ASUSの携帯型ゲーミングPC「ROG Ally」正式発表。上位モデルは“現行コンソール機に迫る性能”に

ASUSは5月12日、携帯型ゲーミングPC「ROG Ally」を正式発表した。搭載APUの違いによる2モデルで展開される。

ASUSは5月12日、携帯型ゲーミングPC「ROG Ally」を正式発表した。搭載APUの違いによる2モデルで展開され、上位機種となるRyzen Z1 Extremeモデルの価格は699ドル(約9万4000円)、下位機種のRyzen Z1モデルは599ドル(約8万円)。海外では、Ryzen Z1 Extremeモデルは6月13日発売予定で、Ryzen Z1モデルの方は今年第3四半期に発売予定となっている。

ROG Allyは、Windows 11を採用した携帯型ゲーミングPCだ。展開される2モデルの違いは基本的には搭載APUのみ。AMDのZen 4/RDNA 3アーキテクチャが採用され、Ryzen Z1 ExtremeのCPUは最大5.10Ghz/8コア/16スレッド、Ryzen Z1は最大4.90Ghz/6コア/12スレッドとなる。GPUの処理性能は、Ryzen Z1 Extremeは8.6TFLOPS、Ryzen Z1は2.8TFLOPSとされ、Ryzen Z1 Extremeは現行コンソール機(10.3TFLOPS)に迫る性能であるとアピールされている。ちなみに、10.3TFLOPSという数値はPS5のスペックを指しているものと思われる。

このほかの主なスペックは両モデル共通。ストレージは512GB(M.2 2230)で、RAMは16GB(LPDDR5)。無線機能はWi-Fi 6EおよびBluetooth 5.2をサポートし、USB-C 3.2 Gen 2端子やmicroSDスロットも用意される。また、外部GPUとしてROG XG Mobileとも接続可能だ。内蔵バッテリー容量は40Wh。サイズは28.0 x 11.1 x 2.12~3.24cm、重量も共に608gである。



全体的なスタイルは、Steam DeckやNintendo Switch風といえるだろう。中央にタッチ操作対応の7インチIPS液晶ディスプレイ(1920×1080/120Hz)を搭載し、左右にゲームコントローラー部を配置。ボタンなどのレイアウトはXboxコントローラー準拠となっており、また背面には機能割り当て可能なパドルボタン2個も用意されている。アナログスティック周りのLEDはAura Sync対応だ。

本製品には、ASUSのゲーミングPC用ユーティリティソフト「Armoury Crate」の特別版となる「Armoury Crate SE」がプリインストール。SteamやEpic Gamesストアなど複数のプラットフォームでの所有ゲームを一元管理でき、またキーマッピングやスティック・トリガーのデッドゾーン設定のカスタマイズなどもここでおこなえる。


ゲームプレイ時のパフォーマンスについて発表イベントでは、Ryzen Z1 Extremeモデルの場合、1080pにてAAAタイトルが50〜60fpsで動作すると言及。またバッテリー持続時間は、Performanceモード(15W)でAAAタイトルをプレイした場合は最大2時間。消費電力を抑えるSilentモード(9W)にて動画コンテンツを視聴する場合は、最大6.8時間利用可能とのことだ。両モデルにはXbox Game Pass Ultimateの利用権3か月分が同梱され、Xbox Cloud Gamingを利用することでもバッテリー消費を節約できると案内された。

ROG Ally」は、米国やカナダ、英国など一部の国ですでに予約受付が開始されており、Ryzen Z1 Extremeモデルは6月13日発売予定。Ryzen Z1モデルは今年第3四半期に発売される。一方で、日本での発売については未定。ASUSは、ROG Allyの発表について日本でも報告していたため、いつか国内展開されることを期待したい。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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