奇妙な雰囲気ただよう”トウモロコシ”アドベンチャーゲーム『Maize』発表。知能を持った作物描く、今秋にSteamで収穫へ

発売前や発表されたばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第256回目は『Maize』をピックアップする。

発売前や発表されたばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第256回目は『Maize』をピックアップする。カナダオンタリオ州のトロントに位置する「Finish Line Games」が発表した本作は、一人称視点のアドベンチャーゲームである。まだデビュートレイラーとわずかな舞台設定が明らかにされているだけだが、ゲーム内には知能のあるトウモロコシ(Maize)とやらが登場するそうで、なかなかぶっ飛んだ内容となっているようだ。

『Maize』のストーリーは、2人の科学者が米国政府から送られてきたメモを読み間違え、意識のあるトウモロコシを生みだしてしまった場面から始まる。トレイラーを見る限りでは、このトウモロコシは自立歩行が可能なようで、プレイヤーは謎の野菜生物の視点からゲームをプレイすることになるのかもしれないし、あるいはそうではないのかもしれない。「Finish Line Games」が公式サイトにて伝えているゲーム内容はとてもあやふやだが、とにかく奇妙でウィットに満ちた作品であり、そしてこのトウモロコシの素性を追うことになるのは間違いないようだ。

トレイラーを見ると、トウモロコシの粒1つ1つまでを描く繊細なグラフィックや巧みなアニメーションは素晴らしく、アニメーションやボイスアクトにも力が入っていることがうかがえる。公式サイトでは美麗なスクリーンショットも公開。さびれたトウモロコシ農園と秘密の地下研究所、さらにアームが生えたリュックを背中に背負っているクマのぬいぐるみが登場している。

 

なおFinish Line Gamesは、2001年にリリースされた最大64人対戦が可能な対戦ゲーム『Cel Damage』のHDリマスター版を手がけたスタジオ。それ以外で目立った経歴はなく、今回の作品が同スタジオにとって初めてのメイン開発タイトルとなる模様。

まだまだ謎の多いタイトル『Maize』は、2016年秋にSteamで収穫もといリリース予定とされている。どのようなモロコシゲームとなるのか、今後の続報に期待したい。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

記事本文: 1728