのゲーム開発者に刺激を与えてきた実績を思うと、今回NetEase Gamesに参画しピンクルを旗揚げした市村さんの今後の活躍が非常に楽しみです。ピンクルが今後も革新的なアイデアを探求し続け、ファンのために忘れられないゲーム体験を生み出し続けられるような環境を共に作り出すことにNetEase Gamesはコミットしていきます。

ピンクルはすでに新作開発に着手。3タイトルほどを計画しているという。その中には、かつて『ドラゴンクエスト』の開発を共にした藤澤仁氏がディレクターを務めるプロジェクトもあるという。詳細はファミ通.comのインタビューを確認するといいだろう。

ピンクルについては、公式ホームページ公式Twitterアカウントも開設されている。気になる人はチェックしておこう。