Steam究極の選択ゲーム『トロッコ問題』5月配信へ。魔法のトロッコを導き、住民を轢いたり轢かなかったりして人々を救う
個人ゲーム開発者のYunas氏は4月11日、パズル・アクションゲーム『トロッコ問題』を今年5月に配信すると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、価格は1050円。
『トロッコ問題』は、魔女の少女を導くパズル・アクションゲームだ。本作の世界には“眠り病”という病が存在し、それに罹った者は月が満ちる時まで眠りに落ち、月が欠ける時に命を落とすという。眠り病は不治の病とされているが、魔女の国に生える“ハートの果実”によって治療が可能。そこで見習い魔女のリリィが魔法のトロッコを操り、町の人々にハートの実を届けることとなる。
本作では、森の国や砂の国など4つの国が登場。プレイヤーはそれぞれのステージにて、魔法のトロッコに乗るリリィを移動させて町へと導く。魔法のトロッコは直進しかできないため、ステージ内に配置された岩などを活用して方向転換しなければならない。また、衝突すると壊れる脆い岩などのギミックも存在する模様。上手く町に辿り着かせるために頭を捻ることになりそうだ。
なお本作にはヒント機能が搭載され、道順を考えるための方法を教えてくれる「抽象的なヒント」と、町までの道順を途中まで教えてくれる「具体的なヒント」の2種類から選択可能とのこと。
町に届けるハートの果実は、とても痛みやすいという特徴があり、腐敗したハートの果実では眠り病を治すことはできない。最短距離で町に到着すれば、ハートの果実を確実に届けることができるだろう。ただし、ステージ内にはその国に暮らす住民がいることもあり、最短距離で町に向かうには、その住民を轢き殺すほかない。
そこでプレイヤーは、町の大勢の人々を救うために少数の人を犠牲にして、ハートの果実を腐らせないよう最短距離を進むのか、あるいはハートの果実を腐らせて大勢の人々の命を危険にさらすリスクを取ってでも、自らの手を汚さず遠回りするのか、選択を迫られることとなる。本作のタイトルでもある、倫理的ジレンマを問う思考実験「トロッコ問題」をモチーフにした仕組みというわけだ。
ステージによっては、また別の選択肢が用意されることもある模様。そしてプレイヤーがどのような選択をしたかによって、物語は異なる方向へと進んでいくという。また、易しい道を選んだ時と険しい道を選んだ時では、物語の過程や重厚さが異なってくるそうだ。いずれにせよ本作に正しい答えはなく、いわゆるトゥルーエンドも存在しないとのこと。
『トロッコ問題』は、PC(Steam)向けに今年5月に配信予定だ。